回復ブログに助けられた話
奄美大島出身の保護猫・くろねこの黒糖くん。6歳。
彼はこの若さで、慢性腎不全のステージ4ということが発覚した。6月に治療を始め8月現在とても状態が良いので、記録をしておこうと思う。
始まり
黒糖はうちに来る前(保護猫時代)からお腹が弱い子なのだ、ということは認識していたのだが、その後もお腹の調子が良くならず度重なるフードの変更でやお薬でなんとか対応していた。
しかしある時、食欲旺盛な食いしん坊の黒糖くんが、食欲がないと言い出した。煮干しも、ちゅーるまでも拒否。そしてヤンチャに走り回っていたのが、なんだかシュンとしている。これは異常である。
やがてゆるみがちなお腹が今度は便秘になり、病院で薬をもらっても改善されない。
脱水しているため水をたくさん飲む。
その後も同じ病院に連れて行ったところ体重がとても減っていた。
背骨やあばらが浮き出ている。急激な体重減少。
先生から「これは明らかになにか大きな問題があるので血液検査をしましょう」ということになり血液を調べてもらったところ、末期の腎不全とわかった。脱水がひどくきわめて命の危機にあるということから、黒糖くんはその日のうちに、入院となった。そこから1週間は静脈点滴のために毎日、日帰り入院をした。朝いちばんに預け、夕方に迎えに行くしもべたち。まるでデイサービスか保育園のような…。(静脈点滴は6時間かかる)
日帰り入院が終わって
家に帰ってきて自宅療養が始まった。療法食を食べても、毎日皮下注射をしても、腎臓の値は改善どころかどんどん悪くなっていった。膀胱炎になったり、嘔吐を繰り返したり。そして療法食は美味しくないようで、そのうち食べなくなってしまった…。普通食のカリカリと療法食のカリカリを混ぜても、療法食を残してしまう…!!!薬もあっさりとは飲んでもらえない。
そうしていくうちに、重度の貧血になってしまった。
腎臓の形に問題が
そうして紹介された大学病院で大きな検査を受けたところ、黒糖くんの腎臓の片方が、形成に問題があることがわかった。
組織検査に出せば原因がわかるかもしれないということだったけど、腎臓は元には戻らない。原因を探っても解決しない。しかも開腹して腎臓の組織を取り出す必要があるので、黒糖にとってはかなりのストレスと苦痛を伴う。
お医者さんからはそのように告げられた。
いかに黒糖がストレスなく良い状態を維持しながら残りの猫生を少しでも楽しく生きられるかを考えたかったので、組織検査には出さないことに。
そして問題がもう一つ。
腎盂がなぜか広がっている。
腫瘍があると広がることがあるそうだが、腫瘍は見当たらないという…。
その後FIPの検査にも出してみたが、結果は陰性。
6歳という若さから察するに子供の頃に腎不全を発症してしまっていたか、生まれたころから腎臓異形成があったのではないかということで話は落ち着いた。
そこから1ヶ月。毎日の皮下注射と、新しいお薬・サプリメントで様子を見ることになった。
腎不全でやること(黒糖の場合)
ラプロスとカリナールコンボは、時間差をおかなくても良いということなので、ラプロスは粉砕してちゅーるに、カリナールコンボは黒糖曰くあんまりおいしくないそうなので大好物のペーストタイプのご飯に混ぜてあげていた。
食欲がなくどんどん痩せてしまう猫ちゃんの場合は、とにかく体重を増やして体力をつけるためにも、まずは食べられるものを食べさせてあげて!と病院の先生から言われたので、無理に療法食を上げるのはやめて、思い切って黒糖が自分から進んで食べるもの、をあげることにした。
美味しく感じられるもののほうがテンション上がるしね…
フードの選び方
毎日腎臓猫さんの闘病ブログを探していくと、重症の危機から脱して良い状態を維持できている飼い主さんの共通点をみつけた。痩せていく猫ちゃんに「総合栄養食と書いてあるものをあげる」ということ。
療法食だけがベストではないこと(栄養不足になってしまうこと)もわかった。
総合栄養食は美味しい味付けをしているものが多いようで、案の定よく食べた…。でも内臓の機能が低下していることを考えて、小麦が入っていないものがよく添加物が少ないものがよい、という記事もあったのでそのように。こういうところは化学物質過敏症やアトピーさんとにているなあ…などと。
味や食感の好みがあるようで、かなり色々買っては試したが、
・おやつ
モグリッチ
・ごはん
①ニュートロデイリーディッシュ シニア用(まだシニアではないけど、ペーストタイプが食べやすいみたいで…これになった…)
②モンプチドライナチュラル
に落ち着いた。
そうして毎回の食事が楽しみになったのかよく食べるようになり、みるみる元気を取り戻していった。
おもらしがなくなりおむつが外れ、ふっくらした姿になり、走り回れるようになり、いらずらしたり以前のように甘えられるようになり、目に力が出てきた。
皮下注射は毎日→2日明けても大丈夫、3日明けても大丈夫、になっていった。
そして…
1ヶ月後の検査結果!
体重が元気な頃に戻った
貧血が完治
高かった数値が大幅に改善
とうの黒糖というと、看護師さんにおしりをなでなでされながらキョトンとしていたけど…
尿素窒素の値だけ見るともうステージ3。でもタンパクとか他の数値と総合して見る必要があるようなのでまだ焦らない。
毎日の皮下注射も週3のペースでOKになった。
まとめ
今回助けられたのは、腎不全猫さんたちの回復ブログだった。ありがたやあああああ…!!!
読み漁っては頭の中にインプットしていった情報だったので、リンク先などを控えていない自分が恨めしい…
ここまで書いておいて肝心の情報を提供できないのが心苦しいので、探して実践してよかった方法をここに残します。
海外の論文で、食事で摂取したナトリウムが腎不全の動物に対しての因果関係があるのかどうかということに対して、因果関係がないしそこまで気にしなくていいよ、ってなかんじで書いてあったがその論文が探し出せん…。ググるとどこかに絶対出てくるはず…(うちもそこまで気にしていませんが数値は大丈夫です。)
その他に試したものは、
びわ葉こんにゃく療法
あずきカイロ
腎臓の部分を温める
びわ種パウダー
ちゅーるに混ぜる(回復し始めてからは止めてる)
実際に、ウチの猫よくなった!というレポートはとても貴重な情報だった。ありがたいです…。というわけで私も、参考になる情報ばかりではないかもだけど、ここに記録として残しておく。
猫の容体っていつ急変するのかわからないし、黒糖も腎臓の形がそもそも正常ではなくなってしまっているのでこの先も油断できない…。
もう少し数値が良くなるように、このペースを維持していきたいなと思う。
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