骨髄ドナー体験記#07
07.家族の同意…ウチの場合
ドナー候補がドナーになるまでには、いくつかの関門があります。
本人の意志が変わらないこと
本人の家族が同意すること
本人の健康が維持できていること
本人の生活環境がフォローされていること。
色々ネットなんぞを見てみると、親が泣いてすがって頼むからドナーなんぞになってくれるな、あんたにモシモのことあったら困る~
なんていう人が珍しくありませんでした。
コーディネーターさんに今度ご家族と一緒に来ていただいて合意書にハンコ押してほしい…と言われ、ヨメさんを病院まで連れていきました。
お医者さんと私&ヨメ、コーディネーターさんで面談。
お医者さんとコーディネーターさんは、移植に伴うリスクをこれでもかっっていうくらい説明してきます。うざいです。
たかが全身麻酔。
そんな覚悟もなしにドナー登録するほどアホでもなし。
前にも書きましたが、うちのヨメさんはハタチくらいのころ、お友達を白血病で亡くしています。
四の五の言わずに早くハンコ押させて帰してぇや~ みたいなオーラをまとっています。
でも、献血の感覚で登録した人なんかだとビビるんでしょうね。
家族が聞いたらもっとビビるのも分かる気がします。
このブログの読者の中にも迷ってる方が居られるかも知れません。自分の抱えるリスク(飛行機に乗って事故に遭うより小さいかな)と、移植を切望されている患者さんのリスク、自分の持っている覚悟をよく天秤にかけてください。
断って心底良かったと思えるなら断るもよし、一生後悔しそう…なんていうのなら思い切って合意したほうがよいかな、なんて脳天気な私は考えています。
とにかく、今回は一旦合意したら翻意できませんよ、という注意事項が厳重になされます。
患者さんは手術に向けて調整に入りますし、途中でやっぱヤメタ~なんていえば患者さんの具合が悪くなったとき手遅れになりかねません。
迅速に、かつ熟慮して決めるようにしましょう。
まあ、そんなこんなで私の場合、超迅速に熟慮はあまりせずアッサリと合意に至りました。
帰りしな、嫁と久々デート気分。
ランチを食べながら、あ~ややこしいことを言うヨメでなくてよかった~としみじみ思いました。
母親だったりしたら、深刻に悩んで四の五の言いそうな気がするな…。
後日、両親に、ドナーになると伝えるときは
「決定事項だし。
もう決めちゃったから」
という断固とした伝え方をしました。
母親は
「えー…」
とものすごい不安顔になったのを覚えています。
ドナーになろうかなぁ、どうしよっか。
なんて聞き方したら反対したくなるのが普通の親心でしょう。
<つづき>