バトオペ2中級者講座 『初動速攻戦術について』
どうも、小紋唐草です。
中級者講座、どこから読んでもいいように連番にはしていません。
関連する記事ができましたら順次リンクが増えたりします。
何かといろいろ連動しているのはそれだけ事情がフクザツということなのです。どうかひとつご理解ください。
今回の講座内容
上級者は「拠点を取らない」らしい!なんで?
速攻戦術のメリット
速攻戦術のデメリット
ソロ参戦でこの戦術を狙うなら
1.上級者は拠点を取らない
レートが上がるにつれて、中継拠点は軽視される傾向にあります。
特にそれが初動であればなおさらであり、中継拠点は取るな!という啓もう活動が進むくらいです。いったい何があって中継拠点を取らないことになったのでしょうか。分析してみます。
最初のウェーブの成功で試合の主導権を握る
初動でリズムを作ると相手の足並みを乱しやすくなります。これは以下の理由があります。
次ウェーブの人数差を作り出す
次ウェーブにてまとまって出撃することができなかった人(待機時間切れ等)を集中攻撃することで、頭数を減らし、各個撃破する。
すると次のウェーブではその人のリスポーン時間分、総人数が欠けた状態で勝負することになり、数的有利が取りやすい。有利ポジションの確保
高所や遮蔽物の関係から有利ポジションというものがいくつか存在しますが、そこを先に確保することで時間一杯の有利な状況を作り出します。ゆさぶり
初動が成功した時のことしか考えていない場合(後述)次のプランがなく、戦術が崩れやすくなります。特にソロでは個々の判断による突出による足並みの乱れを誘発しやすく、ここを集中的に叩けば数的有利がとりやすく、長く維持しやすくなります。戦意向上と士気向上
初動でうまくいくぞ、とイメージが付くとこの後の試合展開に少し気持ち的な余裕ができる。
先述の発端はチーム用の連携前提の戦術から
チーム参戦する側がソロ参戦を蹴散らす際の連携の代名詞として使われていたものです。ある意味悪名高い戦術ではあるものの、実践において上記のようなメリットは軽視できなかったこともあり、定着したように思えます。
特に手段の違法性(システム外の機能である『通話による連携』を除けばそれ以外はゲームルールに則っているため)もありません。悪名とはいえ、これを転用してセオリーとして広まるのに時間はかからなかったでしょう。
序盤において圧倒的な優位性を作り、状況の打開を図ろうとするプレイヤーを各個撃破することで制圧、時間内で優位性を維持、差を広げて勝つという戦術はある意味では最初に最重要な印象をつけておくことで開始2分で試合を決定づけるような印象を与えます。
人間の集中力というか、そういうのもあるでしょうし。
ゲームを『楽しく』やりたい層からすると、負け筋が濃厚になった時点で抜ける判断を初動で見ているということもあります。もちろんマナーとしては大変よろしくありませんが、ゲームプレイする層は全員が品行方正でない問うことは念頭に置きましょう。
2.速攻戦術のメリット
メリットがあるから流行するわけです。
バトオペ2のステージ構造との相性の良い戦術
実はバトオペ2のステージは『本拠点』『本拠点につながる狭路』『メイン戦場となる広場』の3分類に大きく分けられます。
自陣側から敵陣までを指すなら『本拠点』『本拠点につながる狭路』『メイン戦場となる広場』『本拠点につながる狭路』『敵拠点』といったところでしょうか。
さて、狭路戦闘について簡単に覚えておきましょう。この狭い通路というのは『攻めにくく、守りやすい』地形であるということです。
密集する地形は爆風や貫通を通しやすく、一射における上振れが期待できます。突入した側を敵と仮定し、敵が狭路に集中することで、守りたい側は本来数的不利になるはずの人数を少ない人数で対応することが可能になります。残った守り側の人員は側面からの攻撃にでもマンパワーを割けばよいでしょう。
