お水の獣道3
地蔵からミイラになり、昼の仕事になんとか復帰慣れした頃にスナックにも復帰するも
人と会話するのが非常に苦痛で無理しながら続ける日々が続いてたんですが更なる試練の襲撃カモンヌしちゃった。
【客にポッキーゲーム強要される】
私、こういったゲームが本当に大っっっ嫌いで当時の私もあからさまに顔や態度に出しちゃってて(笑)
そしたらお客が怒り出し…
「プロなんだからそれくらいはやらないと。こっちはお客さんだよ?」
「女優にならないと。」
と2人の大人から吐き捨てるように言われたのを今でも覚えている(笑)
(この時ママや先輩は他のお客さんの接客していた)
…いや、お水の花道で財前直美さんも
「ここは舞台、私達は女優よ」って言うてたけどさ…
知ったこっちゃなかった。笑
結局私は情けないことに裏に逃げて涙し最終的に何故かママにKiroroの歌を歌わされた。
【酔っ払いの男に抱き付かれ雄叫びをあげる】
今思うと雄叫びをあげたくてもあげてはいけなかった(笑)
こういう事もあり得る仕事をしているっていう意識も低かったし私にも充分に悪いところもある。
しかし当時の私は嫌なもんはイヤイヤ!な、だいぶ遅れてきたイヤイヤ期野郎だった。
六角精児さんが三角精児さんくらいになっちゃった様な泥酔したお客さんに
「僕のリカちゃん人形ちゃんっっ!!」って抱き付かれた時に
「ギィヤァァァァァァア!!!!!」
と響き渡るテノールの如く低い声の私の可愛くない雄叫び。
しかも転がってたカラオケのマイクがオンになってて、それに拾われエコーがかかって店内に響き渡る雄叫び。
多分あの時の私は一度死んでいたと思う。
あの一瞬で死んだ。即死。
そして転生し戻ってきた。
おかえり。
【客がキレてお店のドアを破壊】
1年に数回はあるアンラッキーイベントである。
私はそのイベントのみ皆勤賞でした。
突然キレ出しては大あばれる君になる。
そんなに体張らなくても…って思いながらいつも見てた。
怒鳴り散らかしグラスを投げ割り破片が腕に飛んで
会議室ではなく現場に血が流れる…
そして泣き喚くママとシクシク涙を流す先輩と
その後ろで棒立ちを輝かせる地蔵の私。
え?カオス
他にもカラオケ30曲連続で歌わされたり…
2人組のお客さんを私1人で接客してて上手く2人とバランス良く会話ができずに片方の人が怒って帰っちゃったり…(冷や汗)
こうして人生初めてのスナック経験は凄まじくトラウマレベルに刻み込まれた…濃すぎてもはや原液。
マブイお爺ちゃんのお客さんの金さんだけが癒しだったけど結局1年半後くらいに辞めた…!
そして引き続き暗黒時代が始まっちまった!
当時23歳…
つづく