レヌールがどうたらこうたら
*この記事はSFC版DQ5のネタバレを多分に含みます。
閲覧の際はご注意ください。
*各値はエクセルで自分が計算しているだけなので勘違いや計算ミスがある
可能性があります。予めご了承ください。
レヌール城は主人公前がいいの?
ビアンカ前がいいの?
好きな方でいいよ。
別にどっちが絶対いいよという話はしない。
○最近のレヌール複雑化(?)について
昔はビアンカ前にしない人のほうがめずらしかったというか、そんなに
いなかった気がするけど、徐々に増え、最近は主人公前を採用する人が
かなり増えている印象。
まあ理由はいくらかあるのだけど、それはそれぞれの編成の特徴であって
どっちが安全か、どっちが早いかということよりも、どんなパターンを狙う
か、どんなパターンを避けるか、ということに視点を置いて考える。
安全か、早いかは結果的にエンカ内容と狙ったパターンに対する当たり
ハズレの問題だと思っているので今回の記事ではあまりどうでもいい。
既に体感的に、あるいは体得的にうまくいく方法を得ているならそれで
十分。もしなんかうまくいってないなあとか、他のやり方にも興味あるなあ
という人は読んでもいいかもしれないが、割とややこいし長いので注意。
(この記事1万字越えてるらしい…。)
○バグ先制
今回の記事で扱うレヌールの諸要素はいろいろあるが、その中でおそらく
最も重要なポイントとしてこれを挙げておく。
(これがあるから話がややこしくなると言ってもいい。)
別にバグ先制自体について詳しく書くわけではないので、概略は理解して
いるという前提で書く。
(必要があれば以前書いた身内解説補足の記事か、参考文献に先制率と行動
順についての解説記事を置いておくのでそちらを参照してください。)
味方に限らず、倒されたキャラは敵も含めて棺桶状態として戦闘に
こっそり残っている。
この戦闘に残っている(主に)敵の棺桶を利用することでバグ先制を
狙おうというのが今回のレヌール攻略での1つ大きなポイントになるかな
とは思う。
ただし、よく誤解されていそうなところとしては、敵の棺桶は絶対的に
残り続けるわけではないので一部の状態では思っているほどバグ先制を
狙える状態ではないことも念頭に置く必要がある場合もある。
基本的には仲間呼びによって敵データを上書きされた場合に起こるので、
レヌールで言えばスカルサーペントを含むエンカウントでは想定通りに
先制率を得られないというパターンになることも実はちょいちょいある。
ただし実際に内部のデータ順などをつぶさに把握することは難しいので
細かい1戦闘ごとの状況を明確にすることはここではできないし、敢えて
そのパターンについて詳しく触れるわけではない。
○バグ先制はどのくらい起きるか
主人公がバグ先制することで敵に先制を取り、攻撃を受ける前に敵の数を
減らす、殲滅する。
そもそもこのバグ先制どのくらい起きるの?というところからまず。
生存状態のビアンカとバグ先制を起こすレベルの組み合わせとなっている
場合も若干あるが、レヌール最初期にほぼ限られるので今回は省略する。
おそらく序盤のレベル帯は2か3。稀に4。
レベ2であればほとんどの相手に対して確定後攻またはそれに近い状態にある。ただし、どんな相手にも棺桶1つで50%、2つで73%程度の先制が
とれるようになる。
レベ3であればフィールドから出る弱い敵に対しては先制は割と狙い
やすいが、レヌールに入ってからの敵に対してはほぼ無理。棺桶があれば
1つで47%、2つで71%程度の先制率が得られる。
中盤以降のレベル帯としては4~6にほぼなるので、特にレヌール城内で
初登場の敵を中心に意識したい。
レベ4はフィールドから出る弱い敵に対してはより先制率が上がるが、
内部の強い敵に対してはレベ3と大きくは変わらない。スカルにのみ若干
先制が期待できるようになるくらい。一方で棺桶によるバグ先制率は1つ
なら37%、2つで59%程度となり、レベ3よりも敵の棺桶を活かしにくいよう
に感じる。
レベ5では弱い敵に対して確定先制、もしくはほぼ先制と言っていい
くらいの先制率となる。レヌール序盤から出現するスカルサーペントには
66%程度、ナイトウイプスに対しては38%程度とそれなりに、あるいは
