#2019年ボカロ10選
こんにちは。ねむこです。久しぶりのnote投稿失礼します。
今回は、数日前に提出(?)した2019年ボカロ10選のここ好きポイントを、一曲ずつ書きたいと思います。
いきなりで申し訳ないのですが私個人の話をさせていただきます。私はボカロリスナー復帰勢です。ボカロ曲をしっかり聴いてみようと決意したのが2012年、それから2015年までは日刊ぼからん、日刊Vocaloid&Something(日刊ぼかさん)を追うくらいにはボカロ曲が好きでした。しかし2016年から2018年の間は新曲を追う熱がなぜか冷めてしまい、空白期間が出来ました。特に多忙という訳でもないのに、ボカロ曲への興味がなくなっていました。「恋は3年で冷める」と時々耳にしますが、私の場合はそれがボカロ曲だったのかもしれません。
現在は、というか2019年に入ってからは、「ボカロ新曲、聴こう!」と決意、そしてなるべく発信しようと #vocanew タグをつけて呟いています。
元々ボカロリスナー中心に使われていた(観測範囲内)タグですが、茜涼夏a.k.a泡沫たんぽぽさん(@akanesuzuka39)が専用アカウントを作成してくださったり、ボカロPさん自身で投稿をお知らせする時につけたり、じわじわと広まっているタグです。当アカウント(@nemuko_neko)では投稿されて一ヶ月以内の曲につけています。新曲を漁る時に大変お世話になっております。このnoteを読んでいて #vocanew を使ったことがない方、ぜひ素敵な新曲を見つけたら #vocanew タグをつけて頂けると、とても嬉しいです。(宣伝その1)
また、現在進行形で2016年から日刊ぼかさんバックナンバーを消化しているのですが、良曲が出るわ出るわではしゃいでます(いい歳して)。時々 #ねむこメモ というタグで見つけた良曲を呟いているので興味がある方は覗いてみてください。(宣伝その2)
ではメインの曲紹介をさせていただきます。個人の解釈や幻覚妄想多めの文章かもしれませんが、「読んでやるぜ」というリスナーさんは、どうぞお付き合いください。
1.ドリーム / Mysteka
浮遊感と疾走感ある打ち込みサウンド、乗せられたミクさんの声がとても人懐っこくてキュート。そして、二段階に分けられたサビ(!)が本当に好きです。この構成によって、魅力がぎゅぎゅっと詰まった4:37になっていると思います。音の粒が丸い雫のようで、それが落ちてミルククラウンが出来上がるような可愛らしさ、儚さを感じて、好きです。
2.Lit the Starlight / 神尾けい
ディスコな雰囲気漂うエレクトロポップ。テトさんの真っ直ぐなボーカルが爽快なトラックと合っていて、気持ちいい!
太陽をミラーボールに、銀河を一つのクラブ(ハコ)に見立て、その光に照らされるのは私たちがいる惑星なのだ、というスケール感あるユニークな歌詞になっています。
この曲の最大の推しポイントは、間奏からラスサビに向かっていく音の畳み掛けです。エレピの粋なフレーズ→激熱ギターソロ→Cメロ……そしてサビ前のシンセのフレーズ、何!?!?!?(大好き) オタク息切れしてしまう……。
一度トラックが落ち着いてから、美味しいサビが二回続き、多幸感に包まれながら〆。構成の美しさを感じる一曲です。去年のテト誕に投稿された神尾さんのMore than Virtualから、さらにパワーアップしたサウンドだと思います。楽しい~~~!!!
3.一秒前のおまえ / ____natural
____naturalさん、推しPの一人なのですが、特にこの曲は何回リピートしたかわかりません。
エレピの奏でる技巧的なフレーズと切ない和音、クールなベースライン、「おまえ」への未練をストレートに書いた歌詞がじわじわと沁みます。
色々な歌の歌詞の中に二人称「君」「あなた」は多く見かけるんですが、「おまえ」はあまり見つけたことがなくて。すごく良いなあと思います。「君」よりも近しい関係性のような、そんな感じがします。身近にいて当たり前の存在だからこそ、たった一秒前に起きた出来事にいつまでも引きずられてしまうのかな、と。想像力が掻き立てられます。
4.Believe / BCNO
雨歌エルの滑らかな調声が見事。儚いボーカルと涼やかなバンドサウンドが魅力的な一曲です。ベースライン(特に2番が好き)がかっこいい。
さしみやまさんの極彩色の動画は、毒々しさと繊細さを感じる仕上がりになっています。楽曲のサビで印象的な無音部分、これを動画と合わせて聴くと、聴覚と視覚でぴったりシンクロする心地よさがあります。大好きです。
5.知りたい / Noz.
