マルボロ
私は煙草が嫌いだ
特に歩きタバコする奴は
腕をちょんぎられちまえって
思ってしまう
公園にある喫煙所も嫌い
あんなに癒しと健康のスペースに
不快で不健康になるものを置くべきではない
タバコを吸ってる人は
コーヒーが好きで
だいたい口臭も臭い
でも
マルボロを目の前で吸ってる人を見るのは
好き
恋愛感情関係なく
好きな人が吸っているのが
たまたまマルボロだったからだろう
ソフトの赤マル
ハードの金マル
メンソールの緑
こいつらだけは目の前で銘柄が見えてしまうと
許せてしまう
銘柄が見えない距離であれば
水をかけたいくらいだが
元コンビニ店員だからか
喫煙者ではないけれど
煙草からは様々な想像が広る
ホームレスのような格好で
ポッケからじゃやじゃらとだした
小銭をこちらに数えさせる
おっちゃんが買う「わかば」
目がガンギマリだけど
あんまり強くなさそうや
男が上の方を見て買う「キャメル」
茶色やグレーのスーツを身にまとい
ブラックやプラチナのカードで買う
「パーラメント」
煙がとっても嫌い
若いやんちゃたち
欲望の混ざり合う
「メビウス」
マイルドセブンなんて時代もありましたね
「マイセン」
そこそこの年代の
課長かな、自営業かななんて人の買う
「セブンスター」
坊主の背が高くて毎回派手なスーツを着て
時々喋りかけてくるお兄さんの
「ラッキーストライク」
大抵不満そうな顔をして買われてく
「アイコス」
歯がないおじいちゃん
ソフトに「わかば」
渋いスーツのセットアップ
なぜそれなんですか
「PEACE」
ストレスの溜めてそうな
四十代のサラリーマン
煙草休憩は長めに
「ロングのラーク」
近くの整骨院の
以外も笑顔が素敵なおっちゃん
髪質の悪いおばさんの買う
「ピアニッシモ」
もうコンビニ店員だったのも5年よりも前だけれども
いまでも喫煙者には煙草の種類を聞いてしまう
あなたはマルボロかなって思いながら
いつかの記事で書いたかもしれないが
もう使われてない古いタバコの自販機も
自体を投影しているからいいものである