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ドイツ人のおじいさんが泣いた日


今朝、3日滞在してくれたドイツ人のおじさん(64歳)が出発した。
滞在中は、靴から室内スリッパに履き替えるのに随分と手間取る人で
「うぅううううううううううん!!!!」と なんともいえない苦しそうな声で膝を折り曲げていた。老化するとしんどいよなあ、わかるよ、おじさんーーなどと思っていた。

ちょっぴり頑固ものなおじさんは「姫路名物アーモンドトーストおいしいよぉ」とゆっても「俺は64歳だ!パンとか重いものは食べない!フルーツだ!」とかいいつつこっそりお好み焼屋さんにいって「素晴らしいお店だった!毎日いきたい!」などと可愛いところもあった。

若者に男山から見るお城もいいよ、と案内していたら自分も行きたくなったのだろう。10分ほど後に部屋から降りて来て「俺も男山にいく」と。

いやいやいやー。靴の着脱でさえ、フーフーゆっているのに、男山は低山だけれども198段の階段で上がる、ちょっときつめの場所の場所…

「あの…おすすめしません。めっちゃ急で、今の感じを考えると・・・」というと俄然 おじさんはバカにされたとおもったのか「いや、俺はいける!ゆっくりいけばいける!」と、出かけて行った。


結局おじさんは登れたんだろうか。引き返してきたんだろうか、とおもって
旅立ち時にきいてみた。

「登れたよ」

おおお!そうなの?よかったわあ!!!!
すごいじゃないですかあ!!!! と手をたたいて喜んだ。
64歳だからフルーツにしたいというおじさん。なにかにつけて「俺は年だから」というおじさん。
そんなおじさんがやりよった!すごい!

とおもったんですが

「ゆっくり、ゆっくり登ったんだ。だから頂上までいけた。
で、降りるときには日が暮れてしまって、真っ暗になった。そして降りてくるときに・・・・」

と、言いながら彼の目から涙が溢れてきた。

ええええ。こけたの? 確かに男山は真っ暗だから、階段から落ちたの?
気がつかなくてごめん!と思ったのですが。

「・・・・・真っ暗でも、すごく安全で、誰も襲ってこなくて、
なんて安全なんだとおもったら、もう泣けてきて。。。。
日本人はワタシを襲ってこないんだなあ、と思うと、泣けてきて」

ええええええ!!!!


彼の住むドイツの都市ケルンでは北アフリカからの難民が多くいて、
スリ、窃盗、傷害などなんでもござれなのだそう。

こんな風にくらいところで歩いていたら一発でやられるよ。
ネックレスをもぎとられ、ナイフでさされたりするんだ。携帯だってとられる。

2015年から急激に難民申請する人が多くて、もうめちゃくちゃなんだ。
自分が30年前にドイツがこんなことになるなら、ドイツを永遠に去っていたとおもう。

リタイアを楽しみいしていたのに、全然楽しくないんだ。
平和に心おだやかに暮らしたいだけなのに・・・頑張って働いてきたのに。。。。

とおじさんは泣いていた。

調べてみると、ああ、こんなことになっていたんだ・・・
https://www.refugee.or.jp/report/refugee/2016/08/germany16/


おじさんがゆっていた2015年を境に。。。ってゆってたけれど
こんなことまであったんだね(おじさんはケルン在住)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%B3%E5%A4%A7%E6%99%A6%E6%97%A5%E9%9B%86%E5%9B%A3%E6%80%A7%E6%9A%B4%E8%A1%8C%E4%BA%8B%E4%BB%B6


毎年20万程度の受け入れだったのに、急に2015年に110万人受け入れって・・・
いやいや、ドラスティックすぎるやろ、だれやねん、っておもったらメルケルやった・・・


ああああ。治安がいいのが日本のよさ。これだけは失いたくないものです。

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