シチュエーションボイス台本 喫茶店のあの娘

(ちりんちり~ん※喫茶店の入店音)

いらっしゃいませ~
……あっ、またきたんだね
いつも通って……物好きだね
で、今日もいつものケーキセットでいいかな?
飲み物は紅茶?抹茶ミルク?
今日は……紅茶をホットで
は~い、少々お待ちください
(しばらくの間)
おまたせしました
こちら本日のケーキとホットの紅茶です
ごゆっくりどうぞ
……っていつもは言うけど今日は
相席いいですか?
えへへ
お父さんが少し休憩してきていいよって
だ・か・ら! たまには君とお茶でもどうかなって
……ダメ……かな?
ありがとう
……君ってさ……いつもうちに来てるけど単なる暇つぶしなのかな?
それとも……なにか目的があるのかなぁ?
なーんて
ちょっと自意識過剰だったかな
ふふふ
でも毎日学校終わってからすぐ来るんだもん
もしかしたらって思っちゃうよね
って、なんだかこれだと私が君に気があるみたいに聞こえちゃうかな?
邪魔しちゃってごめんね
そろそろ私行くからごゆっくり

あっ!
今日はもう帰るんだね
えっとね……ちょっと時間あるかな?
私の部屋来てもらっても良い?
うん
ありがとう
じゃあついて来て
……おとーさん! ちょっと抜けるね~!!
さぁさぁ 
遠慮しないで
(階段上がる音)
はい、ここが私の部屋
入って待っててね
漁ったりしたらダメだからね
(ドアの開閉音)
……おまたせ
あのね……時間もらっちゃってごめんね
……今日って……なんの日か……わかるよね?
わから……ない?
今日はバレンタイン……だよ
ここまで言えば……なんで呼び止めたか……分かるよね?
……まだ分かんないの?
鈍すぎ
君も毎日きてるからきっとそうなのかと思ったんだけどなぁ
まぁ……いいか
はい、これ
バレンタインのチョコレート
いつものお礼とか義理とかそういうのじゃないから
私の気持ちだからこれ
……好きだよ
毎日君のこと眺めてた
今までは眺めてるだけでも良いと思ってた
でもね……だんだんそれだけじゃ我慢できないなって思ってきたんだ
毎日毎日君のことばかり考えるようになってた
毎日君がお店に来るのを待ってた
君の紅茶を入れるのが毎日の楽しみだった
休みの日に、君が来るのが遅いと「どうしたんだろう?」って心配になって接客もままならなかった
気がついたら
君は私にとってかけがえのない存在になってたんだ
これから君の居ない生活なんて考えたくない
……ねぇ
女の子がここまで言ってるんだよ?
そろそろ君から動いて欲しいな
……はぁ
もういいよ
お願いします
私を……恋人にしてください
返事は……今欲しいな
ねぇ……ダメ……かな?
……っ!!
あ、ありがとう
えへへ
これからもよろしくね
さて、まずはお父さんに報告しないとね
君も……まだ大丈夫だよね?

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