映画『エセルとアーネスト ふたりの物語』
すっっっっっっっっっごくよかった!!!!
岩波ホールでの上映は終わっちゃったけど、観られる方はぜひ観てほしい。
絵本から飛び出してきたような、なめらかな手描きアニメーション!(TVPaintが使わたそうです)
1920年代のロンドン。エセルとアーネストは出会い、家庭を持ち、70年代に亡くなるまで、“普通”の暮らしを続けた――という映画。エモくなさそう……と、思うじゃん?
ラジオにびっくりして、洗濯機に喜んで、ガスマスクではしゃいだりした、“普通”の物語。生活者の目線で、細かく具体的に、忠実に暮らしを描いてゆく。20世紀の生活史、というのがひとつの側面。
(動画だと戦争の印象強いけど、そんなことないのよ)
出会ってから、ともに暮らし、生涯を閉じるまで。夫婦でも親子でも疎ましく思うことがあって、好みも感覚も信条も違う。衝突もするけれど、それすらも淡々と綴られていく。ひとつひとつのエピソードについて、その後どうなったかは、ほぼ描写されない。
出来事も年代もサクサクと進むけれど、静かな、ほんとうに淡々とした積み重ねによって、そこにずっと「愛」があったのだ、ということが浮かび上がってくる。
……原作者は、エセルとアーネストの息子です。
観て!!!!!
※ねこもかわいいよ