「かわいい」について考えた
今の時代みんな何でもかんでもすーぐにかわいいって言う。ほんとにそれ思ってんのか??って1人で呆れてる。古着屋で働いていた時もみんなかわいい、かわいい、もういいようるさーい!って最初は思ってて何が何でも「コレかわいいですよね〜」って言わないようにしていた。かわいいと言うにしてもこれのここがこーだからかわいいですよね、なんて言わないと気が済まない。かわいいの一言だけで蓋をされて、そこで全部終わってしまうようで嫌だった。
でも世の中はかわいいで溢れているし、一般的な女子はかわいいが判断基準になっている。かわいい服、かわいいお店、かわいいスイーツ、かわいい部屋とか。男の子、アイドルに対しても「かっこかわいい」って言葉が存在するし、その言葉の中でかっこいいよりかわいいの要素に重点が置かれている気がする。そして何より、みんな自分が「かわいい女の子」であるために日々追求し続けている。
私は女だけど「かっこいい大人」になるために頑張っているので、一般の女子とは違い判断基準がかっこいいに置かれている。かっこいい服、かっこいい店、かっこいいスイーツ、かっこいい部屋、そしてかっこいい人が好き。だからかわいいよりかっこいいって言われた方が正直嬉しい。
じゃあかっこいいじゃなくて、かわいいって思うことあるかなって考える。なんかへんてこな古着、映画にでてくるあの子、でかくてふさふさの犬、子どもが書いた字、酔っ払って楽しい大人たち、愛嬌ある女の子、マスコットみたいなおじさんとか。モノより人に対して思うことが多い。今の仕草かわいいな、本当はそんなこと思ってるのかわいいな、酔ってニコニコしててかわいいな、頑張って歩いてるおじいちゃんかわいいなとか。お年寄りってなんであんなにかわいいんだろうね。
かわいいに対して少し嫌悪感すら感じていた、古着屋で働き始めた頃。全てそれで蓋をされるって思ってたけど、逆手に考えれば全て丸くおさまる超ピースな言葉じゃないかということに気付く。「kawaii」「カワイイ」「きゃわいい」「かっこかわいい」「ゆめかわいい」とかいろんなかわいいが存在するし、世界共通の日本語ってすごい。外国人にも実際「kawaii!」だけで接客できちゃうし、「コレかわいいですよね!」「え、やっぱりめちゃくちゃかわいいですよね!」だけでお客さんと繋がれる。
超ピースな言葉だけど便利すぎるからこそ、本当に自分が思うかわいいを大事にしよう、って思ってからは接客でもかわいいって素直に言えるようになった。本当に思ったかわいいは上っ面にならない。世の中に溢れるかわいいを受け入れつつ、ただの便利な言葉にならないようにしたい。
これからはかっこいいけどちょっとかわいい大人になるのも良いかな。
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