要介護2の通院付添
12月25日に退院後、初めての通院日だった。60歳で胃癌の手術をした後は地域で一番大きな病院へ通院していたが、5年たってもう来なくてもよいと言われてからは総合病院へ通院していなかった。いわゆる町医者で、看護師さんに顔と名前を覚えてもらえたので、耳が聞こえなくても、診察室へ案内してもらえ、薬も院内処方だったので父ひとりで通院していた。
しかし、田舎とはいえ12も診察室があり、色々な検査室もある病院に父ひとりで送り出せず、念のための着替えも用意して連れて行った。
マイナンバーカードやおくすり手帳は、私が預かり、父は手ぶらで杖をついてもらった。出かける前に、ひとりで着替えて準備していたので、服装チェックを忘れた。
残尿検査で、ベッドの上に仰向けになるため、上着を脱いだら、要介護2だわと思った。ラクダ色の下着の上にベストを着ていた。
これは以前から何度も説明したが、父はこれでいいと言い張った。下着の上にはセーターかシャツを着てからベストを着るんだよ。理屈が全く通用しない。
看護師さんは不審に思っただろうが、私は何食わぬ顔をしてやりすごした。もう一枚着ると暑いから、シャツを着なかったと理解するしかない。
それと父は目の前で大きな声で話さないと聞き取れない。1メートル離れて大声で呼ばれても分からない。よって、自分の順番になっても分からない。大きな病院なら電光掲示板に番号が表示されるが、診察室への入室はアナウンスか看護師の呼びかけのため、私が行くよと言わないといけない。
泌尿器科の医師によると、動物は昼2/3、夜1/3の尿が基本で、寝ている間は腎臓も休んで尿を作らない。年を取ると腎臓がバカになり夜でも尿を作るので頻尿になると言う。だから夜は水分をあまり取らない。昼間は水分を多く取って、よく歩きなさい。
父の場合、眠りが浅いのと19時から6時頃まで寝室にいるので1リットルの尿瓶1本で足りない時がある。約11時間横になってウトウトしながらイヤホンでラジオを聞いている。だから昼よりも圧倒的に尿量が多い。
前立腺肥大症もあるし、一時はおしっこが出なくなったこともあるから、まあよく出るのはいいことだと思うことにする。
ちょっと困ったことは、泌尿器科の医師なので、高血圧の薬を処方してもらえなかったこと。退院時は担当の内科医師が出してくれたが10日分くらいしかなかったようだ。今まで通院していた町医者に行かないといけないが、父は大丈夫だと言う。6年半高血圧の薬を飲み続けてきたのに、入院して点滴をしていた20日間は薬は飲ませてもらえなかった。
点滴がなくなってから薬が出るようになったが、そこらへんの説明はしてもらえなかった。飲まなくても大丈夫な状態なのか、他の薬剤との関係で飲ませなかったのか?おそらく後者だと思うが、私からすれば飲んでもらった方が安心できる。1日1回朝だけ飲めばいいし、2か月分処方されるから。
余談だが、以前は毎月通院して高血圧の薬を飲んでいたが、昨年から2か月分出されるように変わった。国による医療費削減のためなのか分からぬが、父は突然倍に増えた薬を勘違いして、2倍飲んでしまった。薬がなくなる頃気付き、医師に1か月分だけ出してくれと頼んだが、翌月には、また2か月分出された。
薬の管理は父に任せていたが、そろそろ介入しないといけないのかもしれない。でも、何でも手を出すのはよくないから、体調がいい時は放任しておこう。食事が食べられなくなったり、下痢がひどくなったら、その時やり方を考えてみよう。
何でもやってあげるのが、いいとは限らないのが介護であり、正解がないのも介護であると日々考えている。