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Equals 48であそぼ。①(魔改造編)

はじめに

一日で一番手に触れているものはキーボードという思い込みから、不便さを克服することにより得られる快楽を毎日満喫するために小さなキーボードの導入を思い立ち、2022年12月にClaw44の購入を決意。プログラミングと自作キーボードの知識ゼロから始めた自作キーボード素人によるカスタマイズの奮闘記を綴っていきたいと思います。

Equals 48とは

猫山王が今回手掛けるのは、Boardsourceから現在販売されているEquals 48のうちEquals 48 DIY Kitと呼ばれる変態度の高い修行僧用に販売しているキーボードである。なぜこのキーボードを購入したかというと、以下の条件を満たすエンドゲームなキーボードを探していると、選択肢がこれしかなかったからである。条件については優先度が高い順に上から並べている。

① ソースコードが公開されている
理由:Vial職人である猫山王にとってVial化は必須条件。また、ソフトウェア的な改造こそが快楽へと導く水先案内人

② Lofree Ghostが使える
理由:なんかめっちゃ良いらしい。また、Planckをお仕事用に普段から持ち歩いているのだが、金属筐体のため筋トレ状態が続いていたので薄くて軽いキーボードの必要性を感じ、ロープロファイルこそがそのソリューション

③ Per Key RGBとUnderglowの両方の搭載
理由:RGB Matrixにハマってから一度は試してみたい願望が止まらなくなった。上からも下からもガンガン照らして光の魔術師を目指す

④ 40%以下
理由:数字行まで指を動かすのは面倒で邪魔でしかなく、キースイッチも少なくて済むので経済的。まさに一石二鳥とはこのことか

⑤ オーソリニア
理由:通常のRowスタッガードも使えなくもないが、Claw44とPlanckを日常使いしているとオーソリニアこそが最高という錯覚に陥っている

⑥ 一体型
理由:毎日持ち運んでお仕事で使うので左右分離型はちょっと恥ずかしい

当初はBoardsourceから発売されているTecknikが「② Lofree Ghostが使える」は満たしていないものの、はんだ付けが不要でPer Key RGBとUnderglowの両方を搭載していて理想的であった。しかしながら、待てど暮らせどPCBが売り切れ状態でいつまでたっても入荷しない状況がここ数か月続いている。そうこうしているうちに、Equals 48 DIY Kitの存在を知り、はんだ付けが必要ではあるもののChoc v1とMXの両方に対応し、Per Key RGBとUnderglowの両方に対応していること、何もかも自分で実装するので当然に安いということから今回購入に至った次第である。事前の調査ではChoc v1とLofree Ghostはソケットが共通というナイスな情報もあり、Choc v1のフットプリントであれば無改造のポン付けでLofree Ghostが使えてこれぞエンドゲームと盛り上がって購入した。ただ、買って手元に届いてから気づいたのだが、実はEquals 48 DIY Kitはプライオリティの高い「② Lofree Ghostが使える」という要件は一切満たしていない。この勘違いこそが諸悪の根源で、慈悲深く信仰心のあつい健全な修行僧であれば決して出会うことすらない修羅の国での修行のChoc v1のPCBで如何にしてLofree Ghostを使えるようにしたかという奮闘記をお楽しみいただきたい。

購入したもの

今回購入したものの一覧を記載する。LEDが映えるようにとPCB、ケース(といっても底板)、各種LEDは白色で統一した。また、スイッチプレートはもともと白いプレートが付属しているが、最近の猫山王のイメージカラーである紫色を追加した。LEDについては、熱に弱い軟弱者という事前情報をもとに予備も含めて多めに購入した。のちにこの作戦が功を奏することになったが、LEDの実装は猫山王がこれまで経験したことのない想像を絶する修羅の国での苦行であった。また、今回はPer Key RGBを搭載した夢のキーボードということもあり、透過性のあるロープロファイルキーキャップかつMXタイプのTai-Hao Thinsを購入した。色のミントブルーはティファニーグリーンのような本当に奇麗な色で買ってよかったと思える一品である。TALP KEYBOARDさん、ナイスな商品を取り扱っていただいてありがとうございます!
そして、最後の電動ドリルの刃Φ5mm。こいつがEquals 48のPCBにLofree Ghostを搭載するための救世主となる。