ぼちぼち先制できる程度の素早さになるが、ゴーストやおばけキャンドル
への先制は割と厳しい。バグ先制の発生率は棺桶1つで32%程度、2つで53%
程度となるので、ナイトウイプス、ゴースト、おばけキャンドルあたりに
対してはまだまだ有効になりやすい。
レベ6ではゴーストやおばけキャンドルを除いては確定またはほぼ先制が
とれる素早さとなるが、その2種については先制後攻がどちらに転んでも
おかしくない程度になる。バグ先制は棺桶1つで27%、2つで46%程度と
なるので、2種に限ってはバグ先制があれば少し貢献するだろう。
まあ当然ながらレベルが低いほどバグ先制は起こりやすいし、発動すれば
より有効に働きやすい、というか生きるか死ぬかを分けることもしばしば。
50%ってスラが来る(来ない)確率だし、75%ってピエが来ない確率だし
なんて思いながらどのくらい信用するかはまあお任せ。
一応念のために書いておくが、例えばレベ5のスカルに対しては単純先制
66%、棺桶1個でバグ先制32%という値は、棺桶1個の状態での先制率が
98%であるという意味ではない。
単純後攻34(=100-66)%のうちの32%なので、棺桶1個の時の先制率は
単純先制66%+11%(=34%*32%)なので77%程度となる。
また、実は割愛されている部分として、主人公と敵の素早さが近い場合は
棺桶がなくともバグ先制が発生する場合もある。
例えば主5とスカルサーペントはステータス上の素早さは同値なので、
棺桶が並んでいるのと変わらない。
なので主レベ5で敵の編成がスカルが前、より素早いゴーストなどが後ろ
にいる場合は、そこだけでバグ先制が起きる場合もある。
なんならビアンカ先頭でもスカルが生きているうちはバグ先制が起きる
可能性もある。ただ敵の編成を考慮するともっと複雑化するし、意図できる
範疇を更に越えるので今回はなしで。
○敵たおせんの?
バグ先制は、前のターンまでに敵を倒していることが前提である。
(まああるいはビアンカ棺桶という可能性もあるが。)
なのでまあとりあえず1ターン目、最初の1匹を倒せないと危なかったり
厳しかったりするかもしれない。
主人公の各レベルでのブーメランでの一撃目のダメージを元に考える。
まあ一覧は出したけど見にくいし情報量が多いので、とりあえず簡略化
して出現時の敵HPの中央値と、各レベル毎の与ダメの平均値で並べてみる。
(読み解きを深めたい方は以降も詳しい方の表を参照してください。)
赤色をつけているのは、与ダメ平均値が出現時のHPの中央値に届いて
いない相手を示している。要するに1ターン目に倒せない可能性がそれなり
にある相手となる。
つまり、レベ2であればドラキー、ウサギ、バブル以外は1ターン目に
倒せる期待は少し持ちにくい。バブルもギリギリ残るかも。
レベ3であれば一撃で倒せる敵の種類としては半数以上倒せるようになり
やすいが、おおねずみなどはまだ残りやすいし、スカルも倒せるかどうか
微妙なラインではある。
レベ4はレベ3に比べて倒しやすくはなるが、敵の種類としてはほぼ増え
ない。おおきづちはこのレベルになると意識するタイミング自体がほぼない
のでその点でもレベ3との差はあまりないかもしれない。
レベ5はゴースト、おばけキャンドルを除いてとりあえず倒せそうになる
が、ウイプスは少し微妙なラインかも。
レベ6は全てのモンスターをひとまず一撃で倒せそうなラインになる。
特にレヌール城に絞ってまとめると、レベ2では1ターン目は無理そう、
レベ3は倒せるようにはなるものは増えるが弱い敵が先頭の方に混ざって
いないと難しい。
レベ4は乱数残りは減るし、運がよければ強めの敵も一撃で倒せる可能性
はあるが、強めの相手に対しては少し厳しい側に傾きそうではある。
レベ5は大半の相手は倒せるのでかなり強いエンカや編成でなければ
ぐっと楽な戦いがしやすくなりそう。
レベ6は1ターン目から基本的にどんな相手も1匹は概ね倒せるようになる
と思われる。キャンドルはまあ若干微妙だけど。
○ひとまず先制率と与ダメの関係まとめ
レベ2
単純先制はあまりなく、1体目を一撃で倒すことも難しい。
バグ先制の発動率は高く、1体倒せば50%、2体倒せば73%程度。
