今さらながらNvidea Quadro P400(ジャンク品3000円)を買いました

今さらながらNvidea Quadro P400(ジャンク品3000円)を買いました


Nvideaには業務用GPUというシリーズがあります。
私の日記でも何度かとりあげたり、ZENNではRTX A1000(TDP50W)という省電力TDPの優位性を詳細に評価したレポートを書いています。

インディゲーム開発者のGPU選び:RTX A1000の実力と電気代節約効果 ~2D,軽量3D系クリエーターなら圧倒的なコストパフォーマンス~

どうして今更Quadro?

今のNvidea業務用GPUは、RTX Aシリーズというラインナップで、Quadro P400はかれこれ2017年というもう7年以上前の古代種です。

DDR5でVRAM2GBしかありません。
そんな骨董品をどうして?と皆さん思われるのではないでしょうか。

これは、私がTDP重視のオタクだからです。こいつはTDP30Wです。これがどれだけすごいかというと、最近のCPUでさえTDP65Wは最低ラインですし、下手したらTDP150Wなんてのもあります。GPUだって省電力を唄うモデルがTDP150Wだったりするのです。

Quadro P400は発売開始年こそ古いですが、何とドライバは現役でサポートされて今も最新版がアップデートされ続けています。

そして、P400は4K2画面出力を公式にサポートしている軽量GPUなのです。PCIeスロットを消費しますが1ポート分の面積しか占有しません。小さいのです。そして省電力30Wという圧倒的パフォーマンスの高さに目をつけたのです。

省電力の何が嬉しいのか?

電子回路にとって電気はエネルギーでありダメージでもあります。
電気はなくてはならないのですが、TDPが高いほど回路への負荷は指数関数的に上昇します。また、電気のエネルギー変換効率は宇宙の物理法則上、大半は熱に変換されて基盤を熱していきます。太陽ほどではないのですが、エネルギーに熱はつきものです。

省電力ですと発熱はしますが部品がちょこんと熱くなるだけなのでフーと吹いたらすぐに冷めます。つまり冷却効率が高いのです。P400はファンが玩具のように小さなファンです。それで十分に冷やせるのです。

中途半端な省電力モデルに注意しよう

最近は性能のためにTDPを犠牲にしたモデルがユーザーからの怒りを買い、苦肉の策でカタログスペック上はTDPを下げた悪質モデルのGPUが増えています。まあ、悪質とは言いすぎかも知れませんが、私からすれば「バカげた省電力機構」です。

詳しく説明しましょう。

アイドリングストップ車が非難されたのは見せかけの低燃費だったから。中途半端な省電力モデルも同じ。

かつて、アイドリングストップが叫ばれ、自動的にガソリン車のエンジンストップを繰り返すアイドリングストップ車が流行っていましたが今は絶滅危惧種になりつつあります。理由は簡単で、カタログスペック上は低燃費なのですが、そのカタログ条件を満たさない条件下ではコストが実際にはかかることがバレたからです。

なぜ、アイドリングストップが車に悪いか。動力源や回路は起動が一番負荷がかかります。オンオフを頻繁に繰り返すのは寿命を2倍も3倍も縮めるのと同じことなのです。人間だって急に走って息があがっているのに柔軟ストレッチも深呼吸も許されず急停止を繰り返されたら体調悪くなりますよね?機械はもっと繊細なので顕著です。つまり、燃費は悪いし故障も多いのです。最悪です。

さて、これが今、省電力を唄うGPUモデルで起きています。ファンを止めるから省電力といっているのです。ファンは回転するだけで1つで5~20W消費しますからね。3連ファンなどのGPUがTDP高い理由は冷却装置の仕組み上、仕方ないのですが、これを止めることでカタログスペックを下げる悪質な方法が始まりました。今後、故障率という代償を払うはめになるのですが、きっと責任は有耶無耶にするのでしょうね。

物理法則的におかしい製品は疑おう

物理法則は絶対です。宇宙の法則は人間には返れません。GPUが高性能で沢山の計算リソースをこなせるのなら、電力消費はあがり、TDPは上がっていくのが「宇宙の法則」です。絶対です。これを無視できたらノーベル賞ものでしょう。

なのに、性能があがっててTDPが下がる。それは変だな、って気づくかどうかがセンスであり常識力であり、物を見る目の確かさであり、頭を使って買い物しているか?ということです。

カタログスペックに騙されて買うユーザーが多いとメーカーにバカにされていることに早く多くの人が気づき、「これ、単なる粗悪品じゃないですか」と言う人が増えることを願っていますが、それまでは私は素直に少し高いお金を払っても業務用GPUを買い続けるでしょう。

業務GPUは頭を使っている人が買います。嘘がつけないので、論理的におかしなスペックがさほどないのですね。Adaシリーズはちょっと眉唾ですが。まあ、それでも常識の範囲内のスペックです。ゲーム用GPUはいくら量産効果があるとはいえ、さすがに粗悪品じゃないの?という作りと性能バランスが多すぎます。GPTも業務用よりゲーム用GPUを進めてくるので「君は広告をそのままオウムのようにしゃべることしかできないガラクタAIなのか」と喧嘩したことがあります。したって意味ないんだけど。

とにかく、一般ユーザーでさほどゲームはしないけど4K出力していますとかなら、TDPの高いゲーム用GPUよりも、業務用GPUをおすすめします。ゲームには向きませんが、ゲームしないなら必要十分な安心と性能というリターンを手にできます。

私はしばらくはQudro P400で当面はやり過ごしつつ、お金ためて、RTX A400だとか RTX A1000などの業務用GPUで今後も固めようと思っています。絵だってゲームだって創る人間ですが、個人レベルならそっちの方が結局安上がりなんですよ。

TDP230W超えのゲーム用GPU持っててドライヤーかよ!?と後悔したので本音です。ステルスマーケティングではないですよ。

以上です。


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