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最強のMini-ITXゲーミングパソコンを組む!

2025年はゲーミングPCに革命が起きる年になるだろう。
AMD Ryzen 9800X3DとNvidia GeForce RTX 5000番台の登場である。
タイミング的にゲーミングPCを組むなら今がベストです!

これで自作PCを組むのは最後になるかもしれないので、今回はちょっと奮発した。
今のやつを組んだときも同じこと言ってた気がするが…。


なぜ自作PCをMini-ITXで組むのか

Mini-ITXとは、170mm×170mmサイズのマザーボード規格である。
部屋のインテリアを邪魔しない小型PCを組むには必須の規格だ。

しかし残念ながらイマイチ流行っていない。
理由は大きく分けて2つあると考えている。

まずは性能的な問題。
Mini-ITXは小さいのが最大のメリットであるが、各種パーツの大きさが制限されるため性能も限界がある。
拡張スロットがPCI-Express x16が1本しかないため、例えば配信などをするためにキャプチャボードを乗せたりすることができない。
最近はUSBでだいたいなんとかなるけどね。

マザーボードの設計も小型化のため色々と無理をしており需要も少ないので価格が高い。

次に小型PCには強力なライバルがいる点である。
ASUS NUCやASRock DeskMiniなど専用設計されたミニPCに対して、汎用PC規格であるMini-ITXはどうしても大きさ的には勝てない。

Mini-ITXはグラフィックカードが積める点がメリットだが、最近はASRock DeskMeetなどエントリークラスのグラフィックカードが搭載できる製品や、グラフィックカード自体を外付けする製品などもある。
また、ミドルクラス以上のグラフィックカードを乗せる場合は結局ケースも大型化してしまう。
机の上に置くにはちょっと邪魔になるくらいの大きさになってしまい結局机の下にケースを置くのなら、もうMini-ITXじゃなくて良くない?ってオチになる。

ちなみに組み立てる時もコツが必要で、後からネジやケーブルを取り付けることができなくなる場合も多い。
先にケーブルだけ挿しておいたり、パーツを組み立てる順番を考えなくてはならないので、適当な順番で組んでもなんとかなるATXケースに比べて難易度が高い。

以上のようにMini-ITXは上級者向けである。
自作PC初心者にはおすすめできない。
それでもMini-ITXで組むのはロマンだからである。
小型で高性能なパソコン…いいよね…。

構成パーツ

■CPU:AMD Ryzen 7 9800X3D

これが無くては始まらない、ゲーミングPCの中心パーツ。
3D V-Cacheを搭載しておりゲーム性能だけなら最上位CPUを凌駕する。

問題は9800X3Dの入手性の悪さである。
少量の入荷はあるようだが、日本のPCパーツショップは利益率の高いBTOパソコンのほうに回してしまうのでパーツ単体でいつでも買えるようになるのはまだまだ先になるだろう。

結局私は諦めてNeweggという米国のオンラインショップから個人輸入することにした。
paypal払いが出来たのが決め手になった。手数料が5%くらい取られるが安心感を優先。
なお手数料込みでも2回値上がりした日本のショップ価格より安い…。

注文してから5日程度でアメリカから届いたので驚いた。
早い、これで勝つる!

ちなみにソケットAM5は独特の形状になっており隙間にグリスが入ると掃除が大変なのでグリスガードを使った。

放熱効果もある金属製と密着するシリコン製があるので好みで選ぼう。
私はグリス漏れが少なそうなシリコン製にした。

■マザーボード:ASRock B850I Lightning WiFi

2025年1月発売された最新のSoket AM5マザーボード。
B850チップセットが搭載されている。

B650との違いはCPU直結のm.2 SSDとグラフィックカードがPCI Express Gen5に対応したが、それ以外の仕様はほとんど変わらない。
それで値段差は結構あるのでコスパはあんまり良くない。

体感上はPCI Express Gen4と変わらないし、そもそもMini-ITXケースの貧弱なエアフローで爆熱のGen5 SSDを冷やすのは厳しいので、ほとんどのユーザーはB650で良いだろう。

■メモリ:Crucial PRO 32GB×2 DDR5-5600 CP2K32G56C46U5

米マイクロン製のシンプルで安価なメモリ。
光らせないPCならこれが無難でコストパフォーマンスが良い。
背も低いのでMini-ITXマザーボードでもヒートシンクなどに干渉しにくい。