レベ3
フィールドでは単純先制もあるが、レヌール内では厳しい。
一撃で倒せる相手は弱い相手か乱数に恵まれた場合に限られる。
バグ先制の発動率はまだ高く、1体倒せば47%、2体倒せば71%程度。
レベ4
全体的にレベ3と大きくは変わらない。
先制率はあまり変わらず、スカルのみ若干先制率が出る。
打撃と敵のHPの乱数の組み合わさり方によっては一撃で倒せる相手は
少し増えるが、強い相手に対してはこの相手なら安心、というものは
あまりない。
バグ先制率は少し大きく下がり、1体倒して37%、2体倒して59%程度。
レベ5
弱い敵はほぼ確定先制、スカルに対しても割と先制を取れるようになる
が、ウイプス、ゴースト、キャンドルは後攻のほうがまだまだ濃い。
ただ、ウイプスまでは一撃で倒せる範囲にほぼ入るのでバグ先制の
期待も含めて優位になりやすいだろう。
レベ6
基本的に最初の1匹はほぼ倒せる想定ができ、強い相手に対して先制も
それなりに期待できるようになる。それでもバグ先制はゴーストと
キャンドルに対してはまだ有効に働きやすい。
○倒す前にやられないの?
バグ先制を狙うために主人公を先頭においているが、1ターン目はまず
バグ先制を狙えない状態で戦闘が開始される。
2ターン目以降ももちろん攻撃されるけど、とりあえず1体目を倒す
までがひとまず不安だよねということで、その辺りから。
・主人公の被ダメ
まず基本的な情報として以下の表を置いておく。
表に載せている4発落ちについては、出現時の敵の総数が3匹以下の場合に
1ターンで落ちる(落ち得る)ケースはタイミングや内容によっては起こり
得るが、基本的には避けたいHPラインだと(個人的に)考えるので、4匹
またはそれ以上のエンカをとりあえず想定する。
そのため4発で落ちるライン、あるいは1つは甘えて3発で落ちる程度を
想定して、耐えられない平均ダメージを目安として書いている。
情報量多いのでとりあえずこれも簡略化する。被ダメ乱数の大半は上下±1
の範囲にいるのでこれから記述していく内容以上に意識したい場合は平均に
足し引きしてもらえば把握は可能。
主人公の守備についてはレベルの推移に旅服皮盾、布服皮盾、旅服、布服
の4種の装備の組み合わせを載せてあるが、布服皮盾パターンって少ない気がするので以下では概ね省略。
また、考慮するべきモンスターは基本的にレヌール城で初登場する4種に
なるけど、とりあえず計算結果としては全部出しておく。
・布服の場合
レベ2だと内部エンカは4発殴られるとまあまあ無理、回復ラインを最大HP
に置くことは難しいタイミングもそれなりにあるのでなおさらきつい。
レベ3は基本的にキャンドルを除いてはまあまあ大丈夫だが、これも回復
ラインを最大HPに置いた場合なので、多少甘えるなら4発は少しきつい。
レベ4なら基本的に殴りでいきなり落ちることはかなり少なくなる。
レベ5,6ならメラ(7~12)やルカニが絡んでもある程度生き残りやすい。
・旅服(と布盾)の場合
レベ2であっても全快であれば耐えられるが、多少削れているタイミング
ではエンカ内容が強いと落ちやすい。
レベ3ではダメージはレベ2と変わらないので最大HPが高い分、いい状態で
臨める可能性は高いが、それ以外は変わらない。
レベ4,5ならかなり安全なラインに乗る。ルカニやメラを除いては多少回復
ラインや乱数を甘える程度なら大丈夫な場合が多いだろう。
レベ6はメラやルカニが絡んでも最大HPが高い分だけ安全な状態で歩く
こともしやすくなる。
布盾については、守備力が旅服のレベル1つ分先取りできる感覚になる
ので多少有利な場合もあるが、最大HPや回復ラインの見定めのほうが大きい
だろう。
・旅盾の場合
最後に旅服皮盾について。
レベ2の段階で既に平均ラインで耐えられる状態にあるのでかなり安全度
は高い。なので基本的にはレベルが上がってもその点では大きな差はない。
ただし、レベルが低い場合には他同様に回復ラインは甘えにくく、乱数が
少し悪い場合やエンカがそれ以上に強い場合は落とされることもある。
ルカニやメラが絡む場合は守備力にあまり影響なくこれまで通り、レベ5,6
あたりくらいから安全になっていく。
○ビアンカの先制率