・Equals 48 DIY Kit(白)と追加のスイッチプレート(紫)
 購入先:Boardsource

・Lofree Ghost 50個
 購入先:Daily Craft Keyboard

・THT (Tai-Hao Thins) ロープロファイルキーキャップMX
 購入先:TALP KEYBOARD

・Choc用ソケット 50個
 購入先:TALP KEYBOARD 

・ダイオード 100個
 購入先:TALP KEYBOARD

・Pro Micro RP2040 16M
 購入先:アリさんマークのAliexpress

・SK6812 Mini-E LED 100個
 購入先:アリさんマークのAliexpress

・WS2812B LED 20個
 購入先:アリさんマークのAliexpress

・電動ドリルの刃Φ5mm
 購入先:近所のホームセンター

Firmwareの準備

一部のパーツはアメリカや中国からの輸送ということもあり、購入してから届くまでは1週間程度時間が掛かる。そのため、搭載するFirmwareの準備から着手した。Vial職人猫山王が取り組んだFirmwareの仕様のこだわりポイントは以下の通りである。

・Vial化&機能盛り盛り満腹丸仕様
Vial職人である猫山王としては何はともあれVial化である。また、タップダンサーやコンボ柔術の使い手への対応は当然のこと、QMK Settingsでありとあらゆる設定変更を可能とする食べ盛りの修行僧にもしっかりと対応した機能盛り盛り満腹丸仕様とした。Space CadetやAuto Shiftなどのマニアックな機能も追加した。

・レイヤー数 30
猫山王は重度のレイヤー中毒患者であり、「レイヤー数がもっとあれば問題 」を解決するためにもレイヤー数を最大の30とした。30%キーボートでないと、レイヤー数32には到達しないのであろうか。キーボード界の頂点が一瞬見えた気がするが、修行がまだまだ足りないということを痛感した。30%キーボードの使い手となるためにも、引き続き精進する所存である。

・RGB Matrix
Equals 48の導入のひとつにPer Key RGBとUnderglowの搭載がある。そのため、Per Key RGBとUnderglowを自由自在に操るためにもRGB Matrix仕様とした。Per Key RGBについては、Pro Micro RP2040 16Mの潤沢な容量のおかげでネズミ王国の全て電装行進プログラムを搭載し、Underglowについてはレイヤーごとに色が変わるご機嫌仕様とした。color.hの色の名称で指定できる数は18色なのでレイヤーすべてを異なる色とするわけにはいかない。また、お恥ずかしながらキーボードの修行僧になって初めてPer Key RGBとUnderglowの2大巨頭を操ることができる環境が整った。これで自他共に認める光の魔術師になることができるのであろうか。

・VialのGUI上でのレイアウト
48-key仕様のみとした。2uのセンタースペースバーにも対応しているが、猫山王は All 1u 愛好家である。

FirmwareのVial化については他の奮闘記でも綴っているので、今回はポイントを絞って記載しておく。また最下段には猫山王のEquals 48のソースコードのリンクを貼っておくので、そちらを参考に各自の修業を楽しんでいただきたい。

1.Vial化のための環境構築をしよう
Vial化のためには、QMKビルド環境を構築する必要がある。QMKビルド環境の構築方法については、Google先生にお問い合わせいただき、先人達の導きの書を参考にQMKビルド環境の構築を済ませる必要がある。

2.Vialのリポジトリをクローンしよう
Vial化したFirmwareのコンパイルには、vial-qmkのリポジトリ(ざっくりいうとフォルダ)をクローン(ざっくりいうとコピー)する必要がある。

3.ソースデータのファイルのお引越し
FirmwareのVial化にはVIAに対応したQMK Firmwareのソースコードが必要である。Equals 48 DIY Kitのソースコードは以下のリンク先にて公開されている。vial-qmkにもEquals 48 DIY Kitのソースコードがあるが、なぜかVial対応がなされていない。そのため、各自でソースコードのVial化の修行を行う必要がある。

4.vial.jsonファイルを作成しよう(vialフォルダ内)
vial.jsonファイルはVial用にキーレイアウトを定義しているファイルで、info.jsonファイルとは似て非なるものである。KLEを活用して作成することになる。

5.config.hファイルを作成しよう(vialフォルダ内)
猫山王の場合は、リセットボタン、レイヤー数、キーボードID・アンロック、RGB Matrixのスパイスの各種呪文を記載した。RGB Matrixのスパイスについては、RP2040対応の固有の呪文についても記載した。

6.rules.mkファイルを作成しよう(vialフォルダ内)
猫山王の場合は、機能盛り盛り満腹丸仕様とRGB Matrix光の祭典全開仕様を目指した呪文を記載した。また、RP2040対応の固有の呪文についても記載した。

7.keymap.cファイルを作成しよう(vialフォルダ内)
猫山王の場合は、30レイヤーに対応するレイヤー数の定義とキーマップを記載した。また、レイヤーごとにUnderglowの色を変える呪文を記載した。

