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馬将(令和麻雀改)規則

一章 用具

1条 札

1項 使用札内訳

天地人札(馬将札) 4天5地9人 計180枚(4者で対局する場合は土札を除く144枚を使用) 

「天」空日月星の4種

「地」木火(土)金水の5種 

「人」一二三四五六七八九の9種

2項 札の大きさ

骨式(タイル)縦18mm横16mm厚14.4mm

紙式(カード)縦77.7mm横48mm

3項 表記

天が空 地が木 人が1の札を「空木1」 天が日 人が2の札を「日2」のように表記する

2条 台

1項 馬将台(テーブル)

競技用は60cm四方を基準とする

2項 箱

札入れ及び洗札のために台の中央に箱を設置する 対局中は札を入れる箱を山と呼ぶ

3条 点

対局開始時は全員0点 点数の記録には筆記用具を用いる

二章 基本

4条 対局人数

基本4人(3人以下の対局は九章参考)

5条 対局数

1戦4局 1戦を1年 1局目を春 2局目を夏 3局目を秋 4局目を冬と表記する 現在の局数を示す必要がある場合は 1年春なら空土一 9年冬なら星土九のように土札を用いてもよい

6条 目的

点数の大小によって勝負を競う

7条 得点方法

札を組み合わせて和(アガリ)形を完成させる

8条 和形

和形は「1将4馬」 馬は「刻」と「順」からなる 刻は天と数が同じもの3枚からなる 順は天が同じで数が連続する3枚からなる 将は天と数が同じもの2枚からなる

三章 対局の進行

9条 着席

1項 席決め

箱から上位の札を引いた対局者から東南西北(青赤白黒)の順に着席 順位は以下のようにして決める

① 空>日>月>星
② ①が同じなら木>火>(土)>金>水
③ ②が同じなら一>二>三>四>五>六>七>八>九

2項 札確認

着席後 全員で札の過不足が無いかを確認する 対局中に過不足が判明した場合は対局を中断し 札を正常に戻しその局を洗札から再開 判明以前に閉局した局の和については有効

10条 洗札

札確認後 札を箱に戻して各対局者でよく混ぜる

11条 配札

配札の手順

① 山から札を初回は5枚 以降は4枚引いて手札とする

② 手札から1枚選び 対局者から見て右側に置く 置いた札は順番に右から一列に並べる

③ ①②の手順を東南西北の順に4回行う

12条 開局

配札後 1局目は東 2局目は南 3局目は西 4局目は北から対局を開始する

13条 手番

手番は時計回りに移動する 手番が一回りすることを「周」とする 手番は取札と捨札の二つの段階からなる

14条 取札

1項 取札の内訳

取札の段階では「引」「刻」「順」「栄」のいずれかを行う

2項 引の定義

引とは山から札を1枚引くこと 引いた札は手札の右に裏向きに置き 捨札の後手札に加える 山に手が付いた時点を引の成立とみなす

3項 刻の定義

刻とは手札2枚を公開し 他者の直前の捨札1枚の3枚で刻を完成させることである

4項 順の定義

順とは手札2枚を公開し 左側の他者の直前の捨札1枚の3枚で順を完成させることである

5項 栄の定義

栄とは手札を全て公開し 他者の直前の捨札1枚と合わせて和形を完成させることである

6項 取札の制限

最後(18周目)の手番では 取と栄のみ行うことができる

15条 捨札

1項 捨札の内訳

捨札の段階では「打」「暗」「明」「模」のいずれかを行う

2項 打の定義

打とは 手札から札を川に1枚表向きに並べることである 捨札は左から右 上から下の順番で6枚ずつ3列に並べる 川に札が付いた時点を打の成立とみなす

3項 暗の定義

暗とは手札4枚を公開し暗完を完成させることである 

4項 明の定義

明とは手札1枚を公開し刻によって公開した札と合わせて明完を完成させることである

5項 模の定義

模とは手札を全て公開し 山から引いた札1枚と合わせて和形を完成させることである

6項 捨札の制限 

最後の手番では札は捨てず模のみ行うことができる

16条 拾札

1項 拾札の定義

「刻」「順」によって馬を完成させることを「拾」とする 

2項 拾札の手順

① 馬を完成させるための2枚の札を公開する(拾によって公開する札は手札の前に右から順に並べる)