まあ1ターン耐えられるかどうかも大事だけど、1ターンギリギリ耐える
だけでは勝ち切ることは難しいので、戦闘中に薬草を使うというシーンは
度々ある。
では、そのビアンカの薬草は先制するのか、後攻するのかという話。
ここまでの話では主人公先頭の話をしているが、一応バグ先制も一緒に
載せている。(後で使うので。)
レベ1ではフィールドエンカでは相手にもよるがほぼ、あるいはそれなり
に先制をとれる。レヌール内部で初登場する敵に対しては少しきつい。
スカル以外は基本的に後攻する。
レベ2になるとフィールドエンカは基本的に先制、内部でも序盤から
登場するスカルに対してはかなり先制し、ウイプスもそこそこ先制する。
ビア3以降はスカル、ウイプスの2種は安心して先制を信じやすくなり、
ゴーストやキャンドルを含めた先制にはレベ4以上がひとまず十分に安心
できるラインとなるだろう。
内容は絞るが、棺桶1個の場合のビアンカ先頭時のバグ先制について。
レベ1は棺桶1個でスカル相手なら37.6%→60%程度、ウイプスに
15.8%→44%程度に先制率が変化する。
レベ2はスカルに対して85.6%→90%程度、ウイプスに対して65.6%→76%
程度まで変化する。
レベ3ならゴーストに対して62.2%→71%程度、おばけキャンドルに対して81.3%→86%程度の先制率になる。
レベ4,5でもゴーストやキャンドルに対しては若干先制を補う場合はある
が、大きく寄与はしない。
○ビアンカの被ダメ
回復ラインを常に満タン、あるいはほぼ満タンにしておくということは
難しい場合が多いので、基本的には多少削れていてもそのまま歩き、次の
エンカウントを迎えることが多い。
この時、ビアンカの先制率と敵からの被ダメを踏まえて薬草を使う必要が
ある。
ビアンカの被ダメはレベルと装備に対して以下の表のようになっている。
これも情報量を絞って平均被ダメと、その防御時の被ダメと装備に絞ると
以下の表のようになる。
守備力差自体はケープ1つでレヌール攻略でのレベルアップ分をちょうど
上回る程度となる。割と強い。
全体的にケープの有りに対してケープ無しは、防御できるのであれば
+1程度、防御できないのであれば+1~2程度被ダメが増える。
以下、レヌールの強めの4種を中心に。
レベ1なら最大HP18だが、例えばレヌール内ではケープ無で強めのエンカ
なら全快で防御してギリギリ4発耐えるライン。防御できないなら3発でまず落ちる。多少甘えているタイミングなら2発でも落ちる。
ケープ有なら防御で4発はまず耐えるだろうが、防御できないなら3発落ち
はぼちぼち圏内。
レベ2で最大HP21、被ダメが楽になるものも若干あるが、レベ1と大きく
は変わらない。ケープ有ならスカルやゴーストに対しても少しだけ被ダメが下がるので防御できない場合でも若干安全にはなる。(まあゴーストにこの
レベルで会うことは割と少なめかとは思うけど。)
レベ3で最大HP25、ここまで上がればそこそこ回復ラインを下げて
いなければ防御ありで落ちることはかなり少ないと思われる。レベ4以上
も、同様に大きな問題は起きにくいだろう。
防御ができない場合は、回復を甘えていればケープ無は3発当たれば
落ちる範囲にかなりいる、ケープ有も若干優位だけど乱数が悪ければ割と
落ちる。
レベ4は最大HP28、レベ5は最大HP32、レベ6は最大HP37と上がっていく
が、最大HPが高いので安心なタイミングは増えるだろう。
ただし、ケープ無の場合はレヌール終盤でも平均6,7ダメの相手もいる
ので、3発耐えのラインが21前後以上となる。
これよりも高いHPを回復ラインに必ず置く、ということはあまりない
気がするのでレベルが上がっても落ちやすさ自体はあまり変わらない可能性
はある。
ケープ有の場合、レヌール終盤では平均5,6ダメ程度となるので、3発耐え
のラインも18前後以上くらいになり、それほど高くはない印象。
(まあ状況によるけど終盤ビアンカ18で回復するかというと、もう少し
甘えたい気持ちはある。まあ強めのエンカを警戒するラインとしては
悪くない気はする。)
○隊列と薬草
ビアンカが戦闘中に薬草を使うということは、基本的に緊急性がそれなり
