眠れない私を救った人と居場所
今日、ポケカラのルームでオンラインカラオケをした。一緒に歌ってたのは、気づけば2年以上の付き合いになる、若い子達。
カラオケ楽しかったねー!てなってから、2年以上前の話をしてて、涙が出そうになった。
「あの頃のねねさんを覚えてる。概日リズム睡眠障害で、夜も昼もないような生活をしてる人が居場所を求めてた。これは何とかしてあげたいと思った。快適にこのコミュニティにいられるように話したよね」
そうやったなぁ、そんなこともあった。
当時のコミュニティは、今はなくなって、別の場所として引き継がれた。今もたくさんの人の居場所になってると思う。
あの頃は今よりもずっと人が少なくて、いつものメンバーが揃って話してることが多かった。私、今もしんどいしんどい言うてるけど、あの頃のほうがしんどかった。
いつ寝ていた?赤ちゃんと缶詰に
コミュニティに入ろうってなって「ねねさん」に変身していた私。真冬の寒い時期、2歳になる前の子供がいた。上の子は幼稚園児だった。
下の子がもう、何をしでかすかわからなかった。上の子も同じ環境で育てたが、上の子はおとなしかった。ベビーゲートをつけることもなかったし、ロック機能のついたウォーターサーバーもいらなかったし、ものは何でもテーブルの上に置けた。
うちは娘が二人。
妹は、姉がしなかったことを全部やった。
『よし、昼寝したわ、私も寝たいけど…いや、ここしかチャンスないし洗い物をしよう』と思って何気なく振り返ったら、テーブル(座卓)の上にキャスター付きの積み木収納箱を置いてその上に片脚で立ってたとかね。
危ない!!
…の連続。昼間はどんなに眠くても起きてた。寝入ればよく寝る子だったけど、今度こそやっとのことで寝たと思ったら、もう上の娘が幼稚園バスで帰ってくる時間だ、私は寝られない、とかね。
夜は二人とも寝るけど、今度は私が眠れない。体内時計が大きくズレている自分にとっては昼とか夕方。むしろエンジンがかかってる時間。薬を飲む時間を変えても、どこでぐっすり寝てたのかわからない。
実生活のサポートはあったけど…
実家が近いので、夕方になると実家に飯集り&風呂丸投げに毎日行った。今は学校から帰った姉が妹を連れて出かけるようになったので、むしろ毎日実家に行ってたことがすごいくらいやけど(笑)
同じくらいの子供をもつ友達と「しんどいよなぁ」とかLINEで話してたけど、皆それぞれ家事や寝かしつけをしてたりで、途切れ途切れのやりとり。
誰かと話してると心が落ち着いた。
ビンビンに目覚めているときも、
寝たらダメだ寝たらダメだ状態のときも。
それが、あのコミュニティだった。
バッテリー残量10%の大泣き
iPhoneのバッテリー残量が20%と10%になると画面に出るが、次女はiPhoneみたいな子だった。残量20%くらいから機嫌が悪くなり、遊びの動きも鈍り出す。ちょっとずつ泣き始める。意味のわからない悪さをしてコケて泣くとかもこのへんが多かった。
10%からは残りのバッテリーを消費するために寝ぐずりしまくって泣く。
そんなに眠たいなら泣かんと寝えや…
と当時は心底思ったが、今考えれば逆やったなぁ。あれは、寝る(バッテリー切れ)ために泣いてたんやわ(笑)もう、10%を切った次女には何をしてもダメ、宥めようが抱っこをしようが。
10%を切った大泣きはさすがに通話から落ちるかミュートにしたけど、その前から十分うるさかったので、人に迷惑をかけてしまった。突然静かになってふと見ると、バッテリー切れで子供は寝てた。
人間の子供に低電力モードもマナーモードも電源オフ機能もあるわけがなく、これが自分の眠気や体調不良と重なると、どうしようもなくしんどかったなぁ。ちなみに、4歳になった今も、何かこの子機嫌悪いな…と思ったら静かになって、布団を見に行ったら疲れて寝てるとかあるけどね。
そんなとき、あのコミュニティのたくさんの人が「ねねさん、気にしなくていいよ」「ねねさん、大丈夫?」と言ってくれた。
10歳とか一回りとか年下の若い子達が、私を気遣ってくれた。それが仮に実は遠回しに「お前のガキうるさいから来るな」の意味だったとしても、そこまで読み取る元気もなく、ただ救われた。
私、みんながいつかお父さんお母さんになったとき、恩返ししたいと思うよ。育児をした時期が違うだけ。生まれてきた子供はいつの時代も変わらない。育児のツールがどれだけ便利になっても、子供は泣くやろうし。
母であることを求められない場所
今はね、全部懐かしい。しんどかったことも、救われたことも。あのときは可愛かったなぁと思う。で、今でも下の子はいたずらっ子。ちょっと高めのファブリーズを買って次の日に見たら半分しかなくなってて、アホほどあるぬいぐるみからキツいぐらいのラベンダーの香りが…とか。
あのしんどかった頃、人の話を聞いて笑ったり、ゲームをしたり、ただ人と話す場にいられたことは、本当にとても大きかった。え?ねねさん、大富豪やったことないの?と言われて、わけもわからずやった大富豪がすごい記憶に残ってるわ(笑)
24時間、母親でいろと言われても無理だった。きつい治療をして、待ち望んで、やっと授かった子でも無理だった。
今も、協力はしてくれても理解まではしてない親とか、旦那とか、私のこと「ずっと寝てる」って言うんよね。
「うん、見た目ずっと寝てるかもしれんわ、それな、私にとって夜中やからやねん」
「あんたらが寝てるときに私は動いてるんやんか」
などと言っても伝わらないから諦めてる。
ブチギレそうになるときもある。私が四六時中寝てるなら、お前が当たり前のように使ってるバスタオルやパンツは誰が洗濯してそこに置いてんねん?
ひどいときは幼稚園のバスに乗せるために徹夜して、午前保育のときなんかそのまま起きて迎えに行く。真昼間でも放置なんてできへんから子供の相手して、夜の早いうちに限界きて寝てる姿見て「上の子の勉強を教えろ」て何やねん?お前がやれや。
あなたが思うより限界です!!やけど?(笑)
動物園にいるパンダとかシロクマとかの動物が「育児を放棄してしまったので飼育員さんが育てている」みたいなニュースを見るとね、
「人間だけはこれが許されへんもんな」
と思ってた。
周りから理解されない者同士、それぞれ中身は違っても、しんどいよねーって喋ったり、全然関係ない話で笑える場所、母であることを求められない場所。現実世界にはなかった。あのコミュニティに入るまでは。
あのときの私を、色々な思いの中で受け入れてくれた人達に、心から感謝しています。
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