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飲み会を頑張ったら、仕事を辞めることになった話。

「最近の若者は、飲み会断るからなぁ。」とよく言われてますが、私もその”最近の若者”になれてたらよかったのになぁと思う話です。

飲みにケーション至上主義

私が新卒で入った会社は、某大手食品メーカーの営業職。勤続年数はみんな長いし、転勤なんかはあったりするけど、女性社員は産休育休を取って復帰してと、まあ世にいう「ホワイト企業」でした。
食品業界という業界柄か、みんな長年勤めているからか、当時は「飲み二ケーション」が重視されてました。そこに新卒で入った私は、右も左もわからないまま、先輩に誘われるまま毎日のように飲み会に行っていた。

週3、週4の飲み会と休日も社内イベント

「飲み二ケーション」至上主義の社内では、とりあえず”新入社員”のことを知るために、各部の先輩が代わる代わるいろんなメンバーで飲み会に若手を誘っていく。
当時の私は、断るなんて許されない雰囲気と、もし断ったらみんなの”輪”からはずれてしまうんじゃないかと、仕事がまだできない代わりに飲み会には行くしかないと思っていた。行けば、セクハラ発言に愛想笑い、先輩のグラスが空かないように発注担当。そしてお酒に強い&女ということもあり、誘われる回数が増え、週3、週4で社内の飲み会に行くはめに。飲み会の翌日朝には、”誘ってくれた”先輩方にお礼メール。
「~(略)ごちそうさまでした。とっても楽しかったです。次回も楽しみにしてます!」と。
そうるすことで、また次の飲み会、時には社内複数人が集まって作ってる部活なるものの活動に休日に参加することに。

2,000~3,000円多く払ったぐらいで奢った感出すなよ。

週3以上飲み会(2次会込み)まで行くと、いくら数千円先輩が多く払うとは言え、さすがに1回5,000円以上は飛んでいき、月に換算すると、、、新入社員の給与では、なかなか厳しい状況に。しかも深夜までの飲食で体重も入社半年でプラス4キロ(涙)。
でも、頑張らないと、みんなそうだからと日々を過ごしてました。

営業として取引先との飲み会も頑張らねば!

社内で培われた飲み会技術は、取引先との飲み会でも発揮。飲んで、笑って盛り上げる、得意先からのちょっとしたセクハラもうまくかわせる。そこでなかよくなって、日中の仕事でも”コミュニケーション”を生かして商談。そして、商談終わりからの飲み会。

そして、事件は起きる。

ある得意先との飲み会の2次会、バイヤーと問屋と3人でカラオケ。あまり思い出したくないが、要はバイヤーから激しめのセクハラを受けた。
バイヤーに嫌われてはいけないと思い、必死で笑ってみたが全然笑えない。
「断ったら、チラシを飛ばすよ。」※食品業界ではチラシによって売り上げが左右されるため、営業マンたちは必至でチラシに自社の商品を載せてもらえるよう商談する。

つらかった。悔しかった。

翌日も変わらず会社に行った。

そうすると社内でよく私の面倒見てくれている先輩が、気が付いてくれた。
「なんかあったでしょ。」
私は、泣きながらその先輩に事の顛末を話した。その先輩は事態を深刻に受け止めてくれ、上司やその上の部長にまで言って担当を変えるよう掛け合ってくれた。

限界がきた。

上司と部長と3人での話し合いの場が持たれた。涙を堪えながら当時の話をしたところ
「それぐらいのことで、我慢できないのか」
と上司から言われた。

本当に悔しかった。心が折れた。

そのようなことが常態化している業界なんだろうし、正直当時の私の営業の数字は褒められたものではなかったから、というのもあったと思う。

その後、

人事にもお世話になっている先輩が伝えたこともあってか、その期の異動には別の営業所に異動になった。
社内でも噂になっていた。セクハラがあって、異動したやつと。
それでも、誘われる社内の飲み会には行っていた。麻痺していたと思う。
ずーっと辞めたいと思って1年たったその日に会社を辞めることにした。

最後にある人に言われた言葉は、「せっかく異動させてもらったのに。」

飲み会で得たものとは

私は正直ないと思う。ちゃんと断る勇気があれば、仕事を評価してもらうんだ!という気概があったならと思う。
飲み会で話した話はみんなほとんど覚えてなくて、そのメンバーが困ったと時に助けてくれるでもなく、ただ時間やお金が消費されていく。
きっとそんなことは、今の若者はすでにわかっているんだろうなと。
若者よ!仕事の飲みNGな流れ作ってくれて、ありがとう!!


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