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髭 (4+1)×4=XX @恵比寿LIQUIDROOM(2023.7.9.)

髭と髭を通り過ぎていった男たちが一堂に会する夢の一夜。

(髭公式ウェブサイトより)

髭ちゃん20回目のお誕生日(デビュー記念日)となる2023年7月9日、歴代メンバーが揃ったスペシャルなライブがありました。
Vo./G. 須藤さん、G. 斉藤さん、B. 宮川さん、Dr. コテさん、Support Dr. イサムさんという現メンバーに加えて、過去に在籍していたDr. フィリポさん、G.(&プロデューサー)アイゴンさん、Dr. 謙介さん、Key. ゴメスさんが集結。

4月にこのトレーラーが流れてきたときには嬉しすぎて大騒ぎしたし、何の曲をやるのかどんなステージになるのか、ずっと楽しみに待っていました。

そして当日。
須藤さんのマイクには久しぶりにお花がありました。

いつものSEが流れ、最初に出てきたのは初期メンバー5人(須藤さん、斉藤さん、宮川さん、コテさん、そしてフィリポさん)。
髭ちゃんのステージにフィリポさんがいるのが嬉しくて、これまでライブでアーティストの名前を呼んだことなんてないのに思わず「フィリポ―!」って叫んでいました。

白薔薇でスタートする初期髭ちゃんのライブ、ナマで見られて嬉しい。

めちゃいい笑顔で歌いながら叩くフィリポさんを見て早くも胸がいっぱいになったし、袖でニコニコなイサムさんが見ていたのもよかった。

そう、この日は上手(かみて)舞台袖がちょっとしたカフェスペース(©️斉藤さん)のようになっていて、出番以外のメンバーがステージを見たり、飲んだり踊ったり歌ったりしていたんです。
ステージ上だけでも目で追いたいものが多すぎてたいへんなのに、袖に目をやるとフィリポさんと謙介さんが踊ってたりするの。嬉しいカオス。

『それではみなさん良い旅を!』で登場したアイゴンさんは、スピーカーの方に突っ込んでいったりとか相当攻めてて楽しすぎました。
後のMCで、アイゴンさんがスタジオに入ると15時半くらいから夜のお弁当を選び始めるお話を聞けたのも嬉しかった。思っていた以上に真剣にお弁当と向き合っておられました。

次に出てきたのは謙介さん。
去年のアイタイシタイをきっかけにpaioniaのライブにも行くようになり、改めて謙介さんのドラムに惚れ直しているので、今回髭ちゃんで聴くのも楽しみでした。

そしたら1曲目が全髭曲の中でも特に好きなTOMATOで! いきなり泣けてしまいました。
TOMATOが終わって間髪入れずに始まったテオドアも、掛け合いもできて楽しかった。

その後にはゴメスさんも加わって、これはやるだろうと期待していた『闇をひとつまみ』。
大好きな歌詞、大好きなシンバルの音。

(このMV↑の撮影が、謙介さんとゴメスさんがサポート加入して最初のお仕事だったそうです。いきなりの、スケキヨみたいな(Ⓒ謙介さん)白塗りメイク。
「あのときまだ20代前半でしたもん」と振り返る謙介さんにすかさず「俺も!」って返す須藤さん、「ですよね」ってにっこりする謙介さん。)

『闇をひとつまみ』はアルバム『ねむらない』の最後の曲で、最後の最後、ドラムが……タカタン。って静かに終わるのが好きです。
この日のライブではあっという間に終わってしまったように感じたけれど、やっぱり最後の音まで大好きでした。

ここで謙介さんがイサムさんに交代して、始まったのが『バタフライ』。

ずっとライブで聴きたくて、4月のラズベリーアワードで投票したのがこの曲でした。でもまさかゴメスさんが弾くっていう最高のパターンで聴けるとは思っていませんでした。

「さなぎは蝶へ 変化を拒むより いつだって上手に笑えばいいはず」とか「いつまでもこうして 騒いでいたいね」とか、もう、刺さって刺さって。

からの次の曲が『嘘とガイコツとママのジュース』。
ころすきか! って言いたくなるくらい、好きな曲しかこない。

めちゃくちゃ気持ち良かったです。ママのジュースではいつも音の渦と宮川さんのベースとコテさんのカウベルのリズムに巻き込まれてわけがわからなくなるのですが、ゴメスさんの鍵盤が加わると更にとんでもなかった。とべました。

そのあとは、今の髭ちゃん5人で3曲。
特に印象的だったのが新曲『Birthday』でした。ぶわーって音が広がっていく、大好きなタイプの髭ちゃん曲。
前にもライブで聴いたことがあって「ひび割れてたっていいじゃん」という歌詞が印象に残っていました。須藤さんのそういう優しさ、むやみに励ましたりするんじゃなくてストンとそのまま受け入れてくれる感じが好きです。

それからみんなが戻ってきて、9人全員がステージに。大混雑! 楽しい!

コテさん須藤さんフィリポさんがぎゅーってくっついて肩組んで『オニオン・ソング』を歌ってて、後ろはイサムさんと謙介さんのツインドラム。こんな楽しくて嬉しいことある?

さらに『髭よさらば』では、コテさんがダイブを!
ダイブを支えるのは初めての経験でした。いきなりバーン!て飛び込むんじゃなくて、何度もちっちゃく手招きして皆を呼び寄せ、客側も一気に殺到せずに徐々に前に詰めて密度を高めて、そこにそっと乗っかってくる優しいダイブ。ひたすら楽しかった!

※『髭よさらば』といえば、ライブ翌日に上げてくれたリハの様子もサイっッッコーーーでした。


本編最後は『きみの世界に花束を』。

私は髭ちゃんを好きになったのが遅くて、今の髭ちゃんが好きなのはまず前提として、過去のライブも見てみたかった、もっと早くに出会いたかったって思うときもあって、でもそんな願いは叶うわけがないし叶わなくていいんだと思っていましたが、
願いごとは叶うものでした。

アンコールで出てきた謙介さんが「泣いちゃいますよねこんなの」って、泣いちゃいますよこんなの。
アンコールの『虹』『テキーラ!テキーラ!』も、もちろん最高でした。

フィリポさんが膝をついて皮なしタンバリンをマイクのところで鳴らしていたら、そのタンバリンの〇の中から須藤さんが顔を出してぺかーって笑っていたのも可愛かった。
イサムさんと謙介さんがステージの端と端で笑顔で目くばせしながら叩いていたのも、楽しくて嬉しい光景でした。

最後に9人手を繋いで掲げてお辞儀して、フロアも含めてみんなで写真を撮りました。この中に自分もいて嬉しいです。

改めて20周年おめでとうございます。
髭ちゃん、イサムさん、フィリポさん、アイゴンさん、謙介さん、ゴメスさん、最高の夜をありがとうございました。


当日販売されていた、
9人の髭Tシャツ、
須藤さん編集のZINE、
髭の新譜『XX』。

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