#おえかき教室(4)卒業作品紹介とキャラクターの簡単コーディネイト法
おうち時間が長くなって、お絵かきを楽しんでいる人が増えたように感じます。絵を描くのって無心になれておもしろいですよね〜。
絵を描くときのちょっとしたコツをお届けしている「おえかき教室」。前回(3)では、娯楽ないみさんの「髪をふんわり描きたい」というリクエストにお応えしました。ひとことで言うと、髪を線ではなく束で描いたら、やわらかさとボリュームが出ますよ、と伝えたのですが、それに対してないみさんが独自の分析を行ってくれました。
こちらの図解をごらんください。左がないみさんのオリジナル。髪だけ私バージョンで描いたのが右側です。じゃじゃん。
うわ〜、解説がわかりやすい!すごいですね、これ。参考書みたい。自分でアドバイスしたのに、自分が勉強になってる。
ないみさん、ありがとうございます!なんてまじめでやさしい人なんだ。
しかもないみさん、図解を描いたあと、新たなイラストに挑戦したそうですよ。
それを踏まえて一番苦手なショートカットヘアを描くとこんな感じに…。
さあ、ごらんあれ。どや!
ぬお〜〜〜クオリティ高すぎ!髪が束で描けてるとかそういう次元を超えてます。私を踏み台に駆け上がっていっちゃった、ないみさん!
いいのいいの。どんどん踏んで。猫飼ってる人はみんなMだから。もっと踏んで。
苦手だったショートカットも、これでお茶の子さいさいね。マダムの手鏡が好き。
紫りえさんのイカ足に続いて、ないみさんも卒業かあ。さみしいなあ。
なんてしんみり空を見上げていたのですが、そうだ!ないみさんからもうひとつ質問を受けてたんだ。
こちらです。キャラクターに何を着せたらいいかわからない件。
ないみさん安定のていねいな図解シリーズでお届けします。
人物が「毛なし服なし」の状態で止まっちゃうのね。
うん。めちゃくちゃわかります。
これはもしかすると、マンガを描く人特有の悩みかもしれない。ちょっと自分のマンガの話で申し訳ないですが、たとえばこのシーンね。
(「人生パレード(1)」より)
なんにも考えず、テキトーにたのしく描いてるように思えるかもしれませんけどね。大変なのよ、二人のコーディネイト考えるの。
実在する人を描くなら簡単ですよ。そのまま真似すりゃいいんだもん。でもね。白紙の状態でいちからキャラクターを作り上げていくとなると、頭のてっぺんから足の先まで、バッグや腕時計の小物に至るまで、ひとりひとりについてすべてをコーディネイトしないといけない。登場人物全員の専属スタイリストにならなきゃならんのです。作者が。
ファッションが好きで得意な人ならいいけどね。若くて感性豊かな人なら、むしろたのしいだろうけどね。「北の国から」で育った私にはキツイ。主人公の23歳の女の子さくらちゃんと、それに釣り合う若い男性のトータルコーディネイトを考えるのは苦行に等しいのであります。
これぜったい、令和じゃないよね?
若かりし日