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Photo by
kauwausmile
【夢日記】355.英国夢
私たち4人姉妹に血の繋がりはない。
子供のいない裕福な夫妻が身寄りのない私たちを引き取って教育を受けさせてくれた。
私は今、人力飛行機に夢中。
養父母に知られると叱られるので、こっそりと部品を集め、組み立てて、飛行訓練を重ねている。
2人の姉は飛行機を作ったり飛行訓練したりすることを手伝ってはくれないけれど、養父母の目を誤魔化したりアリバイ作りをしたりの協力はしてくれて、時々は私が飛ぶのを見に来てくれる。
妹は全く無関心。告げ口しないでいてくれるだけでありがたい。
今日も私は手製の飛行機を思い切り漕いで、ふわりと浮いて、すぐに着地した。だんだん滞空時間は長くなって来たような気はするのだが。
パラソルをさして私が飛ぶところを見ていた姉たちが
「パパ!」と嬌声をあげて駆けて行った。
養父が私たちを探しに来たらしい。
養父が飛行機に気づかないうちに、姉たちが養父を屋敷に連れ帰ってくれた。
お客様がお見えになるから挨拶をするようにと言われていたのだった。
私も急いで飛行機を隠して屋敷に戻って着替えた。
客間の主役は弟だった。
弟も養父母の養子だったが、私たちのように身寄りのない子供ではなく、養父と血の繋がった親戚の子供で、養父が自分の跡継ぎにするために親戚に懇願して貰い受けて来た男の子だった。
まだわずか6歳の子供だけれど、とても利発で可愛らしい子だった。
養父も養母も、目の中に入れても痛くないくらいの溺愛ぶりだった。
が。
その子が客間で突然倒れた。
慌てて抱き起こした時には顔が土色になっていた。
猩紅熱。
幼い弟はあっと言う間に死んでしまった。
これからこの家はどうなってしまうのだろうか。