8.info.json/keyboard.jsonファイルの内容を書き換えよう(equalsフォルダ内)
こちらは書き換え内容が多岐にわたるので、ポイントを絞って列挙する。
・"manufacturer"/"url"/"maintainer"/"usb"など必須呪文の追加、"usb"についてはboardsource/equals/info.jsonファイルから拝借。
・RP2040対応による呪文の追加及びPin番号の変更。
・"features"/"rgb_matrix"の呪文を追加し、機能盛り盛り満腹丸仕様とRGB Matrix光の祭典全開仕様とした。"rgb_matrix"の"layout"で"flags"を使い分けて、Per Key RGB、Underglow、Indexを自由自在に操ることができるこれぞ光の魔術師仕様を目指した。なお、"flags"の機能と使用方法については、「Neo Ergoであそぼ。②(Vial/RGB Matrix編)」を参考にされたし。
 ・”LAYOUT”については、48-key仕様のみを残した。

9.config.hファイルを作成しよう(equalsフォルダ内)
猫山王の場合は、MATRIXとNo_MUSIC_MODEの定義の呪文を記載した。

10.rules.mkファイルを作成しよう(equalsフォルダ内)
猫山王の場合は、RP2040の大容量に対応するため16Mまでフルに活用できる呪文を記載した。猫山王のEquals 48の機能盛り盛り満腹丸仕様とRGB Matrix光の祭典全開仕様であっても所詮50KB程度なので、RP2040の大容量を使いこなすには夢のまた夢で現実的にはあり得ないだろう。

絶望からの決意

とまぁ、Firmwareの準備まではいつものステップでルンルン修行の楽勝モードであった。また、Lofree Ghost届いたまでは良かった。キーキャップを付けていない状態でも確かに打鍵感は頗る良くて、最近買って良かったモノのベスト3に楽勝でランクインする、それほどにまで良いスイッチである。で、Equals 48 DIY Kitがアメリカから到着したときに全ての過ち気づくことになる。
なんと、Lofree GhostはChoc v1のスイッチソケットに対応しているが、Choc v1のフットプリントに対応していない。諸先輩方の皆様からしてみれば当たり前のことが、自作キーボードの初心者の猫山王には寝耳に水、青天霹靂の予想外の事実を突きつけられたのだ。ルンルン気分でソケットに差し込もうとしようものなら、Lofree Ghostのスプリングが入っているもっこり部分がどうにもこうにもPCBの穴に入らない。これはLofree GhostまたはPCBを破壊する覚悟をもってすれば何とかなるというレベルではなく、PCBの穴の大きさがΦ3.8mmに対して、Lofree Ghostのもっこり部分に必要な穴の大きさはΦ5.0mmなのである。Lofree Ghostのもっこりが大きすぎて、Choc v1の穴にはMr.マリック、デビッド・カッパーフィールド、さらには引田天功の超魔術をもってしても当然に入らない。なぜなら、それは物理的に入らないから、ただそれだけである。完全にやられたというか、単なる自滅、自業自得である。Lofree Ghost、Per Key RGBとUnderglowといった全ての条件を満たすパーツは揃っていて(実際にはもっこりが入らず揃っていないが)エンドゲームなキーボードが目の前まで迫っているにもかかわらず、Lofree Ghostのもっこりの大きさにより水の泡となり、それはまさに絶望感に苛まれて奈落の底まで落とされた瞬間である。

上はLofree Ghostのもっこり対応魔改造で拡張したΦ5.0mmの穴
下のPCBの切れ端がChoc v1/MX用のΦ3.8mmの穴、Lofree Ghostのもっこりは入らない

とはいえ、日頃の自作キーボードの不便さを克服することにより快楽を得るための修行によって培った勇気とド根性、過度なポジティブ思考に加えてクリエイティブな創造力を生かし、このお先真っ暗な暗黒世界の状況を改善しうるソリューションは2つということに閃いた。まさにVial教祖様のお告げを賜った瞬間である。

① Lofree Ghostを諦めて、Choc v1対応のキースイッチとキーキャップへ変更
② PCBの穴をLofree Ghostのもっこりに対応したΦ5mmに拡張

慈悲深く信仰心のあつい健全な修行僧であれば、①の対応品への変更を選択するだろう。だが、猫山王にはこれ以上の出費も無理で、今の資産?を最大限生かして、不便さを克服することにより快楽を得るために、②のもっこり対応の修羅の国での修行を選択することにし、この時近所のホームセンターに電動ドリルの刃Φ5mmを買いに走った。

