本やアンソロを作る時の話

ありがたいことにお題をいただいたので答えさせていただきます。
こんなのもやり方としてあるよくらいの感じで読んでいただけたら。

本を作るまでの流れ

①イベントに申し込む
②テーマを決める
③デザイナーさんに依頼する(作品は完成していないですがテーマは決まっているので、雰囲気の近い画像等を見ていただき、モチーフや使ってほしい色等をお伝えしてます)
④書く(並行してデザインのチェック・戻し)
⑤校正
⑥中面文字入れ(いつもギリギリなのでこちらで入れさせていただくことが多いです…)
⑦入稿
⑧イベント!!!!

スケジュール感はあまりにもひどいので割愛させてください。

ねむさわの小説の書き方

①大まかな流れを作る(プロット)
②エピソードを立てていく
③書く(プロットに書き足す形で書いていくので残ってない…)
④推敲
⑤足りないエピソードを足す
⑥校正

何か例を挙げたかったんですが、上記のようにプロットが残っていないので自分でも覚えておらず…思い出したら追記します。
全然参考にならなくてすみません。

装丁の決め方

■テーマ先行
「光芒を追う」であればとことん光を追求したかったので透ける箔LUMAFINを選びました。イラストが美しいのでカバーはホワイトが強い紙、箔はマットPPと合わせるのが定番なので(というか過去の失敗事例がありクリアPPで箔を使う勇気がない)マットPP。
■加工先行
「Deep Diving」は一回アートカッティング加工をやってみたいな~から始まり、手持ちのネタから加工が合いそうなものを探しました。アートカッティング加工は保存のとき引っかかるという意見を目にしたことがあるので、やるならクリアカバーかけようと思い、多層的なもの…と探したときに「だんだん深いところへ」というテーマが合うなと決めました。

テーマなり加工なり、やりたいことを常にストックしています。そのうえでその時書きたいものとやりたい装丁が一致したらそれで進行、みたいな感じです。

・タイトルの決め方(こだわり)

■決め方
テーマにした単語をひたすら類語辞典で調べて、類語の類語と跳びまくります。英語にして慣用句調べてそこから別の単語(慣用句)に跳んだりもします。最近は考えすぎてくどい気がしている。
こっちも単語のストックをいくつか持っています。iPhoneのメモによさげな単語を書き溜めてます。

■こだわり
□本のタイトル
・他の方の本とかぶっていない(凝りすぎないほうがよさそうな場合はこの点にはこだわりません)
・読んだ後にタイトルを見たら「なるほど~」と思ってもらえそうなもの
・口にしたときリズムがいいもの(主観的)
・読みづらい感じ、意味の通りにくい単語は使わない
□章タイトル
・その章に出てくる単語はできるだけ使わない
・全体でトーンを合わせる
・同じ構成の繰り返しにならない(例:〇〇を●●する、△△を▲▲る、のように「名詞+を+動詞」にならないようにする)

・小説を書くことに慣れるまでにしたこと

書き始めは中学生くらいのときで、テクニックとか何も考えないで書きたいものばっかり書いてました。慣れを意識したことはないかもです。
書くのを辞めたブランク期間があったんですが、その後も何も考えないで頭の中のシーンをひたすら書き出してました。創作してる人にはよくあるのかなと思うんですが、気がついたら習慣化してるとか筆が追いつかないとか、慣れようとしてしたことってないかな……とにかく書くしかない気がします。毎日ちょっとずつでもまとめて一気にでもどっちでもいいかなと私は思ってます。
小説の勉強もしなきゃな~と思いながら全然してなくて、ただブランクの間も一般?商業?の小説は読んでいたので語彙や言い回しは増えたかも。

・アンソロを主催されてきた中の経験談や気を付けるべきポイント、楽しかったことなどアンソロ主催にまつわるあれそれを語っていただけたら嬉しいです!

