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煙草の煙で咽る朝

朝。

虚ろな目をしながら起き、まず向かうのは狭いキッチン。
まだ暗闇に包まれている時間帯だが、起きて最初にする事は煙草を吸う事。

朝一で吸う煙草は本当に美味いと喫煙者なら誰でも言うと思うが、これが本当に美味い。

朦朧とした意識に思いっきりラリアットを喰らわせるような、この感覚は本当に最高。

さらにこの時に考え事をすると、良いアイデアが浮かぶこともあるので、うちにとってはこの時間は寝るよりも大切な事だ。

この日の朝の煙草タイムの考え事は、身体を壊したという話。
元々不調気味で、それが原因で会社を休職から退職したのに一向に良くならない。

最近はずっと心因性慢性疼痛と発熱に悩まされてたけど、それが悪化してしまった。

ずっと夜中に一人で泣いて、ゲロを吐き、薬を飲んでも寝れず悪化してくメンタルと身体に嫌気がさしてテキーラをがぶ飲みする。
そんなことしてたら余計に悪化させるだろ、と自分でも思うが、そのくらい疲弊しいた。

この体調でミスiDを身体に鞭打って続けるか、休養とやらなければいけない事を最優先にするか悩んでいる。
きっとこのまま続けたら、間違えなくうちは潰れる。
そしてミスiDで賞は取れないだろう。
最大限の力を発揮出来ない限り落選するのは目に見えてる。

だからこそ、続けるか辞退するかをずっと悩んでいる。

仮に残れたとしても、自分には何が出来るのか、何を表現して残せるのかが分からない。
頭を冷やしても、結局見つけた結論は分からないままだった。

全て分からない。

全体公開まで時間はもうない。
それまできちんと自分の中で結論を出していきたい。
悔いが残らない様に、最後まで笑ってられる様に。


そう考えついたAM4:37
またもや泣きそうになりながらも、28㎎のニコチンを肺に取り入れると同時に気管支にも入り、咽てしまった。

あぁ、何となくこれで答えは見えたな。
そう思いながら、灰皿に煙草の吸殻を捨てた。



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