もっこり対応魔改造

もっこり対応魔改造といってもLofree Ghostのもっこりに対応した穴の大きさはΦ5.0mmであり、電動ドリルでPCBの穴を拡張するという至極単純な修行に思える。一応、もっこり対応魔改造に先立って、PCBを目を皿のようにしてチェックして回路はチェックしておいてた。48-key仕様であれば、もっこり対応魔改造の拡張工事の影響で断線して使えなくなるキースイッチは3つの予想で、LEDに至っては48-key仕様であればPer Key RGBとUnderglowの両方の回路は断線しないであろうと予想もできた。もっこり対応魔改造の拡張工事で機能不全に陥るキースイッチが3つであれば、そこだけChoc v1のまま残すという選択肢もあった。しかしながら、もっこり対応魔改造の拡張工事をしているうちにChoc v1用のキースイッチやキーキャップを買うのも面倒に思えて、後先考えずにとりあえずいっとけというトランス状態に陥り、最終的に48-key全てがもっこり対応魔改造の拡張工事の餌食となった。結局のところもっこり対応魔改造の拡張工事の被害を被り機能不全に陥ったキー数は予想通りの3つでそれぞれをダイオードとキーソケットを直接つなぐトミージョン手術の再生医療により、奇跡の復活を遂げて今では何の不自由なく48-keyが使えるキーボードライフを送っている。
今回猫山王がEquals 48 DIY Kitを購入したもう一つの目的はPer Key RGBとUnderglowを自由自在に操ることができる真のRGB Matrix仕様のキーボードを手に入れることであった。LEDのはんだ付けは初めてで、事前調査によるとLEDはもっぱら熱に弱いので小手先の温度を下げて慎重する必要があるらしいということまでは分かった。また、WS2812Bに至っては高度な技術を要し、はんだ付けするにも一筋縄ではいかない構造であるということだ。もっぱら熱の弱いということなので、LEDに関してはお値段も安いということもあり、不測の事態の備えていつものアリさんマークのAliexpressで必要数以上の数を購入することとした。結果的にWS2812Bは一つも焼死することなく一発で全てをピカピカに発光させることができた。一方で、SK6812 Mini-E LEDは7個焼死させてしまい、臓器移植手術を余儀なくされその過程でLEDのランド剥がれにも多数回遭遇するというかつてないほどの不運に見舞われた。最終的には持ち前のド根性と今回の修行の成果として習得したトミージョン手術の再生医療を駆使して全てのSK6812 Mini-E LEDを発行させることができた。夢にまで見た Per Key RGBとUnderglowのコラボレーションの達成である。自画自賛

48-key全のもっこり対応魔改造の拡張工事が完了し、Lofree Ghostが搭載された荘厳な眺め
夢にまで見た Per Key RGBとUnderglow(緑)のコラボレーションもいとうるはし

猫山王のEquals 48 DIY Kitは、夢にまで見たPer Key RGBとUnderglowの最高のコラボレーションを醸し出している一方で、PCBの裏側はトミージョン手術の再生医療による生々しい手術跡が残っている。特にLEDのランド剥がれのトミージョン手術は困難を極め、トミージョン手術の修羅の国での修行は難行苦行でなかなか成功せず、何度心が折れかけてその度に諦めようと思ったことか。ここに猫山王が夢にまで見たPer Key RGBとUnderglowのコラボレーションを可能としたトミージョン手術の再生医療による生々しい手術痕を載せておく。慈悲深く信仰心のあつい健全な修行僧には決してお勧めしない。

赤囲いがもっこり対応魔改造の拡張工事で機能不全に陥ったキー(ダイオードと手配線で復活)
黄囲いが焼死したLED(交換により復活)LEDのランド剥がれも手配線で復活

実際にもっこり対応魔改造をしてみて

実際にEquals 48 DIY Kitをもっこり対応魔改造してLofree Ghostを搭載することで、猫山王が現時点でキーボードの追い求める考えうる全ての要件を満たしたキーボードを手に入れることができた。これぞまさにエンドゲームといえよう。Lofree Ghostの打鍵感は噂にたがわずロープロファイルとしては最高で、Lofree Ghost+ Per Key RGB+Underglow+40%+オーソリニアなキーボードは2024年10月時点では猫山王のもっこり対応魔改造したキーボード以外に世にないのではなかろうか(当社比)。理想のキーボードが世にないのであれば、PCBをいちから設計することも一瞬頭をよぎったが、猫山王は今までPCBを設計したことない自作キーボーディストではないへっぽこ修行僧であり、そもそも猫山王のメインPCがあまりにもへっぽこ過ぎてKiCadを入れようとも思わなかった。普段使いのPlanck v7は非常に気に入ってはいたのだが、如何せん持ち運びに不便なくらい重いので、40%・オーソリニア・ロープロファイルなキーボードを探してYouTubeを徘徊してるとBoardsouce Technikに巡り合うこととなった。ここに猫山王が視聴したe-learningのリンクを貼っておく。