にあるタイミングとなる。(或いは回復ラインが不十分。)
これは例えば、そもそものエンカウントが強い、想定より敵が落とせ
ない、被弾先が想定してない方へ偏る、などの状況で起こりやすい。
特にビアンカのレベルが低い場合とエンカウント内容が現在HPに対して
強い場合には、戦闘開始時点、或いはエンカウント前の移動中などに、ある
程度HPが十分あると思えるタイミングでも薬草を使ったほうが(結果的に)
よかったなんてこともある。
薬草の手持ちの数によってはレベルとHP状況を踏まえて予めHPを高く
保つようにすることもできるが、HPが本来ある程度十分なはずの状態での
薬草使用はゲーム側との”読み合い”になり、コストが大きくなる可能性も
それなりにあるので積極採用は厳しい。
これは戦闘中に使用する場合も同様で、主人公の回復読みで薬草を使った
が、敵の攻撃がビアンカに偏ると薬草をほぼ無駄使用した上に、次のターン
以降が危険になる展開もあり得る。
・被弾率とダメージパターン
2人PTでの被弾する比率は前が5、後ろが3と言われており、63%:37%
程度とここではとりあえずおく。
例えば敵が4体なら前が2~3発、後ろが1~2発程度がおおよそ適正な範囲
だろう。
下の表は敵が4体編成のエンカで全員攻撃してきた場合に前後への各攻撃
の分かれ方になる確率である。(合計100%だし多分あってる…よね?)
・主人公前の隊列
主人公前の隊列を採用している場合は主人公にダメージが集まりやすく、
レベルや相手によるところはあるが特に初ターンでいきなり落ちる可能性は
高くなる。
主人公が想定通りのダメージを素直に受けてくれるのならば問題は起き
にくいが、特に敵の数が多かったり、ルカニやメラが絡むエンカウントに
対してはそれほど甘えていないはずなのに、意外とあっさり落ちたりする。
前4発だけなら15%、3発で落とされるような行動内容を含めるなら50%を
越えるので、回復ラインの甘え方や装備によっては突然落ちることも受け
入れる必要はそこそこあるかもしれない。
まあエンカを引いてから初ターンで対策することも可能ではあるが、その
タイミングで後ろに攻撃が偏ると更に損をさせられる。
同様に、ビアンカが後攻する可能性がある特にレベ3以下(または2以下)
においては、一手早く薬草を置く必要性が高くなるパターンになりやすい
が、ビアンカの方に偏ってしまい薬草がほぼ無駄になってしまうような展開
がこちらもたまにはある。
最悪は後ろ集中でビアンカ落ちだろうが、後ろ3発はビアンカが防御して
いないと耐えられないHPラインとなる可能性が高い時期もそれなりにある
気がするので、4体エンカに対して想定するならば、3発で落ちてしまうと
少なくとも1発は前にいくことになる。つまり、後ろ4のパターンは実質
前1後ろ3と同じなので、合わせて15%強程度は起こり得る。
ビアンカが落ちなかった場合やビアンカ落ちで戦闘を無事終えた場合で
あっても、その後ビアンカに更に薬草を1つ使うことにはおそらくなるの
で更に薬草の消費がかさんだりもする。
2,3ターン目以降は敵を1~2体程度撃破していれば主人公のレベルが低く
ともバグ先制率がそれなりに高く、敵を倒すほどこれは基本的に優位になる
のでかなり安全になる。(偶に裏切られる。)
・ビアンカ前の隊列
ビアンカ前の隊列を採用している場合はビアンカにダメージが集まり
やすく、初ターンにいきなり薬草を振るタイミングはあまりないし、4体
程度までのエンカであればいきなり落とされることもあまりない。
回復ラインやエンカウント内容、タイミングによるところはあるが、
ターンが開始したら、ビアンカが1発くらいはダメージを引き受けてくれる
ことをある程度前提とした動きになることはそれなりにあるだろう。
表に従えば、4体の敵から後ろ4発の被弾になることは2%程度しかなく、
ビアンカが1発は受けてくれることを期待する事はそれほど違和感のある
選択だとはあまり思わない。(まあこれも稀にある。)
*パッと思いついた範囲で目につきやすそうな近い値だと、とげぼうずに
レベ2主人公が後攻するのが1.2%くらい、メタルドラゴンにレベ5娘星降る
で後攻するのが1.4%くらい。多分あんまり見ないはず?
