第十期天鳳名人戦牌譜検討第60回
一般的には3s5sを引くより先にカンチャンでテンパイすることが多く、カンチャンでテンパイした場合は赤5sが1枚あるとはいえカン5sより4sを切ってカン7sの方がよいとみますが、今回は他家全員が3sを早い段階で切っているので45sが山に残っているとみて打8sでしょうか。3sが薄いからこそカン5s残しが有力になるのが面白いです。
他家の押し返しを嫌ったというのもありそうですが、先述の通りカン5sでも待ちとして弱くない部類とみてリーチ打ちそうです。
僅差とはいえトップ目でリーチはラス目の親。マンズは何を引いても多メンチャンの形ですが、マンズの中ではイマイチな部類の1mツモ。1m2mも残り4枚で切り出す南は字牌とはいえ生牌。2p3pと押してきている北家もダマで高い手をテンパイしている可能性も十分ありそうです(実際にカン4pの満貫テンパイ)。引き寄りの要素が多いうえに、このまま南をツモってアガれる可能性も踏まえると1m切りダマ続行としそうではあります。
結果的には一発ツモ逃し。ここで1247m待ちフリテンリーチを打つのはやり過ぎ感ありますが、損だとしてもどの程度損なのか気になるところです。
高め満貫のリャンメンテンパイとはいえ、残りスジからこれ以上ないほどの危険牌4pを止めて回し打ち。
現物が無い南家から発が出て4p裸単騎テンパイ。こういうのがツモれたら最高ですが結果は流局。もし王牌までツモるルールなら…と思ったら9mをツモって詰んでしまうところでした。
どうせダマにしても出なさそうな待ちでも超高打点は基本ダマ。たまには手が入った他家から溢れることもあります。
ダントツとダントツが居る時の2着目は局消化重視寄りですが、それでも先手平和ドラ1は大体リーチしそうなもの。個人的には北家ですらリーチが悪くないくらいのイメージです。
オーラス余裕のあるトップ目ですが、客風暗刻で安牌に窮しない手牌につきツモが噛み合った時にトイトイでアガリが取れるように9mポン。
ツモが想像以上に噛み合って倍満。トップ目から更に素点を叩くのも大会形式では重要ですね。