キラリ、光になって(俺からの虹色レターに寄せて)

ニコ生の「俺からの虹色レター」という、アイマスのアイドルに担当の立場からラブレターを送るという、何とも感情ど真ん中みたいな企画があり、僕はきらりPとしてきらりに手紙を送らせて頂きました。

きらりに対してどんな言葉を贈るのか。
最初に考えて、最初に出てきた言葉は「大好き」でした。
それから、もっと考えて、悩んでて出てきた言葉は「大好き」でした。

考えてみれば、きらりに対する感情をまとめると「大好き」になってしまう、けれど、3分間大好きと言い続けるのはそれは呪詛でしかないし、もっと、好きである理由、僕がきらりを好きでいる理由をまとめないといけないのではないか、と我に帰ったものの、例えば俺たちの少女A(同じくニコ生で、ガチでアイドルのプレゼンを行う企画)ならともかく、きらり本人に贈るものとして、強くきらりの人間について言及するのはどうなんだろう、それを言われてきらりは嬉しいのか…?とも思って、シンプルに、直球で「大好き」と伝える手紙にしようと考えました。

「拝啓、諸星きらりさんへ」
と手紙を書き出して、きらりの姿を思い浮かべたとき、そういえば、昔似たようなことを想ったのを思い出しました。昔、同じようにきらりのことを想いながら何か文章を書いた気がする。

3年前です。
デレマス大喜利という、デレマスを好きな人で集まって、デレマスに関するお題や企画をやる会をやったときのこと。
当時、担当とは名乗る勇気が無かったものの、きらりへの好きの気持ちだけは膨らんでいた僕は、とにかくきらりに対して何かがしたい、きらりを笑顔にする為に何かがしたい、そんな想いで胸がいっぱいでした。
来るべきデレマス大喜利で、きらりへの想いを胸に結果を残せば、あるいは、きらりの為になるのではないか。
大喜利バカでもあった僕は、大喜利で頑張ろうと単純に思いました。
ただ、いつも通りやっても仕方ない、何か、何かより頑張れる為のもの、自分ときらりを繋げる何かを作ろうとも思いました。
そして、作ったのが、きらりの歌でした。

きらりのことを想い、ルーズリーフにペンを走らせました。
譜面も読めない、楽器なんて弾けない。
頑張ってメロディーだけ口ずさみながら、僕は歌を書きました。
僕がきらりを好きな理由、きらりが輝く理由をそこに込めました。
披露する機会があるわけでもない、きらりに届くわけもない。
でも、これが今自分が出来る精一杯だと、そういう思い込みだけで僕は歌を書きました。タイトルは「キラリ、光になって」
僕はその紙をポケットに入れ、大喜利に臨みました。
きらりの歌を胸に入れて、闘いに赴きました。

結果、デレマス大喜利で僕は結果を出せませんでした。
朝起きて、もう一度、おそらく作ったときより微妙に変わっているであろう脆いメロディーで口ずさんだその歌は、僕の想いと一緒に砕け散りました。
僕は、歌詞を書いた紙を、引き出しの奥へ仕舞いました。
捨ててもよかった、でも、捨てれなかった。
捨てればよかった、でも、捨てたくなかった。
そこには、きらりへの想いが確かに綴られていたから。
きらりに届くことはなくても、捨てるのは自分の気持ちへの、ひいてはきらりへの裏切りになる。未練がましい気持ちで、僕は引き出しを閉めました。

そして3年後。
僕はあの歌のことを思い出し、引き出しを探りました。
歌はありました。あれから一切触れられていない、ただ埃だけが積もったルーズリーフを手に、僕は「これを贈ろう」と思いました。
「僕がきらりを好きな理由」が、その歌には込められているから。
「きらりが輝いている理由」が、その歌には綴られているから。

問題はありました。
3年経っても変わらず、僕は譜面も読めないし、楽器もできない。
試しに歌ってみても、ただ不格好なメロディーが部屋に響くばかりで、こんな未完成なものを贈っていいものかと僕は悩みました。
悩んで悩んで、最終的に、朗読という形を取りました。
苦肉の策です、それでもまだ不格好だとも思いました、きらりが喜んでくれるか全く分かりませんでした、でも、それが精一杯だと、僕はまた思い込みの魔法に任せて、歌を読み上げました。