e-learningで取り扱っているBoardsouce TechnikのPer Key RGBが美しく、キーボード界の光の魔術師を目指すのであれば、Per Key RGB+Underglowを搭載したキーボードの一つくらい持っておかないと修行僧のみんなからも相手にされないであろうということで、Equals 48 DIY Kitに辿り着いたのである。キーボード界の重鎮の皆様も褒めちぎっているLofree Ghostも一層のこと搭載してしまえという安直な発想が今回の過ちの始まりであった。
とはいえ、もっこり対応魔改造によりエンドゲームなキーボードを手に入れることができてからは、以前のように自分の理想形のキーボードを日課のように追い求めることはなくなり、それこそ心穏やかなキーボード沼にはまる前のPeacefulなキーボードライフを過ごしている。夢にまで見たPer Key RGBとUnderglowのコラボレーションは、想像していた以上に可能性を秘めたハーモニーであり、自身の光の魔術師としての素質を問われ、最終的には光の魔術師として昇華し更なる高みの世界へ導いてくれるものと信じてやまない。
もっこり対応魔改造により、既製品にはない自分が欲しい機能が搭載されたキーボード、これこそがキーボード界の重鎮の皆様がキーボードを設計する原動力で、結果的に世界にひとつだけの唯一無二のキーボードを手に入れる最短の方法であり、何より不便さを克服することにより極上の快楽を得る最短の方法ということを垣間見れた気がする。また、焼死したLEDの臓器移植方法やトミージョン手術といったマニアックな再生医療を習得できたことも大いに成長できた面である。
今回エンドゲームしたとはいえハードウェア的・ソフトウェア的な課題も分かった。ハードウェア的な課題としては、LEDを焼死させすぎということである。今回の修羅の国での苦行を通じてLEDを焼死させないはんだ付けの方法を見つけられた気がするので、もう1台いやもう数台Equals 48 DIY Kitを購入して、もっこり対応魔改造により機能不全に陥ってしまう3か所のキー以外はトミージョン手術痕のないEquals 48を何台か制作しておきたい。ソフトウェア的な課題としては、キーボードのレイヤー界の頂点であるレイヤー数32に到達できなかったということである。40%キーボードの限界値でもってしても到達しえないということは、解決方法としてキー数を減らした30%クラスのちっこいキーボードの導入が手っ取り早い方法に思えた。あとは、ZMKによる無線対応版Equals 48なんかも非常に興味をそそる修行である。
ここに、アメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンの有名な言葉「end game keyboard of the Musangking, by the Musangking, for the Musangking」とともに、猫山王のエンドゲームなキーボードの写真を添えておく。THT (Tai-Hao Thins) のロープロファイルキーキャップが映え映えしているのがお分かりいただけるであろう。

猫山王が辿り着いたエンドゲームなキーボード

自作キーボードは敷居が高いと思われている方にとって、一日で一番手に触れているものはキーボードということで、不便さを克服することにより得られる快楽の世界への入門のための勇気づけとなれば幸いです。
最後に猫山王のEquals 48のsource codeを下記に貼り付けておく。当然にVial対応しているので安心してお使いただける。とはいえ、Equals 48 DIY Kitを購入する変態修行僧は日本には猫山王以外にいるとは思えないが、この奮闘記を読んでEquals 48 DIY Kitを購入された修行僧がいれば是非ご一報願いたい。このsource codeが世界中に拡散して、Vial友の会の会員がネズミ算式に爆増するのを願うばかりである。

Source code

Please note that using attached source code is requiring to take full responsibility for your own action. Establishing QMK Build Environment beforehand is also required to compile this source code. Unsuccessful flash results in a bricked PCB and your fantastic keyboard life with Equal 48 ends up at this moment.

Refer to my github for the latest source code of Vial port

VERY IMPORTANANT
My environment is as followed;
- 40% layout
- Windows
- Drag-and-drop .uf2 format file to flash firmware

I am not responsible for any loss, any damage, any disadvantage or bricked PCB caused by using the information and source code on my page. Please consider the risks and "TAKE FULL RESPONSIBILITY FOR YOUR OWN ACTION".

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