良くも悪くも無難すぎて特に語ることが無い…。

マザーボードメーカーは対応メモリを公表してくれているのでリストに乗っているやつを買おう。

■グラフィックカード:MSI GeForce RTX 4070 VENTUS 2X

現在使用中のものを移植。

2連ファンのGeForce RTX 4070。グラフィックメモリは12GB。
長さ242mm、厚み2スロットなので小型ケースにも搭載しやすい。

今なら+1~2万円程度でRTX4070 SUPERが買えるので性能に対するコスパはこちらの方が良い。

グラフィックメモリが16GBのRTX 4070 Ti SUPERが欲しかったが、厚みが3スロットになるためケースに入らないので断念した。

■ストレージ(OS用):Crucial T700 2TB (PCIe Gen5×4)

せっかくB850チップセットのマザーボードでPCI Express Gen5のM.2 SSDに対応したのだから使ってみようということで、Gen5のM.2SSDで一番評判の良かったCrucial T700を購入してみたがちょっと失敗した。

性能は申し分ないんだけど、やっぱりMini-ITXケースでは無謀だったなぁと。

アイドル時で60℃、ちょっと負荷をかけると簡単に65℃まで上がってしまう。
ケースファンはMAXで回してるからこれ以上の冷却は難しい。

コスパも悪く、Gen4のハイエンドモデルなら4TBが買える値段である。
あるのはロマンだけ、素敵性能は高い。

■ストレージ(データ用):WD BLACK SN770 2TB (PCIe Gen4×4)

ゲームやデータ用にマザーボード背面のM.2 SSDスロットには有識者のレビューを読みまくって発熱の少ないWD BLACK SN770 2TBを搭載。

これは大当たりだった。
エアフローがほとんど無い過酷な場所だが、長尾製作所のヒートシンクを付けてアイドル時で45~50℃、負荷を掛けても55℃程度。

DRAMは非搭載だが普通に使う分には全く問題なく、何より低発熱。
名作と評判が良いのもわかる。

■ケース:Silver Stone SUGO 16 SST-SG16W

現在使用中のものを再利用。

13リットル(200mm (W) x 232mm (H) x 280mm (D))の小型ボディでありながらATX電源の搭載が可能。

通常のケースと違い、マザーボードを上下逆に取り付けることによりケース内部のレイアウトが効率化され小型化に成功した。
ライザーケーブル無しのケースとしては最小クラスのサイズである。

前面にはハードディスクかケースファン(ATX電源の場合は80mm、SFX電源の場合は120mm)を選択、背面は120mmケースファンか120mmラジエーターを選択できるなど拡張性が充実している。

私は前面には120mmファン、背面には120mm簡易水冷ラジエーターを搭載した。

Mini-ITXで中身が見えなくて良いケースなら見た目・性能・価格・入手性から現状はこのケースが最強だと思う。
特に自作PCは黒ケースになりがちで白ケースはあっても割高だったりするのだが、SUGO 16は白ケースも通常の値段で販売してくれている点が嬉しい。
ちなみにピンクもあるので自作PC女子にも人気が出る…かもしれない。

■電源:CORSAIR Corsair SF850L

SFX-L規格の電源ユニット。

Mini-ITXのケースでATX電源対応のものはあるが、CPUクーラーやファンの大きさに制限があったり、ケース内部のメンテナンスのことを考えたらケーブルを取り外せるSFX(SFX-L)電源で組んだほうが良い。

最近はSFX電源も大容量化しており消費電力の高いパーツで組んでも問題無い。
ただしATX電源に比べて割高で、製造しているメーカーも限られており選択肢が少ないのが悩みである。

■CPUクーラー:Cooler Master MASTERLIQUID 120L Core

Mini-ITXはメンテナンス性を考えると基本的に簡易水冷で運用したほうが良いと思う。

小型ケースは空冷ヒートシンクの高さに制限があるので冷却性能の高いクーラーは使えない。
また、Mini-ITXのマザーは部品の配置に制限があるためメモリとヒートシンクが干渉しやすい。実際私はそれでメモリ買い替える羽目になった(1敗)

無駄に光らない簡易水冷を探していたらMASTERLIQUID 120L Coreを発見したので購入した。

9800X3Dを120mm簡易水冷で冷やせるのか心配だったが、アイドル時で55℃、ゲーム時でも65~70℃くらいなので案外なんとかなる。

今回の自作PC 気になるお値段は…

OS Windows 11 Homeが17600円ほどで、合計が約25万円。
再利用したケースとグラフィックカードの価格を合わせると約36万円である。

キーボードやマウス、モニタは別なのでこれらを合わせると50万円は超える事実に震える…。

一応古いパーツは全部売却して7~8万円は返ってくる予定。

自作PCも金が掛かる趣味になっちまったなぁ…。

まとめ

組み立て途中の状態

ゲーミングPCを組むならAMD Ryzen 9800X3DとNvidia GeForce RTX 5000番台が発売される今がチャンス!

そしてMini-ITX規格…流行って、お願い!


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