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島根『四季荘』チャレンジングなサウナだが…(サ旅2021)(サウナレポ)

ライオンマスクです。
今回関西の方に旅行してサウナに入ってきたので、それのレポをしていきます。
なお、ウェルビー福岡についてはヤバすぎたので先走って書いてしまいましたが、また再度ちゃんと書く予定です。
電車に乗ってる間、時間が空いたのでまずはさくっと1施設かいてしまいます。

【前回までのあらすじ】

 湯らっくす、らかんの湯、ウェルビー福岡という九州3大サウナを巡ったライオンマスクは本州に上陸。秘境島根の山中にあるサウナへ向かったのだった。

『四季荘』サウナレポ

 『四季荘』はサウナイキタイで島根で一番評価の高いサウナだったので、出雲大社観光を兼ねて行ってみることにした。当日は大雨の営業で特急が動いていなかったので、急遽広島側からバスで島根に入った。バスのつく出雲市駅から、『四季荘』のある荘原駅までは2駅、プラス降りた後に25分歩くとグーグルに言われたので、「そんじゃタクシーよんじまうか」とやってしまったところ、田舎の2駅は異常に長く、広島から島根までのバス代以上の値段がかかってしまった。反省。

 チェックインしてさっそく温泉、そしてサウナへ。
温泉は古事記にもかいてある(マジ)由緒正しい「湯の川温泉」で、泉質がめちゃめちゃよく一瞬で肌がツルツルになった。蛇口から出るのも温泉水だったので、この水で水風呂に入れると思うとわくわくする。

 温泉をしっかり堪能した後、サウナに向かう。サウナエリアは屋外にあり、東屋のようなスペースには外気浴用の椅子が並んでいる。
 サウナ小屋にはいると、奥にはikiのでかいストーブが出雲大社の柱のごとくそびえ、座るところはセパレート式……つまり一人一人の席がブースのように仕切られていた。非常に独特な作りで、隣の人間と密着しないようにできているのは非常にありがたい。
 ストーブにはたまにちょろちょろと水がかかってロウリュが発生する仕組みで、もっぱら巨大ストーブからの輻射熱がメイン。湿度低めのセッティングで熱された後は、外に出て水風呂へ。

 水風呂は流行りの深いタイプ(水深160センチ)で、水温は15℃と冷たい設定。そしてやはり温泉水!ありがたい。水深もあるのでしっかり全身を冷却して、外気浴へ行ける。外気浴は安楽椅子が2つとデッキチェアが3つあり、森に面して設置されている。ちょうど夕暮れ時には虫の声が聞こえ、風が適度に吹いて気持ちがいい。らかんの湯でもそうだったが、自然を感じる外気浴は最高だ。

 飯もうまいし、温泉の泉質は抜群、さらにサウナも珍しい作りなので、サウナや温泉が好きで島根に行ったら『四季荘』に宿泊してみてみるのもおすすめだ。

 というのが、よかった部分の話。
 ここからは、少し気になった部分を、今後泊まる人の参考のために書かせていただく。店主ににはアカウントが捕捉されている(ツイートを投稿したら帰るときにお礼を言われた)ので多少心苦しいが。
 もちろん、前段にかいたことは全て誇張なしの真実であり、特に温泉は絶品だったことは、あらためて付近しておく。

今後に期待

 まず、風呂の時間だが、これは明らかに短い。これはらかんの湯でも若干感じたことだったが、温泉旅館の従来の温泉に入れる時間の体系と、サウナの時間体系にはずれがある。温泉に1時間も入る人間はなかなかいないが、サウナは基本1時間から1時間半は使うからだ。
 『四季荘』は10時から22時までがサウナに入れる時間なのだが、チェックインしてからサウナに入り、夕食を食べ、お腹が落ち着いた頃にもう一度サウナに入ってから寝るとすると……

チェックイン 17時
サウナ終了  18時半
夕食開始   19時
夕食終了   20時

となり、夕食が終わってアルコールが抜けお腹が落ち着く22時ごろにはサウナが終わってしまうのだ。(満腹状態でサウナに入るのは万全の体制とはいえないし、アルコールが残っているならなおさらだ)寝る前にサウナに入ってから寝る、ということができないのは、宿泊してのサウナ体験として片手落ちであると言わざるを得ない。
 また、朝も温泉には6時から入ることができるが、サウナは開始していないので、朝食前にサウナに入ることができなかった。朝の空気の中での外気浴を期待していた身としては、いささか消化不良なところである。もちろん、朝風呂の温泉は素晴らしかったが。
 このように、宿泊してのサウナ体験は、夕食前・夕食後・朝と3回のサウナで完成するため、サウナが夜早くに終わってしまったり朝やっていなかったりすると、若干の物足りなく、もったいないなという気持ちになる。

