【目覚めたらハグを】
人間はいつか死ぬよね
知っているけれど
考えすぎたらおかしくなるから
考えないで生きるように
出来ているのだよね
無意識でいられるのは
幸せだと思う
無頓着でいると
失うまで気付けない
夜更けに自分の生と向き合う
いつか来る終わり
難しいけれど
後悔のないように生きて
心ない誹謗中傷に
見張られている生活に
全てが嫌になって
閉じ籠って泣いて
食べて
寝て
起きて
辛くても働いて
少し落ち着いたら
ちゃんと大丈夫
手にしている幸せを
確認したら大丈夫
全てを捨てたくなっていた
その必要はない
好きなものを好きなだけ
思う通りにならないのも
人生だけれども
自分がどう生きるかは
自分に選択権がある
強くありたいと思う時
多少の孤独は致し方ない
けれども
同時に怖いとも思う
今日が大丈夫でも
明日が大丈夫とは限らない
無意識を取り戻せなかったら
友達を頼って
家族を頼って
最後は猫を抱いて
なんとかなるだろう
なんとかしてみせよう
まだ涙も枯れていない
まだ笑う余裕がある
心が壊れてしまった人の
行きつ戻りつする言葉を
他人事に思えずに
夜がふける
たくさんの未練も
生きると思えば
たくさんの希望に変わる
この期に及んで
眠るのが勿体無いのは
往生際が悪すぎる
寝所はまだかと猫がいう
もう少し
夜を紡ぐから
もう少し待ってと
心の中だけで唱えると
猫は欠伸で返事をする
目覚めたら
新しい世界へハグをしよう
少し大人になった自分に
優しいハグをしよう