一度聞いたら離れないサビのフレーズ、緩急ある展開にクラクラするロックチューン。一聴き惚れしてからずっと夢中で聴いています。再生回数一桁足りない気がする……。ボカロ曲は埋もれた名曲が多いですが、特にこの曲のキャッチーさと強烈なインパクトは絶妙で、もっと爆伸びしてもおかしくないと思います。
何度も聴くうちに歌詞が好きになりました。Aメロで人間に対して諦めの感情を吐露し、サビで一気に「あなた」を飲み込むかのような勢いで渇望を示す。この対比に惚れ惚れします。聴いてて感情がごちゃごちゃしてくる。鏡音リンのパワフルなボーカルは、この曲の歌詞を表現する歌声として最適解だったのではと思うくらいです。リンちゃんまじすごい。
サビの「知りたい思いが溢れて困るの」、ここの悪酔いしているようなメロディーラインが狂おしいほど好きです。以前フォロワーさんにこの曲を紹介した時に頂いた感想では「酩酊感」というドンピシャワードがあり、とてもしっくりきたのでこのnoteでも書かせていただきます。ほろ酔いのような、心地いい酔いではではないんですよね多分。もっと、たちが悪いタイプの酔いなんだろうと思います。愛憎渦巻く重苦しい感情大好き(巨大感情大好きオタク談)。
6.ウィーニーウォーカー / youまん
この曲を知ったとき、本当に、ボカロリスナーに復帰して良かったと強く思いました。どこを切り取ってもインパクトのあるVOCAROCK。計算された音の洪水が刺激的で素晴らしいです。
この曲で初めてyouまんさんを知ったのですが、シンクロナイズドロームもまたグッときました。GUMIの調声がすごすぎる……。キレキレで叙情的で、語尾の抜け方とか、細かい部分まで拘りを感じます。本当にツボです。
7.濁雨 / 雄之助
きらびやかなエレクトロサウンド、そして歌詞の言葉選び、メロディ、雨というモチーフから和の風情も感じられます。静謐な空気を保ちながらも、聴き手を揺さぶるクラブミュージック。雄之助さんの音作り職人っぷりに、思わず唸りました。すごすぎて変な声出ました。
牛肉さんの歌詞、とても好きです。前半に出てくる「手違いだらけの 人の子さ」と後半の「根絶された意志も 錆び付いて ネジ巻けずのガラクタは」が対比として活きているなあと感じます。人と機械みたいな。
引き返す ほど
居場所も無いから でも
吐きたくない嘘に 染まりたくはないと
答えるべきなのか 黙るぐらいならば
↑ は激熱ドロップ直前の歌詞なのですが、ここの「不可能だと自覚してはいるが、そのうえで妥協点を見出し、行動に移した方がいいのか」という躊躇の気持ちが刺さるほど伝わってきて好きです。もがいてる歌詞が好きです、人間らしくて。
8.sukima / タカヒロ
音楽単体でも素晴らしいのですが、ぜひとも動画と一緒に楽しんでいただきたい、本当に知れて良かった作品です。
詩的な比喩表現、それに寄り添うような音の運び、終盤のソフトなアコースティックギター→激しいエレキギターソロという流れが美しく、しみじみと聴き入りました。サブで色を添えるピアノとベース、ドラムも、どれも素敵です。
sukimaの歌詞と楽曲・MV制作過程はタカヒロさん御本人のブログに載っています。こちらです ↓
一つの動画作品を完成させるのに沢山のアイデア、ひらめきを集約しているのだと感じました。作品を見た後にブログを読むのをおすすめします。
気になってヒヤシンスの色別の花言葉を調べ、数度動画を見たんですが……切なすぎて涙が出てきた……。
9.海月沈む / セキヤ
椎音あま、松田トキさんのカバー作品で時々聴いては「素敵な声だなあ」と思っていましたが、オリジナル曲を聴いたのは初めてで。壮大なストリングスと海中を思わせるようなサウンド、新録された椎音あまの歌声は、語尾や息遣いまで作品の一つとして溶け込んでいて、素晴らしいです。
サビの出だしの「ハイファイ」「拝啓」「這い這い」「酩酊」「最低」の韻踏みが心地よく、子音もまた好きです。hの子音好き。気だるさと力強さ、ラスサビ前のウィスパーボイスの優しさ、UTAU音源の魅力を余すことなく堪能出来る作品だと思います。調声すごすぎる……。
10.2019 (Exclusive) / Yasuha.
ピアノの響きが美しい、しっとり浸れるトラックにキレのあるミクさんのラップが合わさった作品。歌詞をはっきり聞き取れる調声が素晴らしくて、何度も聴きたくなります。
変わる君に期待し
変わらない君に安心する
何を選んだとしても
きっとどれも正解にできる
↑ 正直、この曲の歌詞全部好きなんですが、特にこのサビ前のフレーズにグッときました。投げやりな声援ではなくて、「君」を肯定し、可能性を信じる優しさが感じられて、じーんときます。
初めての音が導いてくれるこの未来
↑ この楽曲の要のフレーズかと思います。ミクさん含め、合成音声系音楽、と呼べばいいのでしょうか……。その多様性、面白さは底なし沼のようで、改めて私はボカロリスナーに戻ってきて良かったと思いました。この曲を大晦日に聞いて過ごしたいと思います。
2020年のボカロ曲への期待を込めながら、このnoteの締めとさせていただきます。来年も聴くぞ~~~!!!ボカロ曲!!!
ここまで読んでくださったリスナーの皆様、本当にありがとうございました。