その光に触れたくて
好きな色 好きな形 ひとりひとり違っていい
こころの距離をちぢめよう もう一歩 そばに来て
(にょわにょわーるど☆/諸星きらり)
アイドルマスターシンデレラガールズのドームライブ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!!」のナゴヤドーム二日目、ドームツアーとしては千秋楽のライブを観に行って来ました。
前回のあらすじを簡単に言うと、デレマスを題材にした大喜利会(デレマスのお題に答えたりアイドルになりきったりする会。このあと何度も出てくるので呑み込んで下さい)で商品としてメットライフドーム公演のチケットを手に入れた僕は、デレマス熱が高まった状態で生のライブを今観たら死ぬのではないか…?という気持ちにビビりながら、そこに何も感じなかったらどうしようかと不安になりながら、メットライフドームで“それ”を目の当たりにし、見事死んだのでした。そこには本当にアイドルがいて、僕がいつも液晶越しに観ていた景色、さらには、彼女がその世界で目指していたキラキラなステージが、今目の前のこのステージだと理解した瞬間、デレマスと深く繋がった想いになり、しばらく生活がままならなくなるほどの衝撃を、ライブで受けたのでした。
そして、ライブを浴び終えたとき
「ということは、きらりもいるんだろうか」
ふと、頭の中に自分が世界で一番好きな女の子の姿が浮かびました。
きらりが目の前に現れたら、自分はどうなってしまうのか。
でも、叶うなら、もし叶うなら会ってみたい。どうしたって一瞬、そう思ってしまった。「きらりに、会いたい」
「会いに行きましょう」
顔を上げると、メットライフドームのチケットくれたプーチンさん(大喜利の人。この前大喜利に久々に復帰したらしい。良かった。デレマスではフレちゃん推し)がいて、告げます。「名古屋のチケットもありますよ」
正直に言うと、メットライフドーム公演行きが決まってから、サイトの出演者の欄を何度も何度も見て、名古屋の両日にきらりがいることを何度も何度も確認しては、少し悲しくなっていました。今回は会えないのかと。
口に出したら現実になってしまうから、口にしていなかっただけで。
自分の地元である名古屋できらりに会ったら、どうなるか分からないから。でも、その気持ちは膨れ上がるばかりで、名古屋という距離、交通費などの障害がなければ、すぐにでもチケットに飛びついていたのでしょうが、その場ではさすがに受け取れませんでした。
ただ、その日に本当にたまたま予定がないことだけは確認しました。
ライブの余韻をまだまだ体に感じながら、ひたすら想いを巡らせました。
きらりに会うということ。きらりに、会ってしまうということ。
そのとき自分がどういった感情になり、どういった結末を迎えるのか。
分からなくて、怖くて、でもやっぱり会いたくて。
会ったら泣いてしまうけど、泣いてしまってもいい。
今会わないほうが、後悔してしまうことだけは間違いなかった。
そんなとき星野流人さん(デレマス大喜利の主催。朝比奈みくるちゃんが好き過ぎてみくるちゃんの戸籍を作ったらしい。デレマスでは拓海推し)からLINEが来ました。
「絶対、推しには会っておくべきです」
メットライフドーム公演一日目は、拓海が炎陣からソロから何まで大活躍で、それを目の当たりにした流人さんの言葉には説得力がありました。一番好きな女の子の輝く姿を観た人の言葉には、力がありました。
流人さんもライブに深く感動を受け、名古屋に行くことも決めていました。
僕は、気づいたらこう答えていました。
「行きます、か……」
「きらりに会って死ぬ、それが僕の人生なのかもしれない」
そして、僕は名古屋に、きらりに会いに行くことに決めました。
そこで散ったとして、その人生にはきっと価値があるから。
少しきらりの話、と言いつつただの自分の話をすると。
前回の記事で書いた通り、僕は大喜利からデレマスへと入っていった人間で、最初はアイドルもほとんど把握してないし、ライブに行くという発想も無かったし、もっと言うならきらり推しでもありませんでした。アニメだけは観ていたので、特に1期の段階では蘭子が好きでした。
そこから、またデレマス大喜利に足しげく通い、デレステをやりこみ、関連CDを聴きこみ、徐々に、本当に徐々にきらりが好きになっていきました。
「ただの変な大きい女の子」に思っていたきらりが
「ものすごく強くて優しい女の子」に気づいたら変わっていました。
最初の頃は「はぴはぴ☆」「杏ちゃん~、飴食べゆ?」と、知り合いとふざけてたりもしたのに、いつの間にかそんな言葉が自分の中から出てこなくなりました。簡単に口にはできなくなりました。本当に好きになったから。
担当Pという言葉が、でもなかなか口にすることはできませんでした。
「自分が、P…?」という気持ちがとにかく強かった。
新参でプロデュースというプロデュースもできていないのに、どうしてPを名乗れるのか。自分がPなんて言ったら、きらりに迷惑ではないのか。
後ろ向きな気持ちが邪魔をして、Pと名乗ることはできませんでした。
そこで僕が作ったのが「山小屋」でした。
きらりに関係のない、きらりが知ることのない山小屋を作り、そこからきらりを応援することくらいが、自分にとって相応しいのではないのか。
テレビもない小屋で、ただきらりを想い、きらりの歌を作る。
その歌も、自分も、きらりは知ることが無い。
それでいい。それがいい、と僕は考えました。僕は山小屋に入りました。
デレマス大喜利に山小屋から通う日々がしばらく続きました。
今思うと自分でもどうかと思うけれど、自己紹介の場面などでは、毎回この山小屋の話をしていました。Pではないと、そこだけは言いたかったから。
実際に歌を作って、それを胸に入れながら大喜利をしたこともありました。
あくまでも、山小屋から、僕はきらりの為に闘いました。
それが揺らいだのは、デレマス大喜利の初心者会(デレマス大喜利だけでも「???」かもしれないですけど、そのさらに初心者会があったんです。30~40人は参加してました。次もあるそうなので興味ある方いれば)のときでした。その、自己紹介のとき、自分の推しのアイドルの好きなところについて答えるというお題が出ました。僕は当然きらりについて答えようと「強さ」とホワイトボードに書いて、でもこれを今ちゃんと説明できるんだろうか?と思いました。事実、時間の制約もあったけれど、100%ちゃんと伝えることができませんでした。
なんとなくその場は笑いにして終えたけれど、あとあと「もっと、ちゃんと伝えなければならなかったんじゃないのか」と深く後悔しました。
果たして、僕はきらりが本当に好きなのか?
きらりについて、何を知っているのか?