守りやすい地形、と今言い切りましたが実は守りやすくするためにはいくつか条件があります。
広範囲や複数を相手にできる武装があること
先述した通り、爆風武装や貫通武装はこれに該当し、上振れをすれば1回の射撃で複数機を足止めしたりすることが可能です。
狭路を抜けたころには体力が半分ぐらいだとすれば、撃退するのも容易でしょう。相手に狭路を突入させる理由があるということ。
スコア的な差があって突入せざるを得ない状態など、理由は様々です。
基本は狭路に突入する側が攻撃側とし、不利な立ち位置となります。守り側が狭路からの攻撃を捌く(もしくは躱す)方法を有していること
守る側は遮蔽物があったりすると狭路からの抵抗をローリスクで受け、逆にこちらは最高効率の攻撃にて反撃という具合に高い防衛性能を発揮できます。
この狭路というのがクセもので、バトオペにおいての狭路の位置は防衛側有利とはいえません。
というのも、『本拠点につながる狭路』を挟んで両端にある中継拠点がほぼ同じくらいの均等な配置がされているからです。
墜落跡地の場合A-C間およびB-D間が『本拠点につながる狭路』となりますが、狭路の両端にあるそれぞれの中継拠点はどちらかが遠いということがありません。
つまり狭路は先に突入した方が不利になるということです。
加えて狭路は立ち止まってはいけません。必ず走り抜ける必要があります。
こと墜落跡地値はD-B間狭路3本のうち、2本が攻められてる側が低地を走るっていうのも最悪で、バトオペ2に限らず上からの撃ち下ろしは有利ポジションになります。下からの攻撃は中空や手前の坂で防ぐものの、山の上は敵を視認しやすく、射撃しやすいからです。
そもそもめちゃ狭い戦闘ステージの場合、遅れたやつから死ぬ
先ほど例外にしたステージのほか、『北極基地』『地下基地』はまた別の理由で拠点を取るのを後回しにします。それは『回遊』という戦術によるものです。これについては詳しく後日解説します。
回遊は広く波及した戦術で、バトオペ2のカメラが右偏重の視野をしていることから、左の死角を防ぎながら戦うためのテクニックとして言われているものですが、そこから派生し、みなが反時計回りすることで足並みをそろえるという戦術が生まれました。(最もただ一緒に歩くだけのことを指すのであり、戦術というには稚拙ですが)
めっちゃ狭いステージでは機動性の低さは敵の先頭との接敵を意味します。
敵の先頭を走る機体が味方の最後尾を捕まえたが最後、捕まった最後尾の機体は1on4みたいな袋叩きにあい人数差を作られてしまいます。
めっちゃ狭いステージにおいてはいかに相手の最後尾を捕まえ、自軍の最後尾は遅れないことを目的とするため拠点なんか取らずに走れ!というわけです。北極基地や地下基地は初動で拠点を取らなくても前線合流がめちゃくちゃ早いので、取るうまみがかなり少ないというのも要因の1つです。
3.速攻戦術のデメリット
デメリットについてだれも上級者が話さないのは、そんなこと考えてる暇があったら突っ込めという論調だからです。
もしちょっと上達したいならば、きちんとデメリットは理解しておく必要があります。この講座は引き出しを増やすという意味で解説します。
敵が速攻戦術を成功させて自軍が殲滅されたときが致命的
つまりメリットが全部デメリットになる
速攻戦術は上級者のロビー活動によって流布されている広く知られた戦術であるからこそ、相手もこの戦術を使ってきます。
先ほど話したメリットがすべてこちらに帰ってくると思ってください。
つまり、相手が成功すれば、こっちの攻撃の起点が削られ残りの時間をじりじりと差を広げられてしまうということです。
だからこそ再序盤でその後のゲーム展開を決めてほしくないからせめてがっぷり四つで組み合うために足並みをそろえて拠点を踏むな、というのが包括されています。こんなの140文字で書ききれないでしょ?