いろいろあって…何から話しましょうねえ!全体的なこと⇒アンソロごとにの順番で語らせていただきます。

■全体的なこと
・参加者様が安心して原稿をお寄せいただけるように気をつけていた
 私はアンソロは参加者様あってのものだと考えています。大事な作品を寄稿していただくので、ただのデータだとか主催してやってるとか思わず作品も参加者様も大切に扱うべきだと思います。
・確実な発行のためのスケジューリング
 個人誌だと最悪発行がずれてもいいですが、アンソロのスケジュールのズレはよほどの理由がなければ自分の信用を損なってしまうものだと思っていますので、何より最優先で(リアルの生活を除いて)予定を組んでいます。
・自分の態度についての留意
 他人はどうにもできなくても自分はどうにかできます。自分の言動がアンソロに飛び火する可能性も重々頭に置いて、トラブルを起こすようなことはしないようにいつも以上に気をつけていました。アンソロは特に、自分の評判だけでなくジャンル全体にも関わる可能性があるので…自意識過剰かもしれないですが…
・金銭面で無理をしない
 アンソロはまずページ数が多いだけでもそこそこの費用が発生しますし、装丁に凝ったらさらにかかるんですよね。アンソロは部数もなかなか読めなくて(未だに)…たとえばトータル100部にしても、一回で100部刷るのと50部50部に分けて刷るのとじゃだいぶ印刷費が変わってきます。かといって一回に100部刷ってたくさん在庫が残るのもなかなかきついものがあるので難しいところです。ということで決して無理のない範囲にしましょう。自分の生活を犠牲にしたら意味ないです。
・たくさんの推しの作品が世界最速で読めて嬉しい!
 自分が読みたくて主催しているアンソロなので、求める作品がたくさん集まって締切前後は大変だけど幸せです。私の主催しているアンソロは公募なので、これまで存じ上げなかった方と出会えるのもとても楽しいです。求める作品ではあるのですが書く方によって解釈とか色とか全然違う作品ばかりで、こういうのがアンソロの醍醐味だと思うので本当に嬉しいです。
・みんなが喜んでくれて嬉しい!
 これも自意識過剰かもしれないですが…楽しみにしてたとか読み応えがあったとかお聞きするとめちゃくちゃ嬉しいです。誰かが喜んでくれるというのが結構私の中の行動原理で大きいところがあるので、これはアンソロを主催する動機のひとつです。

■infinite・infinite2(五夢アンソロ)
このタイトルは今使わないと絶対誰かが使う!!と思って10秒で決めました。小説や漫画のアンソロは初めてだったので、原稿の取り扱いにとにかく細心の注意を払いました。原稿の取り違え、紛失、目次や扉のタイトル・お名前の間違い等がないかすごく緊張してた記憶があります。
表紙クリアPPに黒箔使ったらあんまりよく分からなくなってしまったのでここから箔押しのときはマットPPになります。

■dearest(sideG)(R18アンソロ)
えっちなやつも…出さなきゃなあ…!という意思で出しました。五とオールキャラで分けたのは、まとめると五が半分くらいになるだろうな~と思われたので、だったと思うんですが記憶がない。イベント頒布のときに取り間違えないか大変でした。対になるデザインがとても好き!

■Joyous!(アニメ化お祝いアンソロ)
ま~~~~~いろいろ大変でした。たくさんの方に参加していただいて、複数作品お寄せいただいた方もいて、その分確認PDFを作ったり誤字脱字チェックをしたり、やることが…多い…!でした。人数が多い分、ご辞退もそこそこいまして。でもその分反響も多くいただいて、上に書いたんですが喜んでいただけた感触がすごく嬉しかったです。最初自宅から発送してたんですが、郵便局に持っていけなくてめちゃくちゃ苦労しました。あと納品の箱がすっごいたくさん届いて玄関埋まった。分厚いので一箱に数冊しか入らないんですよ…
お礼用のお手紙(箔押し)も作りました。100部単位の発注だったので封筒がめっちゃ余りましたが後悔はしていません。

箔押し

■夜光の始め(0巻アンソロ)
これまでタイトルが英語だったので、日本語にしてみました。せっかく描いていただいた背景が沈んでしまったのめちゃくちゃ反省してます。0巻というような、作品内の区切り?のようなテーマが初めてだったので、これはこれで0巻の作品がギュッと詰まってる!のがよかったです。この辺になるとアンソロにも慣れてきて油断が出てよくないなと思いました。

■bloom of youth(過去編アンソロ)
ここまでたくさんアンソロ出してきましたが、参加者様が安定してたくさんいるのが本当にありがたいなと…!こいつのアンソロならまあ参加してもええか~みたいに思っていただけてたら嬉しい。
このアンソロは特に恋愛だけじゃなくて他の関係性も多かったように思います。こういうのも私は読みたくてしかたないので嬉しいです。(嬉しいばっかり)

■タンザナイトのかけらたち(五夢短歌アンソロ)
突然短歌に目覚めました。みそひともじで夢概念を表現できるって最高じゃないですか…アンソロとしては厚みはないかもしれませんがギュッとつまった一冊になったと思います。小説以上に取り違いに気をつけるのが大変でした。

まだアンソロ主催させていただくんですが引き続き楽しく安心のアンソロにしたいと思いますので引き続きよろしくお願いいたします!!!

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