戦力で押したいお洒落
センリョクデオシタイオシャレ
扉にはそう書かれている。
「任せて!」
踊り子が扉の前で薄いひらひらしたスカートがどんなに素敵かを語ったが、びくともしない。
次に武闘家が自慢の筋肉について語りだした。
「なんで筋肉?」
「よく見ると濁点が無い。今度は戦力で押したいお洒落だ。」
なるほど、と思ったが扉は開かない。
筋肉は魔王好みのお洒落じゃ無いのだろう。
魔道士が杖を、僕は持っていた銀の盾を扉にあて、輝く勇者の剣を持って押してみた。
ギギギ…ゆっくりと扉が開く。
中から美しい天女が現れた。
「その杖と盾と剣をお渡しください。そうすればここをお通ししましょう。」
僕たちが武器を渡そうとすると、遊び人が天女の手首をつかんだ。
「俺は騙されないぜ。天女に化けた魔物め!」
ボワンと煙が上がり天女が消えた。
「イイ女はすぐに見分けられるのさ。遊び人だからな。」
「すごーい。じゃあ、あたしは?」
「問題外。」
踊り子の会心の一撃!
遊び人は棺桶になってしまった。
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