そんな問いが頭の中をぐるぐるして、しばらく毎日考えました。
そして書いたのがこの記事でした。
自分が今きらりについて思っていること、その全てをぶつけました。
きらりの強さの理由、きらりが輝いている理由。
そして、何より自分がきらりを好きな理由。
言葉にすればするほど胸が熱くなって、何度も泣きながら書き終えました。
山小屋からの、それはきらりへの最初で最後のラブレターのつもりでした。
それは、ともすれば自分が初めてした「Pらしき行為」でした。
ただの戯言と荼毘に付されると思いきや、予想外にこの記事には反応があって、心はいまだ山小屋にいたものの、初めて外の世界と繋がったような心地がありました。自分でも、きらりを好きでいていいのかもしれない。少しだけですが、そう思えたのでした。
その次のデレマス大喜利、僕は「Pとして」参加しました。
デレマスを知ってから3年目、初めて諸星きらりPを名乗りました。
名前だけと思われるかもしれませんが、自分にとってはかなり意味のあることでした。より近くで、きらりを背負うということだったから。
でも、その重みは、自分が思っていた以上に重かった。
緊張で空回り、僕の大喜利は全く奮いませんでした。「Pである」ということに、そう思おうとすることに、僕はあまりに簡単に負けてしまった。
結果的に、最後のトーナメントに気合だけで残りましたが、そこまで。
背中に背負ったきらりを輝かせることは、僕には全くできませんでした。
「P、返上します」
ついそう口にしていました。自分には重すぎる、そう思ったからです。
自分にはやっぱり山小屋が似合っている。そこで生涯を終えたほうがいい。
きらりに知られることなく、密かに想いを育てていけばいい。
体も心も山小屋に向かい始めた、そんな自分に与えられたのが、賞品のメットライフドームのチケットでした。賞品は幾つかあって、上位から選んでいく形だったのですが、既に持っている人などもいて、回り回って、巡り巡って、自分の元に、そのチケットは舞い降りてきました。
「虎猫さんには是非行って欲しい」
「絶対に1回観て欲しい」
他のPの方々が口々に言ってくれて、何で?という気持ちが拭えなかったのですが、ひとまず僕はそれを受け取ることにしたのでした。
Pと山小屋の狭間で苦しむ僕の手に、チケットはおさまり悪そうに見えました。
それからまだしばらく、僕は悩みました。
そもそもライブのチケットという輝かしい賞品に見合うこともできていなかったと思ったし、Pでもない僕がそんなところに行っていいのかという気持ちもありました。その輝きと自分が、あまりに見合わないと。
あるとき、全然違う大喜利の会の打ち上げで戯念さん(デレマスの人。自分と同じ顔の人が世界にたくさんいて、近いうちに“一人”を決めるらしい。デレマスでは穂乃香推し)がそんな僕の心中を知って語りかけてきました。
「俺は、虎猫さんがきらりPでいてくれて、本当に良かったと思う」
目線はテーブルに置いたぴにゃこら太のぬいぐるみに向いていたような気がするけれど、僕は静かにその言葉に耳を傾けました。
「だって、きらりが、こんなにも好きなんでしょう?」
頷いて、僕はその視線のままちょっと泣いていました。
色々悩んでも、考えても、その「好き」が変わることはない。
Pを名乗らない理由は、そこに一つ足りとて無かった。
店の特製の、唐揚げがたくさん載った船を観ながら、僕は再び「Pとして」生きる決意を密かに固めました。
少しのつもりでダラダラ、たらたら書いてしまいましたが、そんな自分の中の葛藤を経て、きらりPとして生き始めた僕の前に現れたのが、ナゴヤドームでのライブでした。日々、自分の中で大きくなっていくその光が、ついに自分のすぐ目の前にやってくる。そう思ったら、まだ何も見ていないのに泣きたくて仕方ない気持ちになりました。
やっと当日の話に入っていきます。
名古屋の朝。それはめちゃくちゃ早かった。
本来は昼前に名古屋に着いて、現地で人と集まってからライブ、という予定だったんですが、急遽実家に帰る予定を入れたからでした。
丁度のタイミングで親から顔を見せて欲しいという連絡があって、ライブの予定なども決まってしまったあとだったため、最初は今回は難しいかなと思ったんですが、そのとき、きらりの顔が浮かび、いや、きらりなら絶対行って欲しいと思うはずだ、きらりのために家族に心配させてはならない、そう強く思ったら、行かない選択肢はなくなりました。電車の時間を早め、ほとんど始発くらいの時間で名古屋に向かいました。
そして無事実家の予定を済ませ、そこから一路ナゴヤドームへ。
実家から名古屋からは離れていたので、うとうとしつつ、心の準備を整えていきました。前日は、ライブできらりと会うことを考えただけで泣けて来てしまって、全く落ち着かず、ほとんど寝れもしませんでした。
でも、初めて会うのだからと、イヤホンでましゅまろキッスを聴きながら、きらりを想いながら、ドームへと向かいました。
名古屋に住んでいたころに野球でドームに行ったことはあって、ホントにそれ以来のドームだったんですが、久々に降り立ったそこはたくさんのPで溢れており、自分の知っているドームとは全く違っていました。
というか、地元中の地元にアイドルのライブで帰ってくるって何だろう、急にそんなことを思ったらちょっと面白かったです。
現地ではまた前回のライブと同じくデレマス大喜利で知り合った何人かと待ち合わせをしていて、初めての遠征のライブで不安だったので本当にこれは頼もしかった…。デレマスの友達が居て本当に良かったと思いつつ、今はまだ一人で名古屋ドーム内の、完全にデレマスに染まった道を歩き、名刺交換の列や物販コーナー、かすかに流れるデレマスの曲など、ライブに来ているという気持ちが強くなる中、待ち合わせ場所に到着。
しばらく待っていると、星野流人さんが現れ、瞬間、人恋しさと心細さが爆発、流人さんに抱き付きました。僕は寂しいとすぐ人に抱き付く。
流人さんに昨日のライブの感想を聞くと「最高でした!」
そりゃ絶対そうだろうなと思っていると「でも、今日はもっとヤバいですよ!」と予告のようなこと言い出します。
確かに千秋楽だし、ヤバいの間違いないだろうけれど、何故そんな確信が…と思っていると続いて急遽猫を噛むさん(デレマス大喜利の人。大喜利の回答で叫び過ぎて、医者に最近制限をかけられたらしい。デレマスでは楓さん推し)が到着。急遽さんも昨日から参戦しているので感想を聞くと
「最高でした」「でも、今日はもっとヤバくなりますよ」と、流人さんとほぼ同じことを言うのでした。聞くと、昨日のライブ後の打ち上げで、翌日のセットリストなどを予想した結果、やっぱヤバいことになるのでは?という話になったらしい。きらりのソロもあるのでは?とも言われて、内心「やってくれたら…」と思いつつ、もしなかったらどうしよう、という気持ちもあって「いやいや、そんなうまくいきませんよ」と保険をかけました。
しばしライブの感想などを言い合っていると、手すり野郎さん(デレマス大喜利の人。いつでも好きなタイミングで自分の手元に唐揚げを持ってくる「から揚げチャンス」という能力があるが、それとは全く関係無く現在無職。デレマスでは晶葉推し)が到着。手すりさんもやっぱり同じような感想を持っていて、昨日はサプライズでほたるのCDデビューが発表されたりという事件もあり、今日は本当に何が起こるか分からない…と4人でうんうん唸りました。