② 拾による取札は川に残し 代わりに山から札を1枚取り裏向きのまま置く

③公開した2枚の札と裏向きの札1枚で3枚組を作る 拾札の場所や拾札によって完成した馬を区別するため 「■11(左から)」「1■1(向から)」「11■(右から)」「■23(123)」「■32(234)」のように並べる 

17条 完

1項 完の定義

「暗」「明」によって馬を完成させることを「完」とする

2項 完の手順

①馬を完成させるための札(暗は4枚明は1枚)を公開する 明の場合は他の刻と区別するために3枚組を全て横向きにする

②公開した札を(暗の場合は4枚から1枚を選び)川に置き捨札とする

18条 閉局

和回数が規定に達するか 山札が無くなると閉局 

四章 和

19条 和の方法

1項 和の種類

和は取札による「模和」と 捨札による「栄和」の2つからなる

2項 和の規定回数

対局者の数から1を引いた回数を原則とする

20条 和の手順

①手札全体を公開することで和の宣言とする 

②和を宣言した後 手札 山札 川札をそのままにして和が成立していることを確認する

③和が成立していることを確認後 和点を確認する

④和点を確認して精算した後 和が規定回数に満たない場合は以下の手順を行った後に対局を続行する 

模和 手札から1枚選んで裏向きに川に並べる 

栄和 栄札によって馬が完成した場合は 完成した馬を拾と同じ手順で並べた後に 手札から1枚選んで裏向きに川に並べる 将が完成した場合は山から1枚引いて裏向きに川に並べる

21条 和の制限

手札全体を公開した後は模和のみ可能とする

第五章 得点

22条 基本規則

1項 基本点

役に定められている点数を基本点とする

2項 役の複合

役の複合は 使用する札が重複しないもののみこれを認める

3項 高点法

得点は必ず最も高い点に計算する

4項 役無しの扱い

役無しでも和可能 得点は0点とする

23条 点数計算

1項 和点

和点は基本点に非和者の人数を掛けたものとする

2項 模和

模和は基本点を非和者から得る

3項 栄和

栄和は和点を和札を打した他者から得る

第六章 役

24条 役名

1項 連

「連」は数の差が一つの馬の組

2項 飛

「飛」は数の差が二つの馬の組

3項 筋

「筋」は数の差が三つの馬の組

4項 端

「端」は数に1か9を含む馬の組

5項 同

「同」は数が同じ馬の組

6項 自他

「自」は天が東は空 南は日 西は月 北は星であるもの 「他」は自以外の天

7項 色

「色」は役を構成する天の種類

8項 対

「四対」は二天二馬で四馬役を構成する組

25条 一馬役(1〜10点)

一自数刻 1枚の札の数が得点 暗完は10点とする

26条 二馬~四馬役(11〜100点)

①「二他」10点「二自」20点「三色」30点「三他」40点「三自」50点「四対」60点「四色」70点「四他」80点「四自」90点

②「連」1点「飛」2点「筋」3点「端」4点「同」5点

③「順」0点「刻」5点

④ ①②③を足し合わせたものを得点とする

第七章 光馬 

27条 光馬とは

馬が特定の条件を満たす場合 和時に使用馬が変わる規定のこと 変え方は高点法に基づくが変えないことを選ぶことは不可

28条 光馬内訳

1項 一光

空木1空木2空木3のように地が全て同じかつ天地の属性が同じ順 数を任意のものに変える(1から9以外の数でも可)

2項 二光

空火1空火2空火3のように地が同じで天地の属性が異なる順 数を1つ上げるか1つ下げる

3項 三光

空火1空金2空水3のように地がそれぞれ異なり天地の属性も異なる順 天の色を数が真ん中の札の地の属性に変える(この場合は金2が真ん中なので天から星に変える)

4項 四光

空火1空金1空水1のように地がそれぞれ異なり天地の属性も異なる順 天の色をいずれかに変える

5項 暗完

数を任意のものに変える(1から9以外の数でも可)

6項 明完

数を1つ上げるか1つ下げる

第八章 成績評価

29条 順位

1戦が終わった時点の点数の大小で順位を決定する 

30条 勝負

1戦が終わった時点の点数が正であれば「勝」 負であれば「負」 0点であれば最終局の開局時の点数が負であれば「勝」 正または0であれば「負」とする (0点勝と0点負は0点勝が上位 勝負が同じなら同順位)