バグ先制を見積もる確率よりは明らかに傾いている。
なので、初ターンにいきなり落とされる展開はかなり強いエンカウントや
きつい回復ラインに追い込まれている状態でなければそうはない。
同時に、ビアンカが先頭で防御をしているので、主人公へのダメージも
含めて1ターンで大きなダメージを負うことは比較的少ない。一方で薬草を
使う必要がある状況にされると防御ができず、主人公の先制も期待しにくい
タイミングのほうが多いので全体のダメージ量が大きくなりやすい。
そのためあまり敵の数が減っていないタイミングでの薬草は、(必要なら
もちろん使わなければならないが)ダメージ量が結果的に大きくなり、薬草
の必要数はかさみやすくなる。
道中の回復ラインが低い場合や主人公に攻撃が偏った場合にはこれが起き
やすく、薬草を温存しようとして結果的に余計に使わされてしまうというの
は時々見かける展開ではあるので回復ラインの設定は丁寧に判断したい。
ただ、レベルが低い序盤でもビアンカのバグ先制がある程度狙える状態に
なれば、緊急の薬草を先制で振ることができることも多少あるので、そう
いった落ちにくさが発揮されることもあるだろう。
・ビアンカ3発落ち
回復ラインの都合上ビアンカの回復を常に十分行うことは難しいが、
先ほど触れた通り、4体エンカでの後ろ3発の確率は実質15%強ある。
終盤では緊急性の高い回復自体が少ないのであまり問題にはならないこと
の方が多いが、薬草数や回復ラインの都合上あまりレベルが上がっても敵の
数に対する落ちやすさはそれなりにある状態が継続されやすい。
この状態が序盤中盤あたりで発生すると、主人公が敵1体目を撃破できず
にビアンカが落ち、ビアンカの棺桶でバグ先制の確率自体はかなりあるが、
敵の数やその後の内容によっては押し切られてしまうこともあるだろう。
○何を選ぶか、避けるか
主人公の被ダメを緩和するのであれば旅服皮盾の選択肢などはかなり安全
になるだろう。
ビアンカの被ダメは防御がメインなので軽視されることもしばしばある
が、HPを高くキープしにくいので序盤のビア落ちや中盤以降の3発落ちを
意識するならケープがあったほうが多少は楽になるだろう。
特に序盤のビア落ちはレベルが上がらずそのまま中盤以降の落ちやすさ・
危険度にもつながりやすい点でも効果は発揮されやすい。
メラやルカニに対してはどちらも効果がなく、守りが薄い方が狙われても
効果が出ないので、回復ラインを上げる、薬草を惜しまずに使える、という
状況を選ぶなら薬草数を重視するほうがいいだろう。
戦闘中の展開においては、最も危険な初ターンの落ちにくさや回復ライン
の若干の甘えを優先し、減ってきた(見極めは必要)から回復する、という
無駄になりにくい薬草を序盤から使いたいのであればビアンカ前のほうが
いいだろう。
最初は我慢して後の行動順の優位をとり、敵撃破速度の全体を見るので
あれば主人公前のほうがいいだろう。
裏目で薬草の必要数がかさむ展開自体はどちらにもある。
ビアンカ前で主人公にダメージが偏れば薬草枚数はかさむ。例えば4体
エンカに対して後ろ2発が33%、3発が13%、4発が2%程度で裏目がどこまで
かは考え方と状況にもよるが、まあ15%~48%程度。これは基本的にレベル
や戦闘の進行度によって大きくは変わらない。また、敵3体での後ろ3発は5%
程度など。
主人公前でバグ先制が発生しない確率は例えば敵1体撃破時点でレベ2なら
50%、レベ3なら53%、レベ4なら63%、レベ5なら68%程度、レベ6なら73%