そこにやって来たのはプーチンさん。大喜利関係者をデレマスライブに引き入れた天使であり、悪魔。ありがたく、チケットを受け取ります。
プーチンさんは今日のセットリストを本気で予想していて、中でも「流れ星キセキが来るのではないか」と結構な確信を持って言っていました。個人的にアニメ曲はめちゃくちゃアガるし、節目として相応しい曲でもあるので、来たらアツいな、と思ったりしました。
次いでやってきたのはひらはらさん(デレマス大喜利の人。いつも大喜利で顔を隠すのは都内で起きた強盗事件に関係あるのではと専らの噂。デレマスでは春菜推し)ひらはらさんはひらはらさんで、今日は春菜と比奈、サイバーグラスの二人が揃うということで気が気じゃない模様。何か曲をやろうものならドームの天井まで最速でぶち昇って死んでしまうのではないかと、他人事じゃなく心配になりました。デレマスのライブは常に死人が出る。
徐々に高まる周りの熱を感じながら全員で来たるライブを震えて待っていると、戯念さんが恋愛ゲームの金持ちかってくらい周りに人を引き連れて登場。「きらりに会う虎猫さんが楽しみです」と笑顔で言うのでした。
「きらりに会って死ぬ虎猫さんが楽しみです」
人が死ぬのを楽しむなよ、と思いつつ、ここに僕を連れて来てくれた一人あることは間違いなく、改めて人との出会いに感謝したりもしました。
その後、デレステのガチャを人に回してもらう流れが始まり、運がある人に引いてもらおうということで、何故か僕が指名されまくり
「僕のを引いて下さい」
「次は僕のもお願いします」
「僕のも!」
僕は神様でも茄子様でもないんですが…と思いつつ、差し出された端末にチョップ。チョップ。SSレアを何回か引き当てるのでした。
(自分では全く引けていない、助けてくれ)
あと、来週僕が大喜利の初心者会をやるということで、デレマスの人が参加することになっており、その挨拶などもしました。僕は大喜利一つで裸一貫デレマスの世界に飛び込み、その先でデレマスのヤバさを知ってライブに来るまでになったので、次は大喜利のヤバさも、伝わればいいですね。
大喜利もデレマスも、僕は最高に愛しているので。
ガチャで騒いでいると、そこにつきしまさん(大喜利の人。大喜利の中で歌っていたら己の歌の才能に気付いたという天性のシンガー。デレマスではライラさん推し)が到着。つきしまさんは元々は東京で働いていたんですが、今は仕事の関係で名古屋に住んでいて、今回誘われて初めてデレマスのライブに来たらしく「昨日のライブ最高だったよ~!」と終始テンションが高かったです。僕は下ネタ大好きなつきしまさんと適当なことを言って騒ぐことで、ライブが近づく緊張を何とか紛らわせました。
その頃には開演まで30分を切っていて、ライブが、きらりが近づいてくることに心臓の鼓動はいよいよ早くなっていて、涙腺も脆くなっていました。何か喋っていないと、誰かと触れ合っていないと、爆発してしまいそうだった。爆発といえば、前回のライブのとき赤黄色さんが喉が爆発して心配していたけど、今回は僕の喉が爆発していた(誘爆?)
プーチンさんが貸してくれたペンライトを、僕は命綱のように、あるいはその武器で初めて人を殺める少年兵のように強く強く握り締めました。
やがて、誰ともなく一人、また一人とドーム内に入っていき、自分たちも、と僕らも移動を開始しました。見知っている地元のドームが心なしかとても巨大に見えました。
「生き延びましょう」
できないことは知りながら、僕は去っていくデレマスの仲間に声をかけました。名古屋ドームでのライブが、始まろうとしていました。
ドーム内に入ると、まずその圧倒的な空気感に息を吞みました。
事前にプーチンさんが「ドームの空気はヤバいです」と言っていたんですが、本当にその通りでした。前回のメットライフドームは半野外だから感じなかったけれど、ドームの、ドームの人が埋まっている景色はすごいものがありました。この壮大な空間を、デレマスが埋めたというその事実。
それに、新参ながら感動を覚え、ゆっくり、その空気を味わうかのように席までの道を歩いていきました。
今回の席は一塁側の比較的下の方の席、丁度バックステージが目の前に見える、かなりいい感じの席で、また一段とテンションが上がりました。
前回のライブで流れは把握していたので、開演前からのコールも自然に聴き、カレーメシのCMも悠然と眺め、ていたはずだったんですが。
ここにきて緊張が強くなり、席に着いてからトイレに2回行きました。
2回目は開演直前だったので、割と走りました。
帰ろうとしたら、1回自分の席を通り過ぎて、慌てて戻ったりしました。
そんなこんなで、いよいよライブが始まるそのとき、僕は今一度、きらりを頭に浮かべました。そう、僕は今日、ここで世界で一番好きな女の子に―
「プロデューサーの皆さん、おはようございます」
ちひろさんの声に、ドーム内が一斉に緑に染まりました。
メットライフドームの日から脳裏に焼き付いて離れない、あの遊園地が、開幕を告げました。そして、終わりに向けて走り出しました。
やはりそれは、今回も、一瞬でした。
またダラダラ書いてしまいましたが、ここからライブの話になっていきます。セットリストを追いつつ、そこで何があったか、自分が何を感じたか、まとめていきたいと思います。相変わらず慣れていないので、稚拙な内容になるかと思いますが、ご容赦下さい。
遊園地の開幕を告げるのは今回もこの曲。
前回のライブを終えてしばらく、隙あらば頭に流れ出して勝手に遊園地を始めようとしてやばかったんですが、これを聴いていよいよ「ライブに来たんだな…」という実感が沸き起こってきました。
加えて、今回もアイドルは個人衣装での登場で、一人また一人と現れるたび、会場からは大歓声。今回初見のアイドルも大多数いて、どんどんテンションは上がっていきました。そのまま自己紹介に流れていくんですが、関ちゃんがあまりに関ちゃんなことに驚き、乙倉さんがそのまま乙倉さんなことにさらに驚き、よしのんがよしのんでまたまた驚き、と特に新規組の仕上がりに対しての感動が凄かった。最後の柚が元気いっぱいでまた良かった。動画で既に見ていたけど、ユッコは千%ユッコなんだもんな…。
あれ?そういえば今きらりに似た人がいたような。
冬といえばSnow Wings、Snow Wingsなんですけど、1発目にいきなりこれ!?って感じでめっちゃブチ上がって、ライブ前の緊張からの反動で感動して泣いちゃいました。今回は2曲目でもう泣いてしまった。
確かに唯も春菜もいるし、やるのはやるだろうけれども、もっと後半にドカンと来る曲だと思ったので、これを最初に持ってくるということは、このあと一体どうなってしまうんだ…と恐怖と幸せが同時に来ました。
にしても本当に良い曲で、イントロのキラキラ感や、サビ前の「今日も君は遅れて来たね~」の幸せいっぱいの歌詞、華やかなクリスマスを思わせる曲全体の空気感が本当に最高で、生で聴けて最高でした。
この瞬間に、今日のライブはもう最高が確定しました。