失敗すると時間いっぱい使っても逆転の芽が摘まれてしまう。
もし、殲滅されなかったとしましょう。
しかし拠点を取っていなかった場合、開始3から4分ごろには1度リスポーンするときに本拠点から前線まで行く必要があります。
移動距離が長い≒スラスターを消費するため格闘などをする前に待機時間を設けなくては全開で戦闘できないというのがあります。前衛のコンボを構成するキャンセル動作のほとんどはスラスター消費を伴うため、前線までの距離が長ければがないほどスラスターを存分に使えない時間が発生します。
距離のある前線に対してリスポーン後――
――スラスターを使わないで前線に向かった場合
めっちゃ時間がかかる。
少ない人数で前線を維持する時間が長くなるため負担がでかい。
崩れた前線を各個撃破されやすくなる。
機動性の低い機体では定位置に着くまでに時間がかかる。
――スラスターを使って前線に向かった場合
格闘機はスラスターの準備ができるためのタイムラグが必要となる。
(現地についてから即時攻撃行動に移りにくくなる)緊急回避やタックルといった無敵を伴う行動も、スラスター消費の為選択肢が減る(≒選んだ際のリスクが大きくなる)。
このように中継拠点が全くないというのは試合の中盤において大きく左右する要素でありますから、本来であれば取っておきたい拠点は維持したいし、そこを維持することで前線の維持にも寄与するという連鎖的な関係が存在します。
冒頭に戻りますが、この速攻戦術の目的は敵機の殲滅による盤面制圧のため、盤面制圧ができなかった場合はそれを盛り返すための策は「速攻戦術」には内包されていません。そのため速攻戦術を押し返すことは一切考えていない(研究も進んでなければ、そもそも突破するのが困難なのは戦術メリットの通り)ので、なんとしてでも従ってほしい上級者が『拠点を取るな』とロビー活動をするわけです。逆転!ひっくり返すなんて言う体力のかかる戦術したくないってのもあるでしょうね。
はらはらした試合は見る分には楽しいですが、プレイする側、戦術を考える側からしたら避けたいアウトな状況。なので風潮として圧殺する!みたいなのは至極もっともな考え方でもあります。
4.ソロでこの戦術を運用するのに必要なこと
孤立を避ける≒味方がどこにいるのか地図を意識してみる。
支援機のように機動性が低い機体の場合は必須の技能ではありますが、孤立を避けるというのは実はかなり難しい技術だったりします。というのもリスポーンした味方が前線『だった場所にいる自分の援護に来る』とは限らないからです。
味方の隊列が乱れたときに、もう一つの味方の塊がどこにいるのかは意識しておきましょう。場合によっては前線が切り替わることもあります。
自分の周りに何人いるかを把握する
自分の周りにいない人達がどこで戦闘をしているか意識する
集団が2つにわかれた場合、前線を下げて合流する(深追いしない)ことも覚えること
こんな感じで身の回りの人数をまず意識してみましょう。
中継拠点の優劣、意味の違いを知ろう
…とはいうものの、上級者に目をつけられてしまうとこの戦術ができてないからとなじられることがあるでしょう。なので簡単にこの戦術のいいところだけをもらっていくローリスクな立ち回りについて少し紹介します。
味方と足並みをそろえた初動
一緒に動いてほしいというのなら一緒に動きましょう。中盤戦において必要な『前線にリスポーンしやすい中継拠点』を確保
中継拠点は大雑把に言うと『拠点爆破する/されるための要所』『前線にリスポーンしやすい要所』の2種類があり、とくに後者のリスポーンしやすい中継拠点は相手に渡すと攻めの機転すら失うこととなります。
この前線へアクセスするのに必要な中継拠点だけは初動に確保しておくというのは一つ試合を時間一杯見たときのリスクヘッジとして機能します。確保後、速やかに前線に合流する
序盤が崩れた際にも中盤に望みを残したまま試合を続行し、勝ち筋を残せるというのはとても重要です。
上記の動作をかなり早く行うことで、前線の負担を極力軽減してあげる必要があります。中央拠点をどの機体が、どうやって取ったらいいかは経験則に基づくことが多いと思います。試合に出た際に、この機体がとったときうまくいったな、みたいなことをいくつか覚えておけば自分がその役割になったときに拠点を取りに行こう!と判断できるようになるでしょう。
余談
味方に高くを望まないこと
この戦術がきれいに決まる瞬間は誰かの配信や動画、あるいは自身が体験したグループレートなどの統率の取れた動きが原風景にあることが多いです。
そこの成功体験をもとに「速攻戦術をしようぜ」とソロに持ち込むことが多いです(≒『勝ちたいなら』という呪いの言葉を引っ提げて)。
連携が取れてなんぼの戦術です。
何度も言いますが、ソロでこれができるってのはかなり珍しいと思います。
その精度の悪さを補うためにロビー活動、布教(「これが常識の戦術」って脅したり言い切るのはどうかと思うが)による戦術を広めているわけです。
ただ、相手もそれをしてくるわけですから「自分たちのチームがこれができなかったから最近の○帯の質が落ちた」みたいなことを言うんだろうなぁと思いますが、最初は連携が取れてるチームでの成功体験なわけなので、自らその前提条件を投げ捨てても同じ成功体験ができるかっていうのはかなり的外れなキレ方なわけです。
ソロでこの戦術が成功することが稀であること。
そして成功させたかったら自分で集団を作ってグループ参戦するべきだということは覚えておきましょう。