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みんなに聞いた「#はじめてのBL」

「あなたにとって”はじめてのBL"を教えてください!」

私からの唐突な呼びかけに、心優しく応えてくださったみなさまの素敵な記事を紹介します。
内容が内容だけに、かなり濃いめの味つけですよ。白米のご用意を。

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いの一番に書いてくれたのは、青空ぷらすさんです。
北の大地、北海道からオタク目線で映画の感想を届けてくれたり、小説「クズ星兄弟の日常」シリーズを書かれたり、ちょこっと描かれるイラストにもファンが多い、noteでも有名なクリエイターさんです。

「ボクとBLの巻」・・・ご自身も「乙女の花園というか、男子禁制というか」と書かれている通り、BLについて男性が語ってくださるなんてことはあまりないので、前傾姿勢で鼻息荒く読ませていただきました!

読後の感想。
立て板に水のごとく淀みない!
たぶんふかふかのソファに足を組み、ポッキーでもつまみながら、さささ〜っと20分ぐらいで書き上げたのではないでしょうか。

のっけから「純情ロマンチカ」なんて作品名が出てくるし、王道の「キャプテン翼」の同人誌はおさえてあるし、「きのう何食べた?」も忘れずにリストアップしつつ、

個人的に好きなのは、「甘々カップルの日常系ラブコメ」なのかな。

な〜んて、可愛らしいこと言っちゃって。うふふ。

記事の最後でぷらすさんが明かしてくれた”はじめてのBL”は・・・手塚治虫の「MW」だそうです。なんと小学生の夏休みに図書館で手に取ったとのこと。

私も大好きで何度も読みました(大人になってからですよ)。実写映画にもなったけど、BL要素が皆無で残念だったなー。

ぷらすさん、夏休みの宿題に読書感想文、提出したのかな・・・。

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次に紹介するのは、はるさんの記事です。
海と山に近い地方でインドア生活中だそうで、この方もオタクを自認していらっしゃいます。
嬉しいな、オタク仲間。

はるさんも、青空ぷらすさんと同じ「花とゆめ」世代らしく、ヤオイ界では不動の「キャプ翼」と「六神合体ゴッドマーズ」、「パタリロ!」を挙げていらっしゃいます。

さらに漫画やアニメだけでなく、探偵小説や映画にも思いを馳せ、

映画と言うと韓国版の「アンティーク」はがちで原作そのもの。最初はふーんって感じかもですが、かなりハマるのでおススメです(とうとう円盤を買った私……)
女性同士ですが「キャロル」は美しくて必見です(←ごめんなさい、どうしても書きたかったもんで)

と、百合作品にも熱いまなざしを注ぐ懐の深さ!
「キャロル」は私もかなり好きな映画ですが、「アンティーク」(よしながふみ原作「西洋骨董洋菓子店」)は未見なのでぜひ探して深みにハマりたいと思います。

はるさんのご主人も漫画が好きらしく、そんな夫婦に生まれた今年二十歳のお嬢さんもまたBL好きとのこと。
輝かしいオタクの遺伝子が立派に受け継がれていて、なんとも頼もしいご家族です。

はるさんちの本棚を覗いてみたい。

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お次は森とーまさん。
「週刊BLマガジン」の共同運営ライターをしてくださっていますが、ご自身のBLとの出会いを書いたことがまだなかったと、今回参加してくれました。

小さなお子さんもいらっしゃることだし、家には置いておきたくないと避けていたBL本を、ついにAmazonでポチってしまったという悔恨から始まるこの記事。
初めてBLを知った頃の自分を、ふと振り返ります。

今度はBLの洗礼が訪れた。
古本屋、というか、ショッピングモールの催事コーナーに特設された古本市のようなものだったと記憶している。

少女漫画かそれに近い内容のラノベだと思って、何とはなしに手に取ったんだけど、冒頭のカラーイラストとそこに付されたモノローグの衝撃。

その衝撃がどんなにすごいものだったかは、本文を読んでお確かめください。
本当にひどい。
何の予備知識もない少女が知るには、あまりに強烈な内容です。

にも関わらず、わりとすんなり慣れてしまい、後日また似たような本を立ち読みしたという。
鋼のような精神力だ、森とーまさん。

今回、上の記事を書くにあたり、当時の本をわざわざ購入して読み直してみたら、さほどのことはなかったそうで。

あのとき子供の私が死ぬほど震えたあの恐怖を! 嫌悪を! エロを! 返して欲しい…いや、返して欲しくはないが……

複雑な心境のようです。

まあね。
何事も「慣れ」が生きやすさや快適さを生み出す側面はありますが、たまにはギョッと目の玉飛び出すほど赤面したりもしたいものです。
(キャー・・・!)と声にならない声を出す、あの純真さを忘れたくないよね。

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最後にエントリーしてくださったのは、沢村脩さんです。
文章を書いたりものづくりをされる女性で、北の大地にお住まいとのこと。

北の大地・・・ん?
青空ぷらすさんもそうだよな。
もしかして北海道にはBL好きが多いのかしら・・・?

沢村脩さんは、お仕事でBLゲームのシナリオを書かれたことがあるそうですよ!
なにそれ、おもしろそう!

BL作品を集めるきっかけを作ったのは、一人の男友達だそうです。

その後、男友達が薦めてきてくれたよしながふみ先生の『西洋骨董洋菓子店』が、初めて作家を意識してBL作品を集めようと思ったきっかけです。
「俺、基本的にマンガは立ち読みだけど、これだけは雑誌買ってページ破って保存してる。面白いから読んでコミックス出たから」と布教してくれた友人に感謝。

なんと!
ページを破って保存している男性がいらっしゃる!
腐男子かと思いきやそうではなく、

「BL要素は気にならないの?」と尋ねると、「BLの話がメインではないし、それが話の中に必然性としてあるし、BL以上に話が面白いから俺は気にならないよ」と、フラットな感想をくれたメンズのおかげで今の私がここにいます(笑)。

素敵なご友人。出会えてよかったですね。

沢村さんのご主人も「大奥」や「きのう何食べた?」を楽しんでいるそうで、BL要素のある作品をご夫婦で共有できるなんてうらやましい限りです。

うちの相方は私のBL好きを容認してくれていますが、一緒に見たり読んだりはしてくれない。
今度寝てるときに、耳元でBLドラマCDでも流してみようかしら。

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以上、いずれもBL純度100%の、濃厚な記事を4つ紹介しました。

書いてくださったみなさま、貴重なお時間を使っていただき、ありがとうございました!

番外編として、Twitterに寄せられたコメントを一つ紹介します。

私はBLに関しては根っからの、二次創作BLオンリーオタクなので、商業などのオリジナルBLは一切読まないという、界隈でもわりと特殊な人種です。
(M.9さん)

二次創作オンリー!商業作品は眼中になし!
そういう楽しみ方もあるんだなあ。
勉強になります。

”はじめてのBL”に寄せられた記事には、それぞれ奥深いエピソードがありました。
衝撃的な出会いを悔やんだりせず、好奇心の赴くままBLと仲良くなっていったみなさんに、言いようのない親近感を覚えます。
骨になっても同じ墓に入って語り合いたい。

読んでくださったみなさんにもお礼申し上げます。
これからもオタク道をワイワイ楽しみながら、一緒に歩んでいきましょうね。

最後まで読んでくださってありがとうございます。あなたにいいことありますように。