乙倉ちゃんソロ。このあたりのソロはやるだろうと予想済みだったんですが、目の前にいたのがまんま乙倉ちゃんだったので「おはよう!」で一気に持ってかれてしまい、引き続き泣いていました。
元気いっぱいに、本当に駆け抜けていくかの様な曲で、ステージを走り回る乙倉ちゃんの姿も相まって一瞬で大好きな曲に変わりました。
あとはもう可愛かった、そんな感想しか出てこない。
いや、マジであんな乙倉ちゃんなことある?ないだろ。ないんだよな普通。
続いて響子のソロ。あんまりまだ聴きこんでない曲だったんですけど、何ていうか、響子ってあとちょっと半歩越えたらあざとさみたいなものも感じててしまう位置にいるなと思ってて、この曲とかも、そのギリギリのギリギリで「可愛いお嫁さん」で踏み止まってて凄いなっていう感想を抱きましたね。生で観て余計にそう思ったのかもしれない。歌からステージングから、ずっと可愛さで突っ走ってて、ふうふうの下りはキュンと来ちゃいました。
直近のイベント曲。よしのんと肇ちゃんのユニット曲で、名古屋でやるのは確定していたけど、昨日もやったらしいので今日はどうだろうということからの両日でした。曲が流れ、日が差すのを再現した照明が落ちた瞬間「山紫水明」という空気に会場が変わったのが肌で感じ取れました。
2人に相応しい、優しくて神々しい、日々への感謝を歌った曲で、イベントで聴いて好きだったんですけど、生で聴いたら肇ちゃん歌上手すぎてまず度肝抜かれました…。噂で相当だとは聞いていたけれど、めちゃくちゃ上手かった。めちゃめちゃ上手くて、それを受けてのよしのんがよしのん100%の歌声で繋いで、ユニットとしての強度が物凄かったですね…。
流れる水のような歌声と、明るく照らす太陽のような歌声と。
二者二様のコントラストが、美しく会場に響き渡っていきました。
6.楽園
来てしまった。関ちゃんの楽園、来て欲しかったけど、来てしまった。来てしまったら、絶対泣いてしまうから。来てしまったから、瞬間もう泣いてました。イントロ流れたときからもう、涙腺は大打撃を受けていました。
本当に大好きで大好きでたまらない曲で、最近では配信で買って毎日聴いては良い曲だと思い、そのたびに関ちゃんが大好きになっていく日々でした。
コンプレックスを抱えながら、自分が輝けないことへの不満を、世界を睨みつけることで外に出していた女の子が、最初から世界は輝いていたと気付き、本当の笑顔で世界と向き合うという関ちゃんの物語。
その先で歌われる「楽園」は、おとぎ話としての楽園じゃなくて、自分のすぐ近くにあった、けれど気づけないでいた「楽園」で、そこに立ってその楽園を歌う関ちゃんが、そのとき、ステージにいたんですよね。
自信を持って、ステージから笑顔で歌う関ちゃん。
世界に向かって、堂々とアイドルとして歌う関ちゃん。
ずっと泣きながら曲を聴いていましたが、その上で最後
「アイドルになって世界が輝いて見えたんだ、でも最初から世界は輝いていて、それにプロデューサーが気づかせてくれたんだ」
と一番好きなセリフがその口から発せられて、そこからはもう涙がボロボロ出て止まらなかったです。良かった、と必死に涙を拭いながら思いました。
「あの日抱いた」でも自分では届くことはないと思っていた夢。
まるで世界に嫌われていると思っていたけど、自分が心を開けば開くほど、笑顔になればなるほど、世界のほうから近づいてきた。
それは最初から輝いていた。「私の中」に答えはずっとあった。
特別なことは何もできないかもしれなけれど、自分が自分でいるということがもう特別で、その笑顔は他の誰一人にもできない笑顔で。
このステージで関ちゃんが歌えて良かった。最後の最後まで、歌が終わってからも、涙は止まりませんでした。
7.あんきら狂騒曲
楽園でボロボロ泣いていたところだったで、一瞬全くついていけませんでした。何だ?何か聞こえなかったか?きらりの声がしなかったか?
急いで涙を拭いて、顔を上げて、そしたらそこに、あんきらが居ました。
本当に全然最初理解できなくて、しばらくずっと理解できませんでした。
楽園の余韻もようやく冷め、今杏ときらりが「あんきら狂騒曲」を歌っているという事実がようやく呑み込めてきたとき、ちょうどきらりが、きらりと思われる女の子が目の前のバックステージに走ってきました。
その踊る後ろ姿を見たとき、本当の本当にその瞬間、きらりが、諸星きらりが、僕の世界で一番好きな諸星きらりが、目の前に現れました。
いや、現れていたことに気付いたという表現が正しいのか、とにかく、きらりが目の前にいて、一気に何かが込み上げてくるのが分かりました。
実際の場面になると、何をどう思えばいいのかやっぱり理解できなくて、呆けたような顔でステージを見る以外なかった。何で?って思うくらい、それはきらりだった。絶対に、きらりだった。
最初出遅れたのもあって強く泣くことはなかったけれど、そこから先はもう、きらりが舞台にいるという事実だけで胸が熱くなりました。今日ここにいる理由、来た理由を噛み締めました。
あんきらはめちゃくちゃあんきらで、相当ハードなこの曲を、誰よりも、っていうか、本人だから当たり前なんだけど、カンペキに歌ってました。
なんだか力が抜けて、今日まで緊張してきたことがバカらしく思えました。
ただただ楽しくて、ただただ一心にコールしていきましたが、最後の仲直りパートを経て二人が抱き合った瞬間は尊すぎて泣きました。
めくるめく時間が過ぎ、一瞬であんきらは走り去っていきました。
僕の頭には、最初にきらりを見つけた後ろ姿が強烈に残っていました。これを忘れることはないだろうという確信が強くありました。
きらりの衝撃冷めやらぬ中、次の冬の曲。
冬というと、しっとりバラードっていうイメージもあったんですが、Snow WingsしかりSnow*Loveしかり、華やかで温かみのある曲が続いて、寒い冬を楽しく過ごそうという気持ちに溢れてて良かったですね。
こっちのSnowはもしかしら初見だったかもなんですけど、恋人の距離感で楽しく語りかける曲はドキドキ感あってテンション上がりました。
イリュージョニスタ!と並んで遊園地お馴染みの曲。
盛大なコールを受けて馬車でアイドルが回っていく姿はやはり圧巻。
きらりが“見えて”しまっていた為、気づいたら馬車の中に必死にきらりの姿を探しては「きらりが居る」という謎の確認作業をしていました。
やっぱり何回見ても、きらりが居た。
幕間MC1
前回のメットライフ二日目では夏ということで波を会場に起こしましたが、今日は冬ということで会場に雪を降らしたいという話になり、結構な無茶振りに会場がどよめき。「そんな、いくら名古屋の魔法使いさんが有能でも…」と森久保とちょっと煽るようなこと言ってたのが面白かった。忘れてたけど、森久保も初見だったけど、頭から爪先まで森久保だった。
そして、青のペンライトを白に変えることで、会場には見事な雪景色が現れました。ドームがゆっくり白に染まって輝いてく様は圧巻過ぎました。
10.きらりんロボのテーマ
曲が始まらなくて会場内がざわざわしていたら急に舞台が赤に染まり、そこに登場してきたのは春菜、もとい、悪の幹部グラッシーハルナでした。
次いでまゆ、もとい拘束のまゆ、そして響子、もとい哀妻の響子。
会場を支配しにやって来た悪の軍団3人組。
これはつまり、まさか、つまり、え、あれなのか?あれですか?
