見出し画像

ネマタの知らない麻雀界第19回「姫雀鬼」


 最近各所で大きな話題を呼んでいる、ある意味伝説を打ち立てた麻雀ゲーム「姫雀鬼」(今月末でサービス終了)。麻雀愛好家でクソゲー紹介動画愛好家でもある私。これは一度はプレーしておかねばならないでしょう!

画像1

…間違い探しかな?

 麻雀愛好家だけど人と打つことにあまりこだわりがなかった私。大学入学と同時に携帯電話を購入し、当時製作されていたありとあらゆる麻雀アプリを遊び尽くしたものですが、「トイトイ三暗刻でも四暗刻になる」「111m56667p33s白白白の手牌で6pロンでアガったにも関わらず三暗刻が付かない」のような不具合が見られるものこそありましたが、平和がつかないアプリは前代未聞。それもそのはず。たった一度テストプレイをするだけでも不具合の存在が発覚するのですから、開発元がまともに遊べるゲームを提供する意思さえあるなら即刻修正が入るはずだからです。

※完全に余談ですが、出現率が低いうえに出現しても気付きづらいものについては、著名な麻雀ゲームでも不具合がそのまま残っているケースも見受けられました。例えばかの「東風荘」では、34p白白 ロン2p ポン999p ポン中中中 チー123pの牌姿が3飜30符ではなく3飜40符になる(123pが手牌に組み込まれて、234p+13pでカンチャン待ち扱いとなり符ハネすると判断されてしまっていたのが原因)不具合がありました。

 もう1つの不具合。何故か9mでアガったことになっている(実際は6pロン)ことにも言及せざるを得ないでしょう。「挙げられている画像で正しいアガリになっているものがない」「ただしアガリ牌になっているものはいずれも手牌に存在している牌である」ことから、「聴牌するまでにツモった最後の有効牌(画像であれば9mツモで聴牌したので9m、鳴いて聴牌した場合は鳴く前に引いて手牌に残した最後の牌)」がアガリ牌として表示されるものと予想してから数回アガリを決めたところ、いずれも想定通りの牌が表示されました。(この予想が正しければ、例えば一旦単騎待ちで聴牌し、手変わり待ちしてからアガれば「姫雀鬼」でも正しくアガリ形が表示されることになります。)

画像2

 検証した結果、見事正しいアガリ形になりました(実は7sを引いて47sノベタンで聴牌したところに4sでアガったのですが、この際良しとしましょう(笑))

 麻雀の「クソゲー(麻雀のゲーム性のことではなく、完成度の低いゲームに対する蔑称)」として名高いジャンライン(2008年クソゲーオブザイヤー次点)が霞むほど大量のバグだらけの本作。一体全体どんな経緯でリリースされるに至ったか気になるところですが、本作のバグ以外の問題点に着目すれば、何となく真相が見えてきます。

画像3

スクリーンショット(2021-09-20 14.16.37)

 当記事をご覧の方には御存知の方も多いかと思われますが、本作はまさに「雀魂」のパクリゲー。システムが似通ってしまうのは「偶然」で説明できなくもないですが、SEが完全に一致しているといった言い逃れのしようがないものまで見受けられるのでアウトとしか言いようがありません。

 このまま運営を続けたら著作権の問題で裁判沙汰になる恐れがある→しかしゲームをリリースしなければ出資元に違約金を払わざるを得なくなる→出すだけ出してすぐ終了することで被害を最小限に食い止める苦肉の策がとられる→そのようなゲームのバグがまともに修正されるはずもないのでそのままリリースされる。真相はどこまで行っても闇の中ですが、このように考えれば辻褄が合います。

 今回の事件(?)を通じて、「日本において麻雀ほど普及したテーブルゲームも他に無い」という事実に改めて気付かされます。極めて普及しているからこそ、あらゆる開発元が麻雀ゲームを製作し、時にはとんでもなく低品質の作品も生み出されるのです。今回は飛び抜けて酷い出来具合だったので一躍有名になりましたが、今となってはほとんどの人が知らないような、お世辞にも高品質とは言えない麻雀ゲームも数多く量産されてきました。

 私はあらゆる麻雀ゲームをプレイしてきたつもりですが、オンライン麻雀誕生以前は据え置きのゲーム機を所持しておらず、スマホの麻雀ゲームが登場してからはほぼ雀魂しか遊ばなくなったので、「ネマタの知らない麻雀ゲーム」だけでも数えきれないほど存在していたことでしょう。こうした「麻雀ゲームの歴史」の話をもっと知りたいと思わずにいられない私が居ます。

 麻雀ゲーム絡みでもう一つ願望を申し上げるのであれば、「麻雀好きが高じて麻雀ゲームの開発に取り組んだ人のこだわりの麻雀ゲーム」を遊んでみたいということです。

 「面白い麻雀ゲームを作ればヒットする」という考え方は、大多数がライトユーザーを占める麻雀業界においては、麻雀マニアの戯言と捉えられても仕方ないかもしれませんが、同じジャンルのゲームが好きだからこそ開発に回り、好きだからこそユーザーの需要に応えるヒット作を生み出すという構図は、少なくとも他ジャンルのゲームにおいては極自然なこと。麻雀にも同様の構図が生まれて欲しいですね。「姫雀鬼」の話からだいぶ脱線してしまいましたが、今後も「誰も語らなそうな麻雀関連の話題」について、徒然なるままに書き進めていくことにいたします。

 

 

 


いいなと思ったら応援しよう!

ネマタ
宜しければサポートお願いします。サポートは全てラーメンのトッピングに使わせていただきます。ラーメンと麻雀は世界を救う!