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田舎の活性化〜千葉の市原市・徳島の美波町〜

はじめに

関東の某大学のゼミで徳島県の美波町と千葉県市原市(加茂地区)について学んだ。どちらも田舎ではあるのだが、都心からの距離であったり、それぞれがもつ特徴など異なる。筆者は都会出身、在住で、ただの学生視点ではあるが、現状の違いや、今後どう開発していけばより魅力が伝わるか、考察していきたい。


ゼミのグループの話し合いで見えてきたこと

ゼミのグループでは、首都圏に人が集まる理由について考察した。そこで挙げられたものは、端的に言えば利便性、施設の充実等、就職のしやすさである。特に前に挙げた二つに関して、ここから推測するに、言い換えれば、利用できる施設が多くあり、それにアクセスできる交通が発達し容易に利用できる、、それこそが首都圏の強みなのだろう。ではこれらが好まれ首都圏に集まるということから、いかに田舎を活性化させるか。二つの土地の特徴を挙げながら考察したい。



徳島県美波町

東京駅から美波町の役場まで、約6時間。
飛行機も利用し、非常に都心からは遠いと言える。

田舎生活が送りたい人にとってはぴったりの場所ではないだろうか。しかしながら、美波町はただの過疎な田舎ではないのである。

サテライトオフィスを誘致していたり、IT環境を町全体が支えているのである。

筆者ネッコの以前書いた記事を要約するならば、
美波町ではITの環境が整っているため、テレワークしながら田舎の環境を存分に楽しめるのである。海に面している土地のため、ダイビングなどマリンスポーツが楽しめる。

このことから、職の問題はない。しかし利便性については以下の通りである。

両地域の交通手段をみると、美波町は駅が6つ、バスも場所によって本数の違いはありますが、車社会である美波町では問題ある本数ではないのかと感じました。東京都心までとはいきませんがショッピングモール等の娯楽施設がある市内までは車で1時間10分、汽車の特急で1時間、また大阪駅まで車で3時間40分でいくことができます。一方市原市は駅が21駅あり、鉄道・高速バス・クルマどれを使っても、東京都心・成田空港・羽田空港に1時間でアクセスできます。南房総や外房、横浜にも1時間程度で行くことができます。次に生活に欠かせない食料品スーパーです。市原市はドンキホーテ含んで41店に対し美波町は2店、そして薬局・ドラッグストアは市原市は某大手ストア一社だけで11店舗あり充実していると思われるのに対し美波町は6店舗でした。近くにあると便利なコンビニエンスストアも市原市は某大手企業様1社だけでも50店舗越えなのに対し美波町は2店舗である。そして家族連れで済むとなったら教育施設(保育〜大学)が近くにあるかも重要になるかと思い調べました。結果は、美波町は中学までの施設は数校ずつあり、特別支援学校が1校ありました。(海部郡には高校が1校、美波町外の徳島県内に大学や短大、専門学校が合わせて19校あります。)市原市は保育機関から専門学校・大学、特別支援学校もありました。その他、高齢者のための福祉施設やクリニック(歯医者や小児科・内科)飲食店等も市原市と美波町では施設の充実度に差があるように感じました。

不必要に都会らしく開発する必要はないと考えるが、もう少し上記の施設をそれぞれ充実させていった方がより移住者を増やし人の流動を減らせるのではないだろうか。



千葉県市原市加茂地区

東京駅からなら約3時間でアクセス可能。

都会への利便性も享受しつつ「田舎」も楽しめることだろう。
そのため、職、利便性等の問題は当てはまらないと考える。

そんな市原市は何を行なっているかというと、逆開発を行っているという。

逆開発は文字通り、開発を逆におこなう。逆開発は駅前を発展させるのではない。マイカーなんて概念がまだない、鉄道が交通の主役だったときと同じ風景に戻していく。
小湊鉄道の沿線は春になると菜の花が咲き誇り、観光客や鉄道写真を撮ろうとする人たちが多く集まることでも有名になった。その菜の花畑は、小湊鉄道と市原市、地元住民が休耕田を活用するために始めたプロジェクトでもある。車窓から広がる里山の風景や菜の花畑は、いまや小湊鉄道にとってかけがえのない財産になっている。菜の花畑の成功体験が、月崎駅の森ラジオステーションや養老渓谷駅の逆開発へとつながっている。

https://www.news-postseven.com/archives/20190706_1404506.html/2

このように、より逆開発を進めているのだそうだ。
私はこのことについて、効果的だと考える。過疎地の田舎であると分類させる市原市加茂地区であるが、実際は意外と都心に近い。そのため、その地理において、より都心から人を呼び込むには、わかりやすい「田舎」を全面に出したほうが良いのだろう。なぜなら都心を真似た開発をしたところで、人々が選ぶのは本物都心だろう。


また、下記の引用からわかるように人口が減少している点からも、移住者を増やしたいことがわかる。

27年の国勢調査(速報値)で同市の人口は27万4558人。5年前と比較し、県内市町村では最多の5858人が減少していることが分かった。

逆開発により、観光客だけでなく移住者も増やす一助となれば良いと考える。
逆開発による移住者の増減も紹介したかったのだが、データが見つけられなかったためそれに関しては今後の課題としたい。

おわりに

以上のことから、「田舎とは」、そしてその違いや今後の発展の可能性について見えてくるのではないだろうか。近年コロナウイルスの流行という状況から、田舎への移住やワーケーションがより現実的になってきた。そんな中で、選ばれる・・・と言うと少し偉そうになってしまうが、とどのつまり、都心の生活者にとって、今回取り上げた2つの田舎は、より魅力的な場所であると認識されてゆくだろう。

都会の喧騒から逃れ「逆開発」によっていかにもな田舎を満喫できるが都会にもアクセスしやすい市原市加茂地区、そして、都会にアクセスは遠いもののソフト面でIT環境が揃い、ハード面では田舎での暮らしにどっぷり浸かれる美波町。これらの田舎に癒しを求める人もいるはずである。既にあるそれぞれの良さを生かし、今後も発展していただきたい。今回はここで筆を置くこととする。


写真はお借りしました。


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