Good Enough
みなさん、飲んどりますか、にーとです。
今日もみなさんと同じ夜を、のんべんだらりと過ごしていこうと思います。
古い友人との話を書こうかと。
彼と僕は音楽が好きで、セールしてるワゴンからジャケ買いしてはCDを交換するような交流をしていました。
若さ故なのか、性格上なのか、なんとなくお互い被らないようにジャンルを選んで、同じ土俵には立たないように気を付けて音楽を聴いていたのではないかなと、今となっては思います。思春期の不毛な気遣いのせいと、僕の自意識が邪魔をして、相手の「好き」を認めることができなくなってしまい、いつの間にか疎遠になってしまいました。
彼と最後に会ったのは、彼が組んだバンドのライブを見に行った時です。
これがもう、羨ましいのなんのって、ムカつくぐらいかっこよかった。
僕は音楽から遠のいて、むしろ「好き」にしがみつくことをダサいとすら思っていました(当時ね)。けど彼は、泥臭く音楽という表現にしがみつき、それどころかかっこよくまであると。僕のかわいそうな自意識が瓦解して
粉となって風にさらされて、架空の誰かが目を悪くして三味線引きになり猫が減ってネズミが増えて桶が齧られて桶屋が儲かるなんて、当時一緒にCDのワゴンを漁っていた僕等には想像もできない出来事が起こったわけで。
今この文章を書いているのは、そんな彼の曲をspotifyで聴いたからです。
風が吹けば桶屋が儲かる事変からそれなりに時間が経った今、彼の音楽を聴く自分の中にはどういった気持ちが沸き起こるのだろうか、恐る恐る聴いてみました。
いや、やりたいことずっとやっててしかもブラッシュアップされててムカつくほどかっこいいじゃねーかよクソがよー!
僕の自意識は当時からさほどと言うか、全然成長していないらしく、相変わらず彼の直線的な表現への向き合い方に嫉妬しているようです。
ただ、その活動をバレないように応援していたい自分も、同時に存在するようです。
表現の土俵は違えど、何かを作りたいという気持ちに違いはなく、僕らは別々の何かを求めてこれからも何らかの活動を続けていくのでしょう。
その先で、その道中で、また言葉を交わす機会が生まれるのであれば、その時は面と向かって言いましょう。
お前最高かよ、と。
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