31条 順位点

順位と勝者の人数によって順位点を以下のように付ける

勝負負負 1位△600 2位▲100 3位▲200 4位▲300

勝勝負負 1位△450 2位△150 3位▲150 4位▲450

勝勝勝負 1位△300 2位△200 3位△100 4位▲600

同順位は順位点を分ける

第九章 四人以外の対戦

32条 三人戦

①3色108枚を使用

②対局人数は3人

③1戦3局

④順位点は以下のように付ける

勝負負 1位△300 2位▲100 3位▲200

勝勝負 1位△200 2位△100 3位▲300

同順位は順位点を分ける

33条 二人戦

①2色72枚を使用

②対局人数は2人

③1戦2局

④順位点は以下のように付ける

勝負 1位△100 2位▲100

34条 五人以上の対戦

土札を用いることで五人戦 あるいは天地人札を複数用いることでそれ以上の人数で対戦することも可能 対局者間の同意が得られれば 第十二章に反しない限りどのような方法で対戦してもよい

第十章 反則

35条 栄和の権利を失う反則

①拾や和の条件を満たさず故意に手札を公開する 

36条 拾 和の権利を失う反則

①自分の手番以外で取札や捨札を行う

②誤った取札や捨札によって手札の過不足が起こる

③対局再開が不可能なほど山や川をくずす 対局を中断し洗札から対局を再開 

37条 反則点が付く反則

①故意に札を入れかえる等 対局を有利に進めるための意図的な反則 反則点は100点を対局者の人数倍したものとする

第十一章 大会戦

38条 持ち時間

①大会戦では必要に応じて一局ごとに持ち時間を設定する

②開局者が対局時計を押してから時間を計測する

③前に対局時計が押されてから捨札後に対局時計を押すまでを消費時間とする

④予め定められた持ち時間に加え 一手ごとに決められた時間が加算する 初期に設定された時間以上には加算されない

⑤持ち時間が0になった場合 その局の拾および和の権利を失い 終局まで取札をそのまま捨てる

39条 延長戦

①大会戦は勝者を決めるために必要に応じて延長戦を行う

②延長戦は1年春から開局 勝利条件を満たした者が和者となるか 和者が出ずに終局するまで続く

③延長戦の1年冬が終局しても決着がつかない場合は2年春を行い 順位点を2倍にする 以下1年延長につき順位点を1倍ずつ加算する

40条 決勝戦

①決勝戦で規定対局の最終戦最終局の和者が決勝進出者内で総合最下位である場合 39条と同等の方法で延長戦を行う

②最終局以降の和者が総合最下位でない場合 あるいは和者が出なかった場合は総合最下位の者が敗退となる

③敗退者が出て対局者が三人以下になった場合 三人戦ないし二人戦を行う

④二人戦で和者が対戦者の総合点を上回る あるいは和者が出なかった場合に最も総合点が高かった者を優勝とする

⑤決勝戦で敗退者を出さない場合は 最終戦最終局以降に模和した対局者が対戦者全員の総合点を上回る あるいは和者が出なかった場合に最も総合点が高かった者を優勝とする

41条 総合順位

大会における順位は 勝ち進んだ回数が多い者を上位とする 勝ち進んだ回数が同じなら総合点が高い者を上位とする 総合点も同じなら同順位とする

42条 欠員

①対局前ないし対局中に欠員が出た場合 対局中であれば対局を中断し洗札から再開 欠員に応じて三人ないし二人戦を行う

②欠員は不戦敗となる 不戦敗の対戦は一人負け相当の順位点を減算する

43条 失格

大会戦で反則点が付く反則 および大会責任者が著しく悪質であると判断した行動が発覚した場合は受賞資格も失う失格とする

44条 その他

本規則に定められてない出来事が発生した場合の裁定については その都度大会責任者内で話し合って決めるものとする

第十二章 対局者の心得

45条 対局者は参加者全員に敬意を持って接するものと心得る

46条 45条に反しない限り 対局者は常に勝利を目指して打つものと心得る

47条 46条に反しない限り 対局者は常に勝負を楽しみながら打つものと心得る

48条 47条に反しない限り 対局外でも馬将および天地人札を用いて遊ぶことが出来る遊びを愛するものと心得る

制定 令和五年四月一日 

制定者 ネマタ

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