麻雀は「卓上ゲームにしては処理する作業が多い」「相手の手番で咄嗟に行動する必要が起こる」ため、ゲームの構造上「チョンボ」が発生しやすいと言えます。馬将は「山を積まず任意の場所から札を引く」「完全手番制」にすることで、意図しない反則が起こる可能性を減らし、起きたとしても極力対局を途中終了させずに済むようにルールを整備しました。
但し山を積まずに遊べるようにしたことで、取札時に札を複数枚取って手に隠し持つといった不正がやりやすくなるという問題があります。
こうした問題を懸念するのであれば、上記のような方法で築札することも考えられます。麻雀のようにツモがずれることがなく、ツモる札が順序通りに対局者の前に並べられているので札をすり替えるような不正も難しいです。
馬将で「完全手番制」を採用する理由はいくつかありますが、最大の利点は「持ち時間」を採用することが可能であること。持ち時間を採用するにしても形式は色々ありますが、「同じ選択でも早く実行できることがそれだけ利点となる」「極端な長考はできない」のが望ましいと考えフィッシャールールを採用しました。
「目無し」問題を解決するために延長戦を導入します。
時間の都合で延長戦を採用するのが難しい場合は、特定の高難度役をアガれば総得点に関わらず勝ち抜けとすればよいでしょう。馬将では最高点の「四自同刻」がそれに該当します。
「敗者が意図的に勝者を決め得る」問題を解決するために、決勝戦は二人戦を行う、もしくは優勝を決定するアガリは模和限定とするルールを追加します。
「勝利以外が等しく無価値になることで実力が反映しづらい」問題を解決するために全員の総合順位を出します。短時間のうちに極めて多くの参加者が打つ形式の場合はスイスドロー方式で総合順位を決めます。
馬将は三人以下の対戦も四人戦と同様のルールで対局可能なので、欠員が出た場合も大会を滞りなく進めることが出来ます。
本規定では大会中に生じた問題の裁定は大会責任者が行うものと定めましたが、プレイヤーを裁定する立場にある者は、プレイヤー以上にフェアプレー精神に努めねばならないことは言うまでもありません。