 次に、サウナ室の作りだが、ストーブから離れるほど温度がぬるくなってしまう作りが惜しい。一番近い席と遠い席では体感温度に雲泥の差があり、セパレート式にしているのもあって席の取り合いになる。
 熱源に近いほど熱いというのは物理的に考えて当然のことで、なので一般的なサウナでは座席からストーブまでの距離が均等になるようにできている。ストーブが席の正面にあるタイプと、ストーブを囲むようにして席があるタイプが想像しやすいだろう。しかし、『四季荘』は長方形の部屋の一番奥にストーブがあり、長辺に席が並んでいる。感覚でだいたい短編:長編が2:5だったので、単純計算で一番近い席と一番遠い席では2.7倍も距離があるのだ。これでは、ストーブの熱も届かないというものだ。
 解決策としては、ロウリュをがんがん行い、対流熱でサウナ室全体に熱を行き渡らせるというのがあるので、ぜひセルフロウリュが可能なようにしてほしい。(あのikiの巨大ストーブを輻射熱でしか使っていないのはもったいない。セルフロウリュしたすぎる)

 最後に、これは人にもよるとおもうのだが、水風呂が冷たすぎて長居できないのがもったいない、ということだ。温度が低く、しかも深いので、身体がものすごく早く冷却されてしまい、冷たい温泉水の肌触りを心ゆくまで感じることができないのだ。これを回避するためには水深の浅い部分で楽しむのがいいのだが、それはつまり水風呂に出入りする階段を塞ぐことになってしまい、導線としてあまりよろしくない。もちろん、泉質も温度も水深もどれも良いものなのだが……これは個人の好みもあるので難しいところだ。

 そして、付け加えなるなら……もう少しホスピタリティというか、対応の丁寧さがほしかったところだ。これはスタッフのみでなく、施設全体のふんいきづくりも含んでいる。

 ・あったはずの送迎が、事前に電話で確認したときにないと案内されたのでタクシーを使うことになった
 ・風呂は朝からやっているがサウナはやっていないことの説明がなかった
 ・次の日の朝男湯と女湯が入れ替わることに説明がなかった(あやうく女湯に…)
 ・トイレにウォッシュレットがない
 ・全体的に張り紙過多、サウナ室に流れるVoiceroidの読み上げ音声動画まで、手作り感に溢れる
 ・館内にそこそこ大音量で流れるJpopのイージーリスニング

 単純に接客や設備にかけるリソースが足りていないということも、わからないではないが……それとは別に。
 これは僕(作者)が東京から旅行にきているから感じることなのかもしれないが、旅行先でわざわざ朝食夕食つけて宿泊するサウナは、どっちかというとハレ……非日常を感じたいのだ。その点自然に囲まれた露天や、温泉水水風呂なんかは非常によかった。しかし、館内にあふれる手作り感やイージーリスニング……日常・ケのほうに引き戻してくる感覚があった。
 もしかしたら、地元の人々が日帰りで使うのがメインであれば、僕の期待の方がお門違いなのかもしれないし、こういう手作り感も味のひとつではあるのだが……非日常を味わいたければ、1万円プラスして『らかんの湯』まで行くべきだろう。
(それにしても、もう少し風呂についてのあれこれを説明して欲しかったが!)

 以上、さまざまな注文を書いてしまったが、田舎の温泉旅館にこだわりのサウナをとりつける、というチャレンジングなことは前例がなく、なかなかリソース的にも難しいところがあるのだろう、とは僕も思う(大人なのでそのぐらいは考える)し、そうしたチャレンジ精神は素晴らしい。もっと各地の温泉地にサウナが増えてくれたらいいな。
 温泉の泉質はこれまで巡ったサウナや温泉の中でも随一だったので、ぜひこれを東京からわざわざ体感しに行くべき!!とおすすめできるような施設になってほしい。

⬆︎ご飯もおいしかったので、島根にさで泊まるところを探すならあり、だ。

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獅子吼れお
サウナに行きたいです!