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花牌って200種類くらいあんねん

 最近は花牌、マイティ牌を使用するルールの麻雀が遊ばれることも増えました。

 本noteでも何度か紹介させていただいた「少牌マイティ」がついにアプリ化!

 今年3月下旬にリリース予定。前人未踏のマイティルールを採用した麻雀アプリ。楽しみにして待っていたところ、とある情報筋から、花牌をマイティ牌扱いとする麻雀アプリについては既に前例があると判明。

 その名も「ドラゴン麻雀」。色々と突っ込みどころ満載ですが、こんなんでも余興としては楽しめそうです。

天和の瞬間をスクショ出来なかったのが残念
他にも色々和了しました
無限ロン

 さて、花牌やマイティ牌と聞くと、昨今のインフレ化が進む麻雀ルールが想起されますが、その昔花牌やマイティ牌を採用しないルールの麻雀を「清麻雀」と呼んでいたように、実は現行の日本麻雀よりずっと古い歴史があるのです。

 花牌の歴史についてはこちらに詳しい記載があります。「聴用牌」が今で言うところのマイティ、「財神牌」が今で言うところの抜きドラに相当。現在花牌を用いるルールで遊ぶ場合は4枚か8枚ですが、24枚や32枚もの花牌を使うルールも存在したようです。

 花牌のデザインも様々。現在花牌と言えば、春夏秋冬、梅蘭菊竹の八種ですが、「天官」「聚宝盆」「猫」「鼠」、「官人」「聚宝盆」「釣人」「魚」などのほかに、「福」「禄」「喜」「寿」、「魚」「蜻」「蟹」「蝦」、「棋」 「僧」「待」「月」、「風」「花」「雪」「月」、「漁」「樵」「耕」「読」、「琴」「棋」「書」「画」、「晴」「耕」「雨」「読」、「山」「間」「名」「月」、「江」「上」「清」「風」、「江」「村」「斜」「影」、「楼」「外」「青」「山」、「嫦」「娥」「奔」「月」、「天」「女」「散」「華」、「泰」「世」「人」「間」、「中」「華」「民」「国」、「文」「明」「世」「界」、「中」「華」「麻」「雀」、「公」「司」「監」「製」。「男」「女」「平」「權」、「文」「明」「結」「婚」という組み合わせもあったそうです。冗談抜きで200種類くらいあったのかもしれません。

 花牌を用いる麻雀が、少なくとも日本においてここ100年以上主流にならなかった理由は、花牌を採用することによるインフレ化を嫌い、インフレに頼らない方針でルール整備が進められた「素麻雀」が日本に流通したためと考えられます。

 一方東南アジアでは、今でも花牌を多数採用した麻雀牌が見受けられます。まさに所変われば麻雀も変わる。何十年麻雀を続けても、麻雀の歴史については本当に知らないことばかりだとつくづく実感させられます。

 さて、私も新しい世界を見たいという思いはあるのですが、最近はそれとは別の思いも芽生える用になりました。それは、「新しい世界」が訪れたとして、新しい世界のその次に何が待ち受けているのかということへの一抹の不安。

 私も一昨年からセット卓で少牌マイティを遊ばせていただいてますが、このルールの問題点は、すぐにアガれることへの気持ち良さに慣れて、普段の麻雀に戻りづらくなるということ。実際にツイート主は、最近では少牌マイティ以外のルールでほとんど遊ばなくなったそうです。

 本noteは麻雀の歴史を探る目的で「麻雀祭都」に度々お世話になっていますが、管理人の浅見氏はインフレに頼る麻雀ルールが苦手で、日記中で誘われたセットが赤ドラ有りだったからわざと赤ドラを切ったという話をされるほど。学生時代に赤ドラ有りのルールに触れて(「麻雀格闘倶楽部」(2002)以前の電源系麻雀は赤無しが主流だった)、より一層麻雀にのめり込んだ私としては、インフレルール嫌いを公言する人が未だに苦手です。

 しかしその私が、一昔前のルールで麻雀をやろうとなると、むしろその方が落ち着くとまで思うようになったのですから不思議なもの。理由としては、麻雀はそのゲームの性質上インフレ化が容易とはいえ限度があるということ。インフレの流れが不可逆であるなら、今はよくてもその次はどうなるだろうか。赤ドラはおろか一発裏ドラ、更に言えばリーチですら、当時インフレ化を懸念した打ち手からの反対意見が絶えなかったそうですが、私は今になって当時の麻雀打ちの気持ちが分かったような気がします。

 今の風潮には賛同も反対もせず、インフレに頼らない体系の麻雀(ラミー系)ゲームとして秘かに考案していたのが「馬将」だったりするのですが、思えばこれも、「符計算の是非」に対して賛同も反対もしない立ち位置から、「符計算形式や加算形式より覚えやすい得点体系」を思いついたことが発端でした。今後もマイペースで、自分なりの麻雀の世界を思い描き、可能なら形にしていきたいものです。

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