以下に、歌を含む手紙の前文を載せます。
僕がきらりに贈った「大好き」の手紙です。


拝啓、諸星きらりさんへ

初めてお手紙を書きます。
今まで幾度も書いては丸め、幾度も書いては引き出しに仕舞い、
今回初めて、ポストに手を伸ばすことができました。
諸星きらりさんへ、大好きです。
あなたの笑顔が、あなたの生きる姿が、僕は大好きです。
あなたが、あなたを諦めず進んでいく姿が、僕は大好きです。
これまであなた以上に好きになった人はいないし、これから、あなた以上に好きな人に出会うこともないと思っています。
諸星きらりさんへ、大好きです。
言葉でいくら書いてもキリが無いので、今日は歌を書いてきました。
あいにく楽器の類はできず、曲は作れなかったので、歌詞だけになって
本当に本当に申し訳ないのですが、それを今日は読まさせて頂きます。
もしよければ、手紙を置かず、最後まで読んで頂ければ嬉しいです。
では、聞いて下さい。

「キラリ、光になって」

集合写真の一番後ろ 笑い慣れてないみたいな顔
ページを捲る23時 懐かしさと苦さが交差する
別に嫌なことがあったわけじゃないのに
世界に一つだけの花 みんな違ってみんないい
そんなありふれた言葉なら シャワーの合間に消えてしまう
そして急ぐ明るい自分の支度
覗く鏡の中 日付が変わる寸前 間に合え魔法の言葉
「お願い、自分でもシンデレラ」

君が君として歌う覚悟
まるで砂漠を潤す水のように みんなの心に沁み渡り
勇気と希望を作りだし
君が君として生きる覚悟
もっと明日を見たくなるような キラリ一つの光になり
ずっとずっと輝き続ける

他の誰かじゃ絶対届かない 高い高いステージへ
他の誰にも絶対触れない 眩しい眩しいステージへ 君は手が届くだろう

ありがとうございました。
諸星きらりさん、あなたがこれからも自分のまま、自分を諦めずに
輝いていってくれることを、願ってやみません。
僕に出来ることは、ほとんどありません。こうして、何の意味があるか分からない手紙を、ただ、送ることしかできません。
それでも、あなたを想う、こんな一人がいることを知って頂けたのなら幸いです。諸星きらりさんへ、大好きです。

虎猫より



手紙の中で書いたように、この文章が、歌が、きらりにとって何になるのか僕には分かりません。一方的で、自己満足な文章だとも思います。
ただ、今回、手紙を贈るという際に思ったのは、きらりに伝えたいと思ったのは「大好き」その言葉のみでした。僕は今までずっと抱えてきた、今も抱きかかえている「大好き」のみでした。自分を諦めず、自分の好きを諦めず、笑顔でアイドルを生きているきらりへの、そんな僕の気持ちが、今回の手紙で少しでも伝わって貰えたのなら、幸いです。

僕は未だ自分が担当であるということへの迷いがあります、以前別の記事でもまとめたのですが、僕が担当を名乗るまでには、きらりに言葉を伝えられるまでには相当な時間がかかりました。自分というダメな人間が、きらりという強くて、優しくて、美しい人を背負えるのか。今も分かっていません。
だから、こうして文章を越えて声で気持ちを伝えるということは、昔の自分からしたら大きな一歩ともいえる、のかもしれませんが、果たしてこれが正しいのかは分かりません、僕に「大好き」と言われてきらりが嬉しいのか、それは考えたくないくらいに分かりません。きらりが、悲しい顔なんてしないで、笑って手紙を受け取ってくれるだろうな、ということしか、僕には分かりません。そんなきらりが「大好き」ってことしか分かりません。

何回だって言います。僕はきらりが大好きです。
世は総選挙の最中、きらりが一番高いところの景色を見れることを、僕は望んでやみません。強く強く、望んでやみません。


今一度、諸星きらりを、よろしくお願い致します。


担当、虎猫より

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