HHKB(HYBRIDTypeーS)とリアフォ(30g)を比較して自分なりに考えた
1-REAL FORCE(荷重30g)との出会い、そして別れ
昨年、清水の舞台から飛び降りる気持ちでリアルフォースXE3100を購入しました。こいつはフルサイズキーボードで荷重30g、静電容量無接点方式のキーボードで高級キーボードの代表格です。備え付けのメンブレンキーボード、メカニカルデビューして茶軸と順当に進んできてついに正統派キーボードの頂点ともいえるリアルフォースを購入したのです。
モデルの大きな特徴である荷重30gというのはピンと来ないかもしれないですが、一般的なキーボードと比較すると大分軽いです。人によっては触れた瞬間に入力したような感覚がすると言われるくらいです。購入当時、自分はこの打鍵の軽いキーボードで仕事で疲労を感じずに入力をストレスフリーにできるのではないかと期待していました。実際、リアルフォースは期待通りの活躍をしてくれました。そして弊害として他のキーボードでは違和感を感じるようになり長時間入力ができなくなりました(笑)
そして使用していくなかで30gという荷重は体調や自分の指先の些細な変化をキャプチャーするキーボードという意外な発見もありました。寒いと指がかじかんだりしますが、自分が感じる以上にキーボードの入力にそれが反映されるのです。朝昼夜で打鍵感が変わってくるのです。ともするとピーキーなキーボードという評価になるかもしれません。アスリートはルーティンの感覚の捉え方で調子を測るという話がありますが、自分にとってはリアルフォースがまさにそれでした。職場での一つ目の打鍵でなんとなく今日の体調を推し量ることができたのです、というと大げさですがなんとなくのバロメーターにはなっていました。お、今日は調子よさそうだな。といった感じで。
そんなこんなで役1年ほどリアルフォースライフを過ごしていたのですが、突然仕事の事情でワイヤレスキーボード、少なくとも持ち運びが楽なキーボードが必要になりました。リアルフォースはワイヤレスモデルがない&とんでもなく重く持ち運びが難しいので大変困りました。そして色々と検討をした結果、変態配列キーボード、略してHHKBという高級キーボードを購入することになったのです。
2-HHKB(HYBRIDType-s)を購入、少しつかってみて
HHKBは静電容量無接点方式でワイヤレスのモデルとなると有力な候補です。他にはNizのAtom66とかもありますがHHKBはキーボード界での存在感が半端じゃないですね。詳しくない人でも知っているくらいの製品です。正直HHKBというブランドを手に入れてみたいという思いで購入した節があります。
さて、HHKBは購入してからまだ日も浅いのですが、意外に変態配列というものには慣れました。むしろFnキーを駆使して指の移動が控えめにいろいろなキーを入力できるのはとても便利です。楽ちん。
そして打鍵感ですが癖になります。リアルフォース30gと比べると少し抵抗はありタイピングスピードは落ちるのですが独特の打鍵感がなんだか楽しくなってきます。ぽこぽこ、ぽくぽく、そんな擬音で例えれるような音とともに文字がすこすこと入力されていくのはスピード感は最速ではなくても楽しいです。
実際、この記事はリアルフォースの項はリアルフォース30gで、HHKBの項はHHKBで書いています。記事を書いていてもなんだかアウトプットを出す感覚が変わってくることがわかるから不思議なものです。リアルフォースは打鍵感自体に強烈な味付けはないですが確実にタイピングの品質をあげてくれます。というか今でも東プレがワイヤレスモデルを出してくれないか待っていたりします(HHKB買ってしまったけど)。出してほしい。
HHKBはまだまだ日も浅いのでこれからの付き合いになりますが45g荷重というのもあってリアルフォース30gよりはピーキーさがなく使いやすいキーボードのような気がします。日によって自分の打鍵の強さとかが微妙に変わったりすることがリアルフォース30gだとわかるのですが、HHKBはすべてマイルドに受け止めて楽しいに変換してくれる感じです。自分でも正直何言ってるかわからないですが、素晴らしいプロダクトであることに間違いはありません。ネットのレビュー記事を見ていると楽器のようだと例えられていて、いい例えだなーと思いました。たしかに、このキーボードはただの入力装置ではないと感じさせてくれます。ただ、長時間の入力はおそらくリアルフォースの方が楽なような気がします。まだHHKBに慣れていないだけかもしれないけど。それくらい30g荷重は疲労に効果があるということですね。
今回は環境の変化により変えざるを得なかったこともあり、ひとまずはHHKBでしばらく頑張りたいと思います。リアルフォースの軽量ワイヤレスモデル(もはやそれがリアルフォースなのかというのはさておき)が出たら浮気をするかもしれません。しかしリアルフォースも売却処分しようとしたけどこの打鍵感も悪くないなー、と沼にはまり始めた予感のする2020年の冬でした。