Nem x Mila、米国・イリノイ大学VRクラブで講演! 各国のアバター文化の違いについてディスカッション
VTuber/作家のバーチャル美少女ねむとスイスの人類学者ミラ(リュドミラ・ブレディキナ)による研究ユニット「Nem x Mila」は、2024年2月24日(日本時間)、米国の名門州立大学・イリノイ大学VRクラブの学術フォーラムで「バーチャルキャラクターとして生きる:アカデミアとメタバース原住民の視点」と題してオンライン講演を行いました。メタバースでの生活についてデモを行い、全世界のメタバースユーザー2,000名を分析した大規模調査「ソーシャルVRライフスタイル調査2023」を紹介、主に各国のVRコミュニティのアバター文化の違いについて様々な議論が行われました。VRアバター文化に関する国際的な議論のきっかけとなることを狙いとして、登壇アーカイブはイリノイ大学VRクラブのYouTubeチャンネルで無償公開されました。
Nem✕Mila✕イリノイ大学VRクラブ「バーチャルキャラクターとして生きる:アカデミアとメタバース原住民の視点」
Nem x Mila「ソーシャルVRライフスタイル調査2023」に興味を持ったイリノイ大学VRクラブの提案により講演とディカッションが行われることになった。
各国のVRコミュニティのアバター文化の違いについて
主に各国のVRコミュニティのアバター文化の違いについて、日本(ねむ)・ヨーロッパ(ミラ)・アメリカ(イリノイ大学VRクラブメンバー)のそれぞれ実体験やソーシャルVRライフスタイル調査2023のデータを参照しながら、ざまざまな議論が行われた。
・アバターの(外見上の)性別について、地域によらず女性型アバターが人気(63~75%)。ただし、アメリカにおいては無性別なアバターも一定のシェアがある(15%)。
・アバターの種類について、日本は美少女アバターなど「人間型」アバターが好まれる傾向が他地域よりやや強い(46%)。アメリカでは動物的なファンタジー要素などを含む「亜人間型」アバターが好まれる傾向が他地域よりやや強い(51%)。
登壇アーカイブ公開中(英語)
VRアバター文化に関する国際的な議論のきっかけとなることを狙いとして、登壇アーカイブはイリノイ大学VRクラブのYouTubeチャンネルで無償公開された。
VRChat交流会
講演後はVRChatで交流会が行われ、こちらでも引き続き様々なディスカッションが行われた。Nem x Milaにとって、アメリカのVRコミュニティと触れ合うまたとない機会となった。
ソーシャルVRライフスタイル調査2023
メタバースでのライフスタイルを可視化するため、全世界のユーザー2,000人の回答を分析した大規模公開アンケート調査レポート。人類とメタバースの未来に向けたオープンな議論を活性化させるため、全80ページ日本語と英語で無償公開されている。全世界の地域による文化や行動の違いについても詳しく分析されている。
研究ユニット「Nem x Mila」
「Nem x Mila(ねむみら)」はバーチャル美少女ねむとミラ(リュドミラ・ブレディキナ)がVTuberやメタバースが人類に与える影響を調査するために結成した研究ユニットである。
※TBWA Worldwideによるインタビュー映像
バーチャル美少女ねむ
メタバース原住民にしてメタバース文化エバンジェリスト。「バーチャルでなりたい自分になる」をテーマに2017年から美少女アイドルとして活動している自称・世界最古の個人系VTuber。著書『メタバース進化論』(2022年、技術評論社)で「ITエンジニア本大賞2023」ビジネス書部門”大賞”を受賞。国連の国際会議「IGF京都2023」に登壇。MoguLive VTuber Award 2023では「今年最も輝いたVTuber」に選出された。
・X:https://twitter.com/nemchan_nel
・researchmap:https://researchmap.jp/nemchan_nel
リュドミラ・ブレディキナ(ミラ)
マルタ大学の博士課程在籍。エスノグラフィーの手法を通じて、男性の”kawaii”とバーチャルなジェンダー表現について研究している。2021年、バ美肉と伝統的な日本の演劇に関する修士論文でジュネーブ大学のジェンダー分野の学術賞「プリ・ジャンル」を受賞。翻訳された「要約「バ美肉――バーチャル・パフォーマンスの背後にあるもの。技術と日本演劇を通じたジェンダー規範への異議申し立て」」は『現代思想』に掲載された。
・X:https://twitter.com/BredikhinaL
・マルタ大学 : https://malta.academia.edu/LiudmilaBredikhina
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