とレベルによって徐々に上がっていく。1体も倒せていない場合は100%。
バグ先制が発生しないのなら主人公を前に置くメリットは薄くなりやすい。
2体以上倒せばバグ先制が発生しない確率もそこからまた多少下がる。
ターンが進めばバグ先制は発揮されやすくなるし発動したほうが嬉しいが、
被ダメの抑制としての貢献度は相対的に少しずつ落ちていく。
○昔話
もう長らく採用していないのだけど、個人的に記事をまとめていた中で
思い至ったこともある。
かなり前(年単位)に一時期、パパスが働いて主レベ4入ったら絶対に
聖水を買って主前にしてレヌール行くぜ~って突っ込んだ時に大体序盤の
強めのエンカで即戻されて何のための聖水だったのか、みたいな展開を
度々引いていた時期がある。
その時期があってからは割と主4だとしてももう聖水使わんで行ったほう
がええかもな~ってなっていった経緯が自分にはあるのだけど、これの理由
がわかったというか少し整理できた気がした。
レベ3と4の撃破力に決定的な差がなく、単純先制は相変わらずほとんど
しないのにバグ先制の発生率は10%も下がり、なおかつビアンカはレベ1で
先制薬草がまず使えない。
そら落ちるわ、ってちょっと思ったりした。
まあ運はよくなかったと思うしプレイ内容も今より考慮が足りない部分はいろいろあっただろうから本当は吟味する必要があることだけども。
ノリだけで突っ込むと何にもならないこともあるということで。何年かの
時を経た反省と学びを若干した部分もある。
○後書き
それほど広く様々なパターンについて十分に書ききれているわけではない
(4体エンカ以外とかメラとかナイフとかパパスの稼ぎ具合とか全然触れて
ない)ので検討として十分であると言う気は特にありません。
記事冒頭にも書きましたが、それぞれの戦略にメリット・デメリットは
存在すると思っているし、それがどんなパターンを狙い、どんなパターンを
避けるように構成されているかということだと解釈しています。
そこで、それぞれの戦略で何に気をつけなければならないか、何を意図
して動かさねばならないか、ということがある程度見えるようになれば
どのやり方でもそれなりに大きなミスなく運用できるかなと思います。
どこまでの内容を裏目であると考えるかはプレイヤによっていくらか判断
が分かれるだろうけど、どの戦略の裏目の出やすさも大きな差があるように
は自分は感じていません。(※個人の感想です。)
それよりも、自分のプレイ内容が採用している戦略に合うものになるよう
にプレイができ、それが結果的にどの程度噛み合った内容として実現する
か、というのが特に一発勝負寄りのレヌールの実態かなあと思います。
リセゲするなら合うまでやればいいんだけどね。
まあレヌールのやり方がよくわからない、ちょっとうまくいってない、
やり方を変えたんだけど何か違う、という人に少しでも参考になればなと
思います。
個人的な感覚で言えば、好み。
書きながらいろいろとレヌールを普段あまりしていない進め方もしてみた
けど、記事の範囲くらいであれば別にどれでも十分通るものかと思います。
自分の信じる、自分のやりやすい戦略をもって挑みましょう。
では、長くなりましたが読んでいただいた方、ありがとうございました。
○参考文献
DQ5(SFC版)戦闘中の素早さ補正、および行動順関連のバグについて
Sword and Magic -ドラゴンクエストデータサイト-
データ置き場
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?