カウンセリングの意味。
先日、久しぶりに体調を崩してしまった。
胃が痛くなり、その場では原因は分からなかったのだが、病院で処方された薬を飲んで数日で回復した。
食べ過ぎてしまったかなと思ったが、胸のつかえなのか胃の違和感なのか分からないような感覚だった。
身に覚えのあるストレスは感じていなかったように思ったが、知らぬ間に蓄積していたのかなとも思う。
その期間にある人を思い出した。
私自身が不登校を経験していた時に、カウンセリングをお願いしていた先生だった。
笑顔が素敵で、パカっと周りを照らすような明るさを持った女性の先生。
高校生になり、上京してからも定期的に話を聞いてもらったり人生に迷った時にヒントをそっと置いて行ってくれて背中を押してくれる存在の人だ。
そういえば最近連絡をしていなかったな、と思った。
連絡を入れるとすぐに電話をする時間を作ってくださった。
久しぶりにも関わらずいつもと変わらぬ様子の電話口の声。とても安心した。
でも、私には最近これと言った悩みが無かった。
私が何を話したかったのか、なぜ電話をしたのかが思いつかなかった。
そんな状況でも、先生はゆったりと私の話がまとまり出すのを待っててくれていた。
人に話を聞いてもらうということはとても不思議で、思っていることを一言口に出すと心の奥に溜まっていたものがドロドロと溢れ出した。
蓋をしていた不安や思い込み、悲しかったこと
気にしいな性格の私が必要以上にキャッチしてしまっていた感情。
色んなことが溢れてきた。
ただ、その不安や、やり場のない思いは解消したいし逃げたくはない。
それがモヤモヤを吐き出した私の結論だった。
ひとりで考えていた時は、胃か胸につまった形のないモヤのような思いが、人に聴いてもらっているというフィルターがあるだけで心の奥の感情が言語化できて、その事柄について自分がどうしていきたいのかまで導き出してもらうことができた。
これはプロのカウンセラーだから出来る技でもあり、私自身も”傾聴”を勉強していたのでその難しさも理解しているつもりだが、自分自身がそれを体験するとなると本当に感謝の気持ちでいっぱいになった。
私はカウンセリングを通して、出来ることはカウンセラーに悩みを解決してもらうことではないと感じている。
カウンセリングをしてもらい、自分自身とより深く対話し自分で解決を目指していけるように背中を押してもらうということなのかなと思った。
今現在、悩みを抱えていたり誰にもいえないけれど話がしたいと思ってる方にはぜひカウンセリングを受けてみることをおすすめしたい。
もちろん万人に合う方法ではないかもしれないし、カウンセラーとの相性もある。
ただ、つらくなった時の一つの対処法として心の片隅にあると良いのかもしれない。