性的逸脱（Sexual Deviance）について

1年ぶりに何回目かのMindhunterを見た。

猟奇犯罪史も好きだが何よりこのドラマで連発されるDevient、Devianceという言葉が好きだ。
逸脱とはどのラインからのことを言うのだろう？特に主題に一番関係のある性的逸脱（Sexual Deviance）とは？
ドラマに出てくる犯罪者はかなり逸脱どころか遥か彼方に行き過ぎて常人が理解できないほどである。レイプはもちろんだが、露出や痴漢は逸脱であろう、だって犯罪だもの。SMやラバー好き、全タイさんは？人体・非人体の部分への過度の固執やストレートであるのにBLが好きといった趣味はどうなんだ？熟女好きなどはどうなのだろう？性欲がないアセクシャルはある意味逸脱でないの？

浅くググってみたが精神病や認知症の記事ばかり出てきたが、自己肯定感の低さからくるヤリマン化なども一応含まれるみたいである。面倒なので引用はしない。
いずれにせよ、生まれつきの性質だけでなく育ちの環境の要因もあるようなので、私の出番であろうと思う。因みに上記に出ている私の疑問はこの中で解決することは有りません。

兄が中学に入るころには異常な数のエロ本が彼の部屋にあった。家の親はケチであり、子供の収入は制限されていたため、どうやって入手していたかは敢えて触れないで置こう。
彼の勉強机の中身はほぼエロ漫画で、戸棚の中もエロ本と同人誌だった。他の本棚は普通の漫画で埋め尽くされており、彼の異常な漫画への愛が伺い知れる。私は隠れて彼のエロ漫画や同人誌を読むのが好きだった。そしてそれは同性の体の構造への興味と変わる。兄や父で男性器は見慣れてたからね。
当時小学校3年生だった私は友人を家に誘い、兄のエロ本を読ませ、友人の反応を伺いつつ、反応が良かった際にはお互いの裸体を見せ合わないかと交渉する、逸脱野郎と化していた。今考えるとマジでちょっとヤバいやつだ。向こうの親に相談されなくて本当によかったと思ってる。
2,3人は恥ずかしがりつつも、裸を見せてくれた。私はエロ本の筋書きではこのまま行為に至るものだと思っていたが、行為に至ることはなかった。というか女同士で至るまでどうしたらよいかよくわからなかった。因みに後日兄はエロ本が母に見つかって、夜通し説教を受けていた。怒号が煩くてよく寝れなかった記憶がある。

私が中学校に上がるころ、うちの家はケーブルTVを契約しており、MTVや洋画が好きなだけ見ることができた。映画好きな私はある休日の午後、クリスティーナ・リッチ主演のアイスストームという映画を見ていた。（内容は親同士の不倫の影響でその子どもたちも性的な関係になってしまう、という内容のもので、まぁ中学生が見るものではないかな）それを運悪く母親に見つかってしまい、強制的に電源を消された。その時母親が言い放ったのが「こんなもの見てたらあんたもあんな風になるんだからね！」だ。それまで洋画を見ていてキスシーンが出てくるとチャンネルを変えられた経験もある。性的な物は彼女にとってすべて悪のようだ。お前どうやって子供作ったんよ。

子供が間違ったことをしたり、間違ったものを見ていれば頭ごなしに怒るのではなく、怒っても良いから理由を話すべきである。私の親はそんなことは一切しなかった。

親になった今思う。怒ることすべてにちゃんと理由を話してほしかった。親の影響は一番大きくて、親が「あなたは◯◯だね」と言えばその通りになってしまうほどである。教育や躾はある種の洗脳であり、呪いである。悪いイメージを植え付ける言葉は自分はそうだという認識しか生み出さない。大事なのは結果ではなく、理由を教えることである。ここ大事だから繰り返しました。
「こんなもの見てたらあんたもあんな風になるんだからね！」は実際に娘をそんな風にする効果があった。怒られてばかりで自己肯定感が低く、父親の浮気行為も知っている私は貞操観念が低い自覚がある。兄も顔面が良い方だったのが理由か家庭の事情が影響したのかわからないが、一緒に見かける女の子は異常な速さで変わっていた。姉ははたから見るにはまともだけど、その実情はよくわからない。

主題から逸れてしまったが、これこそ日常が生むディビエンス。こういう逸脱は育ちの環境で防げるものであると私は考えている、勿論それだけでないこともあるんだろうけど。
子供は思っているより状況を理解している。でもその解をしらないから大人が説明する義務があると思う。
自分と他の実際の性的逸脱（Sexual Deviance）についてはいつか書く。