冷たい雨のなか声援のぬくもりのなかを 4時間29分走った日のこと
あさから冷たい雨
用意していたレインコートを
着ていかなかったのが
そもそものはじまり
予報はずっと雨
気温はずいぶん高め
途中で小降りになって
あつくなると
それはそれできついなと
アームウォーマーとタイツと
シューズカバーで対策して
頂いたポンチョに着替えて
整列したのでした
どんどん強くなる中
40分程待機して
いよいよスタート
すぐに靴はびしょびしょに
それでも5キロまではとりあえず
トコトコと
異変を感じたのは
シューズカバーを外して
身軽になったあたり
周囲の皆さんの
ポンチョがなんと
分解し始めている
そういえばぼくのも袖がない
これはいかんな
4時間くらいはこのままだ
これはがまんのがまんになりそだな
もはやこれは捨て去ろう
フードの部分だけのこっていたのを
ポケットに押し込んで変わりに
風よけにいれていた
ビニールシートをインナーとシャツの間に
ゼッケンの様にはさんでおきました
(箱根駅伝の6区の選手がゼッケンをビニール袋にいれてつけて防寒するのをまねしたのでした)
このおかげで終盤までおなかを冷やさず
なんとかしのげたのでありました。
ますます風雨はつよくなり
でがけにこれはいいかもなと
おもってもってもってきて
防水スプレーをふっておいたハットが
見た目はいまいちながらも
雨の際には威力をはっきして
ずいぶんたすかりました
わかいころのサバゲー力が
こんな時に役立つとは
人生何があるかわかりません
25きろから30キロが延々とすごい
向かい風のなかでここで
かなりの体温をうばわれました
これはいかんなこのままだと
あかんことになるやんと
感じる頃になると
後ろの方でじゃんじゃん
救急車のサイレンが
救護されてる方もかなりいて
低体温やぞこれ
これは足攣ったらおわりやん
そこからだましだまし
いろんなランナーさんの
腕振りのまね
青学の鈴木君風とか
新谷さん風とか
川内選手風とか
いろんな接地をしながら
疲れた筋肉をローティーションしながら
トコトコと進みます
この間ボランティアの皆さん
沿道のおばちゃん、じいちゃん、ちびっこ
学生さんのあたたかい応援無かったら
ちょっと無理でした。
35キロ過ぎすぎたあたりでは
おなかのビニールもどこかへ飛んでいき
もう気力しかありまへん
37キロまできたとき
これはもう意地だもんね
行くしか無いもんねと
うりゃーと低速でピッチをあげていくと
4:30のペーサーさんたちが
声援をおくりながら
追い抜いていきました。
あかんあれについていかねばと
あしをはやめると
あしがつりそうに
ちょうど後二キロ
残り時間は
15分くらい
おおっこれはむりやん
追いつけんし
くー
とおもってとっとこはしってたら
よびかけられて
ふりむくと
家族が応援してくれて
がんばれーと
あわててかけより
『ふろさがしといてね〜』と
にこにこして
復活。
ここから
くそー
なにくそやん
のぼりますよー
城攻めますよー
と
駆け上がり
そしたらさっきのペーサーさんたちが
後一分あるよー
いけるいけるーと
ビュンと背中をおしてくれる
声援を!
最後まであきらめず
かけぬけてふりかえると
4:29:------と
おー
なんとか目標きれたじゃんね
ちびすけが生まれてくるので
運動会で一緒に走れる様にと
箱根駅伝見て走り始めて
2キロで撃沈してから
3年とすこし
とりあえず第一章終了。
ちょっとの自信
I am a runner!
2020.2.16 熊本城マラソン
主催者のみなさま ボランティアさん 応援してくださった皆様
ありがとうございました。