愛され、歌い続けられる音楽とは
2022年9月27日
今まで新木場で行われてきたサンセット。3年ぶりの開催。
新木場のホールはついに閉業、このまま無くなってしまうのではないか、とすら思っていた。
しかし今日、東京ガーデンシアターにて2daysで開催された。
初日の出演者は
ハンブレッダーズ・My Hair is Bad・Vaundy
そしてSpitzの4組。
目当ては全アーティストだった。
マイヘアは私の中高時代を共に過ごした、近いバンド。
まさしく私はマセガキ、と言えるほど歌詞の意味なんて実生活からは大きくかけ離れていて、共感なんて言葉はなく、一つの憧れとして中学生の頃から聞いていた。はや5年、こりずにずっと聴き続けていた。しかしマイヘアの人気が爆発し始めてからだんだんと聞くことがなくなっていったので、生で聞くのは本当に久しぶりだった。
ハンブレは高校時代を共に過ごした。
若いからこそ心の中に渦巻く感情を全て歌に乗せて、私の代わりに叫んでくれる。そんなハンブレの歌詞には何度も受験・部活など、青春の場面で助けられた。今までフェスなどでは縁がなく今日が初めて生で声を、叫びを聞く日だった。
バウくん。本人だけではなく、バックバンドの音も大好きで、生で聞くのは2回目だった。彼の奏でる音楽は天才的に素晴らしく、独立性を持っていて、他のアーティストに代替することは不可能なところがとても気に入っている。マサムネさんが言っていた通り、初めは「おしゃれくん」かと思った。が、聞いていけば聞いていくほど、想像以上にロックで、バンドで、熱かった。
そして・・
Spitz
物心ついた日から、聞いていた暖かいメロディ。歩行者天国が栄えていた時代から、母はもう36年くらい、、、メジャーデビューをする前からスピッツが好きで、それは家族みんなの中で共通認識だった。
しかし私は2年前くらいまではロビンソン・チェリー・空も飛べるはずくらいしか知らず、好きでも嫌いでもない、そんな感じだった。
段々母と音について語る機会が増え、聞く機会がどんどん増えていった。
好きな曲は「ハチミツ」と「メモリーズ」
柔らかというより少しキャッチーなメロディーで可愛い歌詞が好きで、
いつもやられている。
大好きな4組が合わさった今日この日の有明サンセットは私にとって過去のプレイリストを丸めたような、そんな素敵すぎる時間だった。
世代を超えて受け継がれる音楽。
スピッツを聞いていると変わらないことの難しさをいつも感じる。
大きな変化、
「変わっちゃったね」と言われることなく愛され、でも、飽きられることなく続いていくこと。
その時代の人間だけではなく、何世代もずっと聴かれ続ける曲を書くことは本当に難しいと思う。でも、200曲以上リリースしようと、35周年の月日が経ってもスピッツは「変わらない」のだ。
私の命の1.5倍よりも長い間続けているこの活動の原動力が「楽しい」という感情なのなら、私も4人のように長い間熱中し、自分にとってこれが大切だと胸張って言えるものに出会いたい。
そして今宵のスピッツ以外の出演者からも、音楽を長く人々に届けたいんだという思いがひしひしと伝わってきた。
椎木知仁の「ラブソングは歳を取らない」
バウンディの「散って残るのは変わらぬ愛の歌なんだろう」
アキラくんの「スピッツくらい、スピッツよりも長く続けたい僕たちの、一番かっこいい曲を歌います」
まだまだ若手の彼らにスピッツは一歩先から言葉をかけるわけではなく、ロックバンドとして同じ場所から声をかけていた。
そんな姿がカッコよくてたまらなかった。
スピッツ、最高の1日をありがとう!
スピッツのおかげで、4組のバンドの音楽が世代を超えて、みんなに響きました。
こうして今、直接アーティストの音を、声を聞ける世界に、
私なりの精一杯の感謝を込めて。
ずっとずっと、平和な日々が彼らに私たちに訪れますように。
次は母を連れて、スピッツに会いに行きます。
2022.9.30