2018.3.3
アメリカ横断していた。
2台の自動車に分乗してニューヨークから西海岸へ。
私の乗る車は運転席と助手席に男性、後部座席の真ん中に私、私の両側にベビーシートがセットされており、どちらにも生後数ヶ月の乳児が寝ている。
乳児のうちひとりは私が産んだ子だが、もうひとりは同行者の子供らしい。私たちはグループで移動していて今は2台の自動車に分乗している。
元はもう1台自動車があったが、事故で大破してしまい乗っていた人も死んでしまった。
ふたりの赤ん坊のうち、どちらが自分の子供なのか既に私には分からない。もうひとりの赤ん坊の母親が生きているのか死んでいるのかも分からない。
旅の終わりはどこなのだろう。
冷凍コロッケとほうれん草とチーズのトーストサンド。小学1年生の時に「いやいやえん」を読んだ。ワガママ放題が許される保育園「いやいやえん」の子供が、「ほうれんそうはキライだから」という理由でお弁当のサンドイッチに入っているほうれん草を抜き出して捨ててしまう。表題作「いやいやえん」も所収の短編も、どれもすごく面白かったのだけど、40年以上経った今も「ほうれん草の入ったサンドイッチ」のインパクトは忘れられない。サンドイッチは時々母が作ってくれて大好きだったけれど、私が知っているサンドイッチは、ハムときゅうり、それか、玉子ときゅうり、のどちらかだった。1度、近所の一家と万博に行った時に、そこのおばさんの作って来てくれた軽食の中にイチゴジャムのサンドイッチがあって、「甘いサンドイッチ!」と驚いたことはあったけど。ほうれん草の入ったサンドイッチ。すごく美味しそう。どんな感じなのだろうと、思いを馳せたものでした。今では自分でいろんなものを挟んでサンドイッチを作るけど、ほうれん草を入れるといやいやえんのことを思い出す。