麻雀界でも夢を語れ⑥「その先にあるものが見たいから」
本noteでは麻雀以外のカードゲームについても取り上げてきましたが、これは麻雀の立ち位置を再確認するためでもあります。日本における普及度からどうしても将棋と比較されがちな麻雀ですが、比べるのであればゲームの性質上、使用札は最初から決まっているが、不確定要素のある他のカードゲームです。
麻雀人口最盛期に比べれば少なくなったとはいえ、現在でも全国に1万軒近くある雀荘。競技の世界に目を向けると、麻雀は将棋や碁、他のメジャーなスポーツと比べて出遅れているという印象がありますが、娯楽としての普及度であれば、やはり麻雀ほど浸透したゲームも他にないと気付かされます。
しかし雀荘経営の観点からすれば、麻雀は他業種に比べて厳しい規制が掛けられています。ラーメン屋で例えるなら、ラーメン一杯を600円以内で提供しなければならないと法律で決まっているようなものです。
現在新規オープンしている雀荘がほとんど三麻で、しかもインフレ度の高い特殊ルールが採用されるようになったのもまさに物価高が原因。場代を値上げできない以上、1ゲームあたりの回転率が高いルールを導入する形でしか対応するのが難しいのです。
インフレルールを好んで打ってきた私としては、こうした特殊ルールの新しい麻雀ゲームが全国的に流行した世界「その先にあるもの」が見たいという思いもありますが、ルールのインフレ化の裏にある雀荘経営者の苦心を知るにつけて、インフレ化に頼らない解決策を模索したいと思うようになりました。
その一つが「TCG麻雀」。ルールが牌によって変わることで毎回新鮮なゲームを体験てきるようにすることがコンセプト。
元ネタはRPG麻雀ですが、現在ではRPG麻雀の開発者がTCG要素を加えた三人麻雀の雀荘「GENTEN」をオープン。彼とは十数年来の付き合いになりますが、彼が自分の夢を叶えてその先の世界に向かって歩み始めたことを喜ばしく思っております。
もう一つが「令和麻雀」。当初は符計算ルールのややこしさや、加算式ルールの役の点数の覚えづらさを解消したルール作成のつもりでしたが、使用牌が「144種144枚」なので、34種136枚の麻雀ゲームも、52種52枚のトランプゲームも一通り遊べることに気付きました。
麻雀界を盛り上げたいという話は日々聞きますが、むしろ麻雀は普及が進み過ぎたが故、競合相手を失ったことに停滞の原因があるように見受けます。だからこそ私はあまり共感が得られないことを承知のうえで、麻雀界ではなく、麻雀以外のあらゆるゲームが、麻雀と同じくらい盛り上がって欲しいと願います。それこそが私の見たい「その先にあるもの」です。
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