「心臓デバイス攻略本」を読みました(まずは最初の1冊目にオススメ)
ご覧いただきありがとうございます。
EP大学が監修している「心臓デバイス攻略本」を2周ほど読んだのでそのレビューを共有したいと思います。
Amazonで購入しました。
心臓デバイス攻略本の目次
まずは目次からです。メディカ出版より引用しています。
【第1章】ペースメーカ
1 ペースメーカの適応疾患
2 ペースメーカの基本(ICHDコード)
3 ペースメーカの仕組み①
4 ペースメーカの仕組み②
5 ペースメーカの機能
6 リードレスペースメーカ
【第2章】ICD
1 ICDのエビデンス
2 ICDの仕組み①
3 ICDの仕組み②
4 ICDの機能
5 ICDの設定方法
6 皮下植込み型除細動器(S-ICD)・着用型自動除細動器(WCD)
【第3章】CRT
1 CRTの適応
2 CRTの設定・機能
【第4章】刺激伝導系ペーシング
1 ヒス束ペーシング
2 左脚領域ペーシング
【第5章】植込み型心電計
1 植込み型心電計の適応・機能
2 植込み型心電計の実際
【第6章】トラブルシューティング
1 リード断線・損傷、磁場干渉などのトラブルシューティング
2 ICD、デバイス感染などのトラブルシューティング
【第7章】デバイス植込み術後の管理
1 デバイス植込み術後の基本管理
2 遠隔モニタリングの活用
メディカ出版より
B5判200ページです。
そこまで大きくないので持ち運びも問題ないと思います。
とにかく現段階での臨床で使用されているメーカーごとの特徴を押さえた1冊です。
私が読んでいて感じたこと
まずは上記したように各メーカーでの特徴が詳しく書かれています。
挙げられるメーカーとしては
BIOTRONIK社
Boston Schientific社
Medtronic社
MicroPort社
Abbott社
です。
デバイスの選定方法や好ましいメーカーについての記述もあります。
その病院ごとでメーカーが決まっているとは思いますが、再考する上でも「このメーカーのデバイスのほうがこの患者には適している」などを簡略的にですが知ることができます。
他にはメーカーごとのデバイスのサイズの記述もあります。
重量、高さ、幅、厚み、容積が記載されている表が多数出てきます。
デュアルチャンバペースメーカーにおける特徴比較があったりとどこがどのように優れているかなどの記述もあります。
ペースメーカーにおける各社の特徴的な搭載している治療モード情報も載っています。
これらの情報は添付文書や取扱説明書から引用されているようです。
更に凄いと感じた部分としてより細かいモードとして右室ペーシング低減機能の各社の違いや心房細動抑制機能についても同じく書いてあります。
ICDのリードにおける耐久性に触れたページもあります。
初めて知ったのですが各社製品のパフォーマンスレポートというのが公開されているようで実際に使用する予定のリードの耐久性を知る方法も書かれています。
上記の目次でも書いてありますが、刺激伝導系ペーシングについても1章分触れられています。
そして全体で一番伝えたいことはフルカラーです。
本文中でもより抑えておくべき事柄についてはあらかじめマーカーがしてあります。
その他の図や表についてもフルカラーで出来るからこその分かりやすさに優れています。
どんな人にオススメか
まずは不整脈デバイス治療に携わる方にオススメしたいです。
一つのデバイスだけでなく各メーカーを使用する際の特徴を捉えているので各社の検討にも使えるかもしれません。
そして特にオススメしたいのは不整脈デバイス治療にこれから携わる予定のある方です。
この1冊でこの本が書かれた現状でのメーカごとの機能特徴を知ることできるので養成校などで触れてきた学習内容とは違うより臨床に近い情報を得られます。
私は植込み型心臓不整脈デバイス認定士のために購入しましたが、実際に臨床で抑えるべきところが分かりやすく書いてあるのでここはより重要なのだなといった感じで改めて学習するべきところを見極める事ができています。
フルカラーで読みやすく、図表も多く、まさに「心臓デバイス攻略」をしている1冊だと思います。
私があまり触れなかったデバイスのメーカーのことについてもかなり特徴が書かれていて新たな発見もありました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
CEねこやなぎ