仲間はずれ
世の中には、それぞれの部分に定員が決まっていて、どうしても、外れていってしまうものだったりする
つがい、5人組、マイクロバスの人数、クラス、学年、学校、地域、国、地球、それから
可愛い子しか仲間に入れないからと、いつも鬼ごっこをしていたグループのリーダー格に言われて、
あんなにはしゃいでいた昼休みは、静かな時間になった
私だけではなくて、穂積と美津香も一緒にのけものにされたから、3人で昼休みを過ごすようになった
その残酷さの悪口を言うわけでもなくただ校舎をフラフラして昼休みを過ごすようになったが、3人ともどこか傷ついていることもまた事実だった
私たちは選ばれなかった、可愛くないかもしれない
一生忘れることのない価値の選別を初めて味わったのだ
「あ、辰野さんmtg招待忘れてました」
ほんの3ヶ月前から、業務の情報を拾うための不定期mtgに呼ばれないことが増えた
最初の数回は、メンバーも少しずつ変わるし、議題が専門外のことだったからと何も気にしていなかったが、3ヶ月も状況が続くとそうもいかない
知らない情報が増えて、更新タイミングが遅れ、他部署に混乱をもたらす
最近移動してきた部長が、私のことを嫌っていると噂を聞いた、この部署に居そうな人ではないからと
そろそろやめ時かもしれない
「いやぁ、2組もカップルができるなんてねえ」
カップルに挟まれて、私独り身旅行中
自虐したりもするが、ふとした時にいちゃつくカップルを見て、悪態もついてしまう
この世に誰か1人、自分を選んでくれる、愛を注げる相手がいる
なのに今の私にはいない
そんなことをまざまざと見せつけられる
どうでもよさと人生単位での焦燥が混じって苦い
別にこの人たちのことは好きなんだけどさ、早く終わらないかな、この時間
仲間はずれは誰?