母の日と私と母について
このnoteで「100日後に料理の鉄人わんこ」という企画を週1で連載しているため、日々作ったご飯を私にLINEしてくる私のアシスタント作家のわんこちゃん先生から昨日「餃子を作りました」という内容のLINEが来た。
そこにはわんこちゃん先生が人生で初めて作った餃子の写真が添付されておりかなり酷いもんだった。(わんこの餃子については5月12日火曜日に更新される連載をお楽しみに)
そんな人の人生初餃子を見て、私は自分が初めて餃子を作った時のことを思い出した。
私の母はご飯を作るのがとっても上手。というか手先が大変器用な人間である。
私が幼稚園生の頃、もっていたスクールバッグ的なものには母が当時私が大好きだったぐりとぐらの好きなページを刺繍で完コピしてくれていたし、とにかく絵や料理のうまい母だった。
そんな母から生まれたとは思えないほどに、私は昔から絵が下手だし、字も汚い。そしてとにかく質問魔だった幼少期の私はしょっちゅう、
「どうしたらママみたいに絵が上手くなるの?」
と聞いていた。
その度母は、
「とにかくたくさん描いた。字も絵もたくさん書けば上手くなる。」
と言っていた。でも一つのことに集中できない子供だった私は、じっと長時間絵を描いたり、何かを練習したりすることができず、寝て起きたら急に絵の達人になってないかなーと毎日思いながら寝ていた。でも何回寝て起きても達人にならないので、再度母に上達の仕方を尋ねると、
「私は好きな漫画の絵を真似するところから始めた」
とのこと。
ちびまる子ちゃんを真似してみました。全然上手くいかない。
見かねた母が薄紙を買ってくれて、
「これを重ねてなぞって練習したら?」
と言ってきた。言われた通りにやってみる。全部なぞり終わるまで集中力が持たず、挫折。私にお絵かきは向いていない、と自己判断。絵は絵の上手いお友達に任せることにした。
次に刺繍もチャレンジ。刺繍の本を買ってもらう。
文字を読み、理解し、実践、というハードルの高さにこれも挫折。
本当に何かを学ぶことが苦手な子供だった。
もちろん学校の勉強も見張られてなければやらない。
母の見張りではやらないため、小学1、2年の頃は、母がちびまる子ちゃんの人形でまるちゃんを演じ、
「宿題やったー?」と私に喋りかけていた記憶がある。
そして、やったら、好きなシールをもらえた。シールのために勉強をしていた。
これ、普通のことだと思っていたが、大人になった今考えると母はなかなかに大変だっただろうと思う。
なんでここまで集中力がないんだ、と思っていただろうし、まるちゃんを演じるあたり、かなりの状況だったのだろう。
しかも私はそのまるちゃんに対して、
「まるちゃんは宿題やらないから、やれって言わないんじゃない?」
などと言っていた。屁理屈である。
そんな私が唯一まぁまぁ続けられたことが料理だった。
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