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戦争~日本で最もよく遊ばれたトリック系カードゲーム?

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バイスクル (Bicycle) とは、アメリカ合衆国のU.Sプレイング・カード社によって製造されているトランプのブランドの一つである。

 「画像に写っているものは何か」と聞かれたら、日本人なら「トランプ」と答えるところですが、正式名称は「プレイング・カード」。まさに名が体を表しています。

 トランプは本来「切り札」の意味。カードゲームの中では「ブリッジ」を始めとするトリック系の用語。トランプは16世紀頃にポルトガルから日本に流通。ポルトガル語でカードを意味する「carta」から当初は「かるた(歌留多、骨牌)」と呼ばれました。カルタはやがて、「いろはかるた」に代表される和製カードゲームを指す言葉になり、トランプは「西洋かるた」とも呼ばれるようになりましたが、日本に流通した当時にトリック系のゲームで遊ばれ、切り札を意味する「トランプ」という言葉がゲーム中にしばしば聞かれたから、カードそのものを「トランプ」と呼ぶようになったことは容易に想像がつきます。

 前回からトリック系ゲームの話が続きますが、トリック系ゲームの代表格で、世界三大カードゲームでもある「コントラクトブリッジ」。日本での知名度は「ジンラミー」よりは高いとはいえ、実際に遊んだことがある人はそれほど多くないと思われます。(私は5歳で麻雀を覚える前にトランプゲームの入門書を読み、ブリッジやその亜種が数多く存在することを知るが、周りにルールを知る人が居なかったこともあり未だに遊んだ試し無し)。

 それでは日本において最もよく遊ばれた、「トリック系のトランプゲーム」は何か。おそらくは「戦争」ではないでしょうか。(当時読んでいた入門書には記載されてませんでしたが、祖母と遊んでいた記憶があります
。上記サイトでは山札をめくる時の掛け声が「せーの」になってますが、掛け声も「戦争」だったので、当時からこのゲームの名称が「戦争」であると認知していました。)

 さて、ゲームとは申しましたが、「戦争」は出した札の強弱だけで勝敗が決まるゲーム。しかも必ず山札の一番上からめくるので、相手の心理を読んで出す札を決めるといった選択の余地が一切ありません。即ち100%運ゲー。幼心にも、「このゲームあまり面白くないぞ」と思ったのか、すぐに遊ばなくなった記憶があります。

出す牌を選べないとドラマも起こりようがない

 何故場に出す札を選べるようにしなかったのか、そもそも完全運任せのゲームのタイトルが何故「戦争」なのか。謎は深まるばかりですが、ゲームの名付け親が戦争の不毛さを伝えたかったのかもしれません(余談ですがドナルド・トランプは、見た目好戦的ながら、近年の米国では珍しい戦争を起こさなかった大統領だったり)。

 とはいえ現実の戦争は「起こさせる側にとっては利益になる」からこそ起こるものですから、誰にとっても仕掛け損になるようなパワーバランスを保つ必要があります。そんな話もカードゲームを通じて伝えていければいいですね。それではまた。

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