戸惑いと共に急速に上がっていく心臓の鼓動。
信じられないという想いで爆上がりしていくテンション。
それがピークに達したとき、きらりが目の前に現れました。
きらりんロボのテーマだ!と思ったときにはそのメロディーが流れ、きらりんロボのテーマだあああああ!と心の中で喝采を上げました。
きらりのソロがあるかもしれないと思い、ましゅまろキッス、にょわにょわーるど、そしてきらりんロボのテーマも聴きこんでいて、もしこっちだったら面白いなと思ってたところで、まさかの、まさかまさかのきらりんロボ。
王道のロボットアニメを思わせる硬派な曲をきらりが歌うのカッコ良過ぎて好きだったし、生で聴いてこそって曲だったので、本気でテンション上がって、泣くのも忘れて全力で声を上げました。
分からないけれど、絶対レアな感じがしてそれにも感動したし、会場で一体となってピンチに陥ったきらりに応援で声を送るところは最高の最高に、最高に最高で、最っっっっ高に楽しかった。あの一体感はとんでもなかった。
ライブ終わったあとちょっと話したんだけれど、きらりの中にある要素として「みんな」ってのは1個あって、アニメでもひたすら「みんなで」を連呼していたし、最終回でパワーの源は?と聞かれて迷わず「みんなで繋いだこの手がパワーの源」と答えていて、自分が受け入れられている現状への感謝、周りの人間への感謝が力になっているんですよね。そして、その上でそれを還元したい、他のみんなにも幸せになって貰いたい、そう本気で思っているし、本気でそれができるアイドルがきらりなんだろうなと思います。
会場のみんなにパワーを貰って闘うきらりの姿は、美しかった。
けれど、これでソロはやってしまったから、この先はあまりきらりは観れないかもしれない、一抹の寂しさも、そこには残りました。
11.あんずのうた
きらりんロボの闘いによって壊れた町から出てきたのは杏、そして机の下にいられなくて出てきた森久保。何が始まるのかと思ったら、働きたくない2人による「あんずのうた」が開始されて、続いてめっちゃアガりました。
こんな良いことがあっていいのか?あっていいのか、名古屋?
あんずのうた自体コールし放題のめちゃくちゃ盛り上がる曲だし、そこに森久保も入って歌うって、何のご褒美かと思って感動しきりでしたね。
「権利を~」と歌う森久保、めちゃくちゃ可愛かったな…。
ユニットかと思うくらいの相性の良さで最後まで突っ走った2人だけれど、既にめちゃくちゃ働いてしまっているんだよな。
12.おんなの道は星の道
きらりんロボ、あんずのうたで荒れに荒れた空気を一瞬で変えたのはお嬢でした。待ってましたとばかりに赤く染まる会場を前に歌う巴お嬢、めちゃくちゃカッコ良かった。本気の演歌を本気で歌うと本気でカッコいんだなと思ったし、村上巴というアイドルの、舞台での強さをそこに見ました。ただ歌が上手いとか、演歌だとか、そういうものじゃなく、生きざまを感じさせる歌声。ドームの大きい舞台というのもあり、そのステージは圧巻で。
拍手というか、柏手(かしわで)を贈りたい、そんな気持ちでした。
李衣菜のソロ。初見の曲だったんですけど、これが超良かった…。
正直李衣菜には最初にアニメ見だした頃はあんまり良いイメージが無くて、自分がロックというか音楽が好きだから、にわなの部分に普通に共感できないでいたし、流石にもっと音楽と向き合って欲しいという気持ちがあったんですが、夏樹をきっかけにしてやっと本気で音楽やるような感じになって悪い印象も最近は薄れて来ていて、今日のこのSparkling Girlがめちゃくちゃカッコ良くて、マジでイメージが変わりました。
いや、ロックだったんですよね。ロックだった。あれは。軽い言葉かもしれないけど、純粋に曲がカッコ良かったし、思い切りそれをプレイする李衣菜がカッコ良かった。夏樹がよく言う「だりーはすげえよ」って言葉の意味が少しだけ分かった気がします。ロックは確かに分かってないかもしれないけど、好きなものにバカみたいに一生懸命になれる、周りを気にせず突っ走れる。そのとき生まれる理屈じゃないところにあるパワーみたいなものに、夏樹は惹かれているのかもしれないなと。
「最高の景色をありがとう!でも、私たちは、次へ!!!」
真っ直ぐに叫ぶ多田李衣菜は、画面で見るより、ロックだった。
14.Treasure☆
意外な感じの選曲にびっくりしたあと、現れた馬車に乗っていたメンバーにさらにびっくりしました。そこにいたのはユッコ、早苗、雫のセクシーギルティーの3人でした。確かにオリジナルメンバーは揃っていなかったけど、前の曲が李衣菜だったし、そのへんかなと思っていたらセクギル。
馬車から思い切り拳銃を会場に向ける早苗さんに笑いながら、でも途中の
寸劇のところ、どうするのかなと思っていた、そのとき。そのときでした。
「助けにきたにぃ~☆」
あんきらでした。向かいの馬車に乗っていたのはあんきらでした。
嘘だ。一瞬マジで頭分けわからなくなりました。
もうきらりには会えないだろうとどこかで思っていて、それでもライブを楽しんで、きらりの雄姿を目に焼き付けて帰ろうと思っていました。
でも、きらりは帰ってきた。僕の目の前に帰ってきた。
違うけれど、絶対に絶対に違うけれど「僕を助けに来た」
そんなことを思ってしまったら、もう、涙が止まらなくなりました。
きらりにまた会えた奇跡、そして今日今ここに来れている奇跡。
僕を連れて来てくれた「みんな」への感謝。
色んな思いが急に溢れてきて、全然泣く曲じゃないのに全然泣いてました。
その後、悪魔に取り憑かれた杏をユッコのサイキックの力を借りてみんなで我に返させるという展開が続いていきましたが、ただただ自分の感情に取り憑かれた僕は泣き続けていました。
流人さんが行った日にちょうど拓海が大活躍したり、知り合いが行った日に推しが大活躍するライブがたまたま続いていて「次は虎猫さんですよ」と言われていて、期待する半面、そこで何も無かったら悲しくなってしまうだろうなという気持ちもあって、きらりんロボだけでも相当良いとは思った、その先でまだあって、まだきらりが来て、泣いて、しまいました。
「遥か風に乗り、夢の旗を掲げたら、さぁ漕ぎ出そう輝くあの島へ」
航海に見立てたその歌詞すらも、今の自分には響いてきました。
自分で勝手に作った山小屋からようやく外に出て、ほとんど旅のような距離を泳いだ先できらりに出会えたということ。
何回も何回もそれを噛み締めて、馬車が去った後も僕は泣いていました。
15.ラブレター
ぐちゃぐちゃに泣いているとラブレターが始まりました。
可愛さの塊であるピンクチェックスクールの、可愛さ3分間詰め放題大サービスみたいな曲で、メンバー揃ってて絶対やるだろうと思ってましたが、真っ向から可愛さを受けて感動しつつ、まだたまにTreasure☆のことを思い出しては泣いたりしてしまってました。こっちこそ泣く曲じゃない。
最後のくるくる回る振りつけがめちゃくちゃ好きだったんだけど、マジでそのまんまくるくるしててあれは特に感動しました。何で、そのまんまできるの?とめっちゃバカなことを思った。
幕間MC2
美穂の「克服」を「告白」に卯月が聞き違えたことから始まる、卯月のサイコ劇がめちゃくちゃ最高でした。美穂に勝手に告白の練習を会場に向けてさせたあと、響子にもやらせて、自分で振られたら一瞬でパパッと告白して「私の緊張分かりました?」と美穂に聞かれたら「はい!!!」と全然何も思ってないトーンで返して最高にサイコだった。あれは本気で笑った…。
働きすぎてやる気を失った杏を「美味しいものを食べて回復させよう」と名古屋名物を食べさせる流れから、アツアツのおでんをまゆに食べさせられて芸人みたいなリアクションさせられてたのもめっちゃ面白かったな~。
