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_kei_
針ほどの月明かりー22ー
しばらく歩くと男は急に立ち止まり、出来るだけ目立たないようにゆっくりとコンビニへ入った。窓側奥の棚から雑誌を一冊手に取って開き、片目で外を見る。警官がそのまま店の前を通り過ぎるのを息を止めて見つめながら考える。しっかり脅しておいたから子供らが警察へ行くはずは無い。しかしどうだ?二度と外へ出る気力も無くなるようにしたのに逃げられているじゃないか。子供ってのは余計な事しかしないからな。そもそも子供は二人も必要無いような気がしてきた。警官が通り過ぎ、十五分ほど待ってからまた通りに出る。風が冷たくなってきていた。早く見つけないと。男はまた歩き出した。
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