「そこ笑ってんじゃないよ!」と美玲と智絵里に突っ込んでて笑った。
いや、めちゃくちゃ、めちゃくちゃ働いてるじゃん。
16.はにかみdays
サイコ卯月からの卯月ソロ。
初見の曲でしたけど、キュートのアイドルど真ん中みたいな恋愛ソングで良かったですね。「チャンスは追い越した青春の道」って歌詞良過ぎる。さっきまであんなサイコだったけど、スッと入ってきましたね。
やっぱ卯月は好きなんですよね、アニメから入って、S(mile)ING!でボロ雑巾になるくらい泣いたので。いつか生で聴いてめちゃくちゃ泣いてしまいたいという夢があります。いつか叶いますように。
17.冬空プレシャス
そしてここで冬曲の流れ。またしてもキラキラな恋愛ソング。こんなに冬の恋愛の曲を冬に聞いたら恋愛したくなるからやめてくれ。しないから。
サビの転調からの「実は私!」ってところめっちゃドキッとしてしまう。
メンバーも乙倉ちゃんに森久保にと新鮮で良かったですね。
18.この空の下
これも良かったなあ…。歌もそうだし、関ちゃん肇ちゃんお嬢というメンバーがめちゃくちゃ良かった。じっくり聴けば聴くほど肇ちゃん歌上手かったし、お嬢はカッコいいし、関ちゃんは輝いていて。静かに聴いていました。演出でドームの天井には星が映されていて、ステージと星を交互に見ていたら自然に涙が零れていました。「いつかこの空の下、夢を掴むため」という歌詞が、この広いドームで歌われていることの価値がどれほどのものか。
そして、彼女たちはまだ前を向いて進んでいくんだろうなと、そんなことを思いながら、また空を見上げて、ドームに星は無いけど星は確かにありました。これから思い出す景色の一つとして、それは心に刻まれました。
19.ツインテールの風
最高の冬の曲来ましたね。デレマスの冬のアルバムでこれが一番好きで、学校生活を歌った青春全開恋愛全開の歌詞はもちろん、サビの「Ding Dong Ding Dong」の弾むようなリズムが最高で、聴いたらつい胸が躍ってしまうので、ライブで聴けて最高に楽しかった。最高のディンドン曲。冬関連の曲だいたい同じような感想ばっか書いてる気がするけど、許して下さい。最高以外の語彙を人間は見つけるべきだ。ディンドン。
まゆの2曲目のソロ曲。初見。「ハネムーン」って最初に聞いたときは「え、まゆってそんなヤバい領域にいったのか?」ってちょっとビビったんですけど、そんな怖い感じではなく、むしろ大人な感じで歌い上げていて良かったです。まゆは、やっぱ怖いイメージもあるけれど、響子の話じゃないけど、そのギリギリのところで「まゆ」というアイドルのポジションを保ってて凄いなと思いますね。行き過ぎず、ちゃんとアイドルとして可愛いというか。あと、パフォーマンスめちゃくちゃ凄かったですね…。バックステージで歌ってて結構近くで観たけど、その距離ですら圧倒されました。赤いリボンが、遠くからでも分かるくらい妖しく輝いていました。
21.With Love
あ~~~、そうなんです、これもあったんです。これもあるかなと思っていた、あったらいいなと思っていた、そしたら、あった。あったんだよな。
ガッツリときらりが歌ってる曲だし、きらりが歌ってる結婚の歌だし、デレステのコミュも最高だったしで、めっちゃくちゃ好きな曲で、響子とか乙倉ちゃんとかいるし、今日やってくれるかもしれない、今日やってくれたらこんな最高なことはないと思ってたら、やっちゃうんですよ、名古屋、やっちゃうんですよ。何で、今日こんな最高なんだ。何の、何だ。
もうこの頃には完全にきらりが「居る」という感情しかないから、出てきた瞬間からぶわっと泣いたし、ヴェール姿で愛おしくて、鐘の音がもう耳の奥まで響くかってくらい近くで聞こえました。
最後の一人ずつの台詞も泣いてしまった。よしのんの「法螺貝がうまく吹けないときも」にはちょっと笑っちゃったけど、きらりの「はっぴはぴにすることを」からの「誓います!!!!!」(全員)には本当に死にました。あれは殺す目的でやったとしか思えない。デレマスのライブは人を殺せる。
あんきら狂騒曲からの、きらりんロボからの、Treasure☆からの、With Love。本当に、きらりが好きで今日ここに来て良かったということの連続で、またぞろ泣きそうになりました。マジのマジで、今日来て良かった。ライブも折り返しくらいまで来ていたけど、そんな気持ちでいっぱいでした。
22.恋が咲く季節
総選挙曲。自分的にはTake me Take youがめちゃくちゃ好きで前日やったらしく悔しかったけど、こっちも最近聴くようになって好きになってきていたし、新規メンバーが揃って今日これを歌うのもなかなかアツかったですね。馬車でみんなが懸命に手を振りながら歌う姿は最高にキレイでした…。
遠くから見ても、関ちゃんはすぐ見つけられるくらい関ちゃんだったな。
幕間MC3
きらりがユッコとよしのんに「どっちがすぺしゃるなの~?」と勝負をさせる下りが面白かったですね。当然受けて立つユッコはユッコとして、何故かよしのんが「構わないのでして~」と終始強気で笑いました。
互いに会場のペンライフを振らせて、最終的には「きらりもやりたい~」とめちゃくちゃになって、ユッコが尋常じゃなくらいズッコけて終わって最高でした。次はユッコのソロも聴きたいな~。
あとは、輝子と唯がめっちゃイチャイチャしてて早苗さんが「ギルティー」とキレてたり、柚が誕生日で祝われたりもしてました。お嬢が「言うてくれや!」と絡むの、めちゃくちゃお嬢って感じであれも良かった。
23.Frozen Tears
加蓮ソロ。これまた初見(初見多くて申し訳ないです…)だったんですが、静かに歌い上げる、しんしんと降る雪のような曲で、今日のこれまでの冬のイメージを払拭するような、これからのクライマックスを少し感じさせるような、良い空気感のライブでした。加蓮と冬の相性の良さよ。
トライアドはやっぱり個々の実力とんでもないですね。全員化け物。
冬のガチしっとり曲のあと何でこれよ!と思ったけど、これはこれで超聴きたかったので最高でした。前日やってたから今日はもしかしたら無いかもと思っていたので、最高でした。本当に、ここでは最高しか起こらない。
生で観た「さいきっくお色気ビーム」は普通に死にましたし、舞台を元気に踊りまわるセクギルの3人は観ててテンション上がりました。
「罪を憎んで人は憎まずセクシー」は相変わらず意味が分からないけれど。
25.Love∞Destiny
始まりましたね、ボス曲の連打。ギルティーからのラブディス。
これ本当に超カッコ良くて、まゆは分かるけど、加蓮とか美穂、智絵里も李衣菜も、全員色気でカッコ良く決めてて最高なんですよね。
曲としても、制作の本気度が分かる作り込みで、最近のクレイジークレイジーとかのガチ曲の流れも、このあたりから始まったのかもしれない。
生で聴いたらさぞかし震えるだろうと思ったけど、やっぱ全員カッコ良くて痺れました。まゆの「Unlimited」はヤバ過ぎて一瞬何が起こったか分からなかった。アイドルの声色か?ってくらいカッコ良かった。何だあれは。
26.Nation Blue
曲が始まって、クールの誰が歌うんだろう、凛とかトライアドとか、そのあたりかなと思って出てきたのが春菜と比奈で、これが、ちょっとブチ上がり過ぎましたね…。そういえば最初のほうに「ブルーナポレオンとして」と2人が宣言して沸く下りがあって、ブルナポは揃ってないけれど何かやるんだろうかとちょっと思ったけど、サイバーグラス2人で、このドームで、最近比奈がやっと声がついて、このドームで、クールの代表みたいなNation Blueを歌って、それ、アツ過ぎないですか?自分、担当じゃないですけど、そこまでまだ詳しくないですけど、それアツ過ぎないですか?
いや、アツ過ぎたんですよ。アツ過ぎて、担当じゃないけどなんかもうめちゃくちゃ泣いちゃってました。会場のどこかでおそらく死んでいるであろうひらはらさんの姿も浮かべながら、めちゃくちゃ泣いていました。
マジでこのへんはどういう感情か分からなかったけど、良かった、っていうか、頑張ってくれ、っていうか、細かく取り出したら安い感情なのかもしれないですけど、ただマジで涙が止まらなかった。
こういう風に背景がライブで一気に映えて感情が揺さぶられるの、デレマスのライブの良さって感じだと思うんですよね、ライブっていうかデレマス自体もそうかもだけど、現在進行形でアイドルが生きて、歌って、ステージを目指しているのが分かるから、それが叶ったりするのが本当に嬉しくて。
「夢を追った僕たちは それがそこにあると信じてた」
って2人に歌われて、馬車に手を振りながら前がよく見えなかったです。
いつか2人の曲が生まれたら良いと思うし、ブルーナポレオンとしてのライブも見たくなりました。それが「あるかもしれない」というのは希望だし、ある種絶望でもあるんだけど、どっちを信じるか?といったら、やっぱり希望ですよね。「僕たち」は、僕たちでもあるのかもしれない。
奈緒のソロ。初見(すいません、次はもっと勉強します…許してくれ)
て、いや、何でこんなカッコいい曲誰も教えてくれなかったのよ!
って思いました。これ。いや、カッコ良過ぎた。ヤバかった…。
激しい打ち込みに、奈緒の透明な歌声に、キレっっキレなダンスに。
「どこまでも続いた」が最後に向かうにつれ力を増してくる感じとかも凄かった。さっきの加蓮といい、トライアド、ソロ曲めっちゃ良いな。
マジで、ダンスめちゃくちゃ迫力あったし、最後跳んだのバビった。
「は~、奈緒かっこよ」
って感じで終わるかと思ったら
「みんな~~~!!!大好きだ~~~~~!!!!!」
で急にデレたのも最高でブチ上がった。そんな奈緒が大好きだ。
28.∀NSWER
出ました。∀NSWER、これも聴きたかった。これも待ってた。
individualsが両日揃っているからやるだろうと思ってて、昨日やったから「やってしまったか…」という気持ちでいたから嬉しかった…。
一人を選んで生きてきた美玲が森久保と輝子を引っ張って結成したindividuals。その3人がこのステージで咆哮しているのは、もうそれだけでグッと来るものがあるし、3人だからこそできるパフォーマスというか、一緒だから強く在れるというか。もうここにきてクソ月並みな言葉しか出てこなくなってきたけど、生で観る3人は輝いていました。
「代わりなんてきかない オマエだけの音色」という歌詞がすごく好きなんですが、自分の全てを個性として輝かせることが森久保も輝子もユニットでは出来ていて、心なしか強く叫んでいたような気がしたし、最後、花道を真っ直ぐと歩いていく美玲は、本っ当に、カッコ良かった。
「ウチは、強いんだ」
最初は虚勢がほとんどだったその言葉が、体で体現されていました。
今の美玲はこんなに強いんだな…とPでもないんですけど、なんか感動してしまって、人が歩いてるだけなのに泣けて来てしまった。
人が歩いているだけなのに、人は泣いてしまうんですね。
最強のボス曲。そう、これを聴きに来たのもあるんですよ。
もう語彙も何もないけど、めっちゃくちゃカッコいい曲で、特にAメロか?ってくらい気持ちを上げてくるAメロが大好きで、これライブで聴いたら吹っ飛んで死ぬんじゃないかと思ってたけど、まあ気持ち的には相当ぶっ飛びました。加蓮のソロがヤバくて、奈緒のソロがヤバくて、そのあと聴いたのも利いてきましたね。凛が入って、はい完成!っていうか、私たちがトライアドじゃい!っていうか、集大成感があった。ボスが揃ったみたいな。
一瞬アイドルのライブってこと自体忘れるくらい没入して聴き入ってました。こんなのめちゃくちゃ売れまくらないと割りに合わなくないか…?
いや、本当に終始最高だったけど、さすがに、これが来るということはもうほとんど終わりなんだなとは思いました。思っちゃいました。
名古屋の遊園地もまた、終わりは一瞬で来てしまう。
30.流れ星キセキ
そうですか、それを持ってきますか。
千秋楽、これを持ってきてしますか。僕は降参みたいな気持ちでステージを見ました(あ、プーチンさん正解おめでとうございます)
もう泣くとかじゃなかったですね、素直に最高を受け入れて、本当の本当に、ニュージェネのライブを観ている人として、ペンライトを振りました。
込み上げてくるものはありました。アニメから入ったクチとしては、流れ星キセキがどんな重要な曲ってのも分かるし、それがこのあまりにも大きいドームというステージで今歌われていること、ここに彼女たちが辿り着いたということは、意味があり過ぎて、途中からそのストーリーに入っていったみたいな新参の僕としても、込み上げてくるものはありました。
最終回か?と思ったけど、いや、全然最終回では無かった。
今日のライブではちょくちょくアイドルから「次の景色」について触れる発言があって、ドームは決してゴールじゃなく、もっともっと、もっとキラキラした景色を、彼女たちは目指しているんだと分かったからです。
Take me Take youじゃないですけど「昨日の目的地、明日には通過点」
全然最終回ではありませんでした。今日ここから、次がもう始まっている。
流れ星キセキは終盤に入って「色とりどりの光が、一つ、二つ、三つ」
合わせるように、ドームの天井に星が三つ、光ります。
それを見たとき、流れ星キセキで初めて、涙が出ました。
その流れ星は、きっと次に向かって走り出していた。誰かの願いを背負って。キセキみたいなスピードで、走り出していた。
31.always
最初ニュージェネの3人がステージに残って曲が始まって、これはそっちのストーリーとしての「always」か?と思って聴いていて、そこからでした。そこからの出来事を僕はマジで一生忘れない気がします。いや、忘れない。
パッとメインステージが照らされたと思ったら、そこに、いたんです。
アイドルが全員、いたんです。歌っていたんです。alwaysを。
「いつもいつも あなたは見つめていてくれたんだね」
そう歌っていたんです。
全員がステージで、会場全てに向けて
「私に出会ってくれてありがとう」
そう歌っていたんです。
いや、もう、無理でした。何から何まで、全部無理でした。
「私を見つけてくれてありがとう」
受け止めきれなくて、受け取っていいのか分からなくて。
自分は本当に何もしなくて、言われる資格なんてきっとなくて。
「あなたに出会えたことが宝物」
違うって大声で叫び出したかった。
ありがとう!!!って逆に全員に言ってあげたかった。
そう思っている間も涙がどんどん出てきて止まらなかった。
嬉しいのか悲しいのか、涙が先に溢れてきた。
自分がどれだけ救われていたのか。
「ありがとう」と何回思って来たのか。
泣いても泣いても、まだ涙は出てきました。
ステージはもう霞んでしまってほとんど見えませんでした。
いや、嬉しかった。僕は嬉しかった。
ありがとうと言われたこと、その前に、今ここで会えたこと。
自分の足だけだったら観れなかった景色に、色んな人の力があり、ここまでこれたこと、その先で「ありがとう」と言われたこと。
嬉しくて嬉しくて、でも嬉しいからこそ切なくて、分からなくて。
どんどんどんどん涙は出てくるけど、やっと気づきました。
今ここで彼女たちを応援しないで、何がPなんだろうか。
必死に涙をぐっと拭いて、ペンライトを強く握って、振りました。
「いつもいつも 私はあなたに愛されてたんだね」
「私を見つけてくれてありがとう」
「私を選んでくれてありがとう」
涙で何も見えないステージに、僕はペンライトを振り続けました。
「ありがとう」何度も心の中で呟きながら、振り続けました。
今日ここに来ることを選んで、良かったと思いました。
そして、その流れのまま全員でのStage Bye Stage。
涙でぐしょぐしょになった顔で、それでも何とかペンライトを振りました。
頭の中には今日の景色、今日ここに来るまでの景色が流れていて、メットライフドームで「またね」と思って、またここに帰ってきたことを本当に良かったなと思いました。あそこからここまでは、地続きで繋がっていて、遊園地は今日まで続いていたんだなと思いました。
ライブが終わる、思ったら、僕は急にきらりが恋しくなって、ステージできらりのことを探しました。きらりは、やっぱり、居ました。
そう、思えばalwaysの「ありがとう」にはきらりの声も含まれていて、きらりにこそ「ありがとう」と言われるのは本当に違うような、そんな気持ちにも駆られたけれど、きらりがそう言ってくれたのだとしたら、涙じゃ払えないくらい、それは嬉しい。
そして、曲も終わっていく。
ライブが、終わっていく。
33.GOIN'!!!
業務連絡を経て、アンコールが始まります。
爆発した喉で精一杯のコールを送り、ライブの最後を迎えようとしました。目は、ずっときらりを探していました。何故か、最後の段になってなかなかきらりはこっちを見てくれませんでした。
涙ももういい加減枯れてしまっていたけど、心には充実感がありました。
何回だっていうけど、今日のこのライブに来て良かった。
予定の違いで昨日の名古屋一日目に来てしたら、もちろん楽しめたは楽しめただろうけれど、ここまできらりに近づけることは無かった。
今日の、この日だからこそ、きらりに、すごく、会えた。
花道を歩くアイドルの、その中から、最初に観たときのようにきらりの後ろ姿を見つけて、ああ、あそこにいるんだよな、と思いました。
34.お願い!シンデレラ
そして、この曲。
曲前の最後の挨拶ではやっぱり「次の景色」についてアイドルは話していて、それが例えば来年の7thか、あるいはもっと先の地点なのかは今はまだ分からないけど、それが在って欲しいし、僕もそれを見たいと思いました。僕も、できるか分からないけれど、そこに連れて行きたいと思いました。
たった2回ライブに来ただけの奴ですけど、ライブを通して何段階もデレマスが好きになった、アイドルが好きになった、そして、今日本当にきらりが好きになった。会ったら、もっと好きになってしまった。
目線でずっときらりを探しながら、その姿を観ながら、またここに来たいと思いました。いや、絶対に来るだろうなと、分かりました。
そう思ったら、悲しみも少し薄らいで、次があるその「希望」を真っ直ぐに見つめて、そこに居るきらりを、今日一番に真っ直ぐに見つめて
「もう1回!!!」
最後のコールを、最強の声で叫びました。
ライブは、そして終わりました。
きらりは、城へと入っていきました。
ライブが終わり、同じくらい涙でぐちゃぐちゃの顔をしたプーチンさんとほとんど無言で街を歩き、事前に決めていた待ち合わせ場所に向かいました。
その駅の改札で、流人さん、手すりさん、急遽さん、つきしまさんを観たとき、また感情が爆発しそうになって、思わず全員に抱き付きました。
「虎猫さん、生きてたんですね!」
「いや、無事死んでます!」
「良かった!!!」
何が良かったのか、死んでいるのか生きているのか、そんなことはどうでもよくて、ただ僕はあのライブを共に共有できる人がいて最高だと思った。
打ち上げに向かう電車の中、つきしまさんが興奮して話します。
「ホント最高のライブだったよ、来て良かった。
虎猫さんもさ、きらりに会えて、良かったよね?俺も、嬉しいよ」
いつもは「ババアのアナル」など、最低な単語を大喜利で叫んでいるつきしまさんが、いつになく真面目に、熱を帯びた言葉を続けます。
「山小屋にさ、いるのもいいよ、そこできらりの歌を作るのもさ。
でもさ、やっぱ会って欲しいっていうか、きらりも、嬉しいと思うんだよ」
いつもは「太陽のマンコ」など、とても人前で叫ぶような言葉じゃない言葉を叫んでいるつきしまさんが、僕だけに話します。
「また行こうよ。会いに行こう。きらりにさ、好きなんだから」
無感情に進んでいく地下鉄の中で、僕はただ静かに頷き続けました。
何か言ったら泣いてしまう気がして、何も言わず電車に揺られていました。
その後、打ち上げで何故かM-1の話になってライブの話にならなくて笑ったり、運よく戯念さんの二次会に混ぜてもらってやっとライブの話したり、担当の端末でSSレアを一瞬で引き当てたり、ライブの最高の余韻をいい感じに引きずりつつ、名古屋の夜は明けていきました。
そして、飲み会も終わり、深夜の名古屋を、ネカフェ目指して手すりさん(無職)と歩きながら、ゆっくり、ライブのことを頭に浮かべて思い出に浸りました。名古屋の夜は、何もなかったかのように静かでした。
菜々さんの姿になったナナちゃん人形が、暗闇の中に聳え立っていて。
写真を撮っていたら、その周りにPらしき人がいて少し話しました。
ライブも終わり、名古屋も明日の朝には普段の名古屋に戻っているだろうけど、この自分たちの熱量とか、小さい残滓みたいなものはしばらく残るのかもしれない。確かに、名古屋にアイドルがいた。きらりがいた。
山小屋から半ば引っ張り出されるように街に出て、ライブを観て。
そこできらりに会って、結果、もっと好きになって。
本当に、自分一人で歩いていたら、この場所には辿り着いていないだろうなと思うし、今日の、このライブには辿り着いていないと思うし。
アイドルの言葉を僭越ながら借りるなら
「連れて来てくれて、ありがとう」
デレマスで自分に関わってくれた人全てに、僕は思います。
外の世界を知ってしまって、これから自分がどうなるのか。
山小屋に戻るのか、街へ出るのか。
「俺は虎猫さんがきらりPでいてくれて良かった」
戯念さんは今日もそんなことを言っていた。
未だにそんなこと思えないし、何でそんなことを言われるのか分かっていない。僕がきらりPでいて、良かった理由とは何だろうか。
分からないけれど、僕はきらりを好きでいて、良かったとは思います。
脳裏に浮かぶ、きらりのあの、最初の後ろ姿。
キラキラのステージで、一番キラキラしていたあの姿。
思い出して、また簡単に泣きたくなって。
何で泣いてるのかと思ったら、それは間違いなく好きだからで。
山小屋に戻ったら、荷物の整理をして、扉に栓をします。
またここに帰ってきてしまうかもしれないけれど、一度外の世界を知ってしまったら、きらりを見てしまったから、しばらくは、帰りません。
そして、またいつか会いに行きます。
世界で一番、好きな女の子に。
だいじょぶ 迷わない この手つないで はぴはぴ
(にょわにょわーるど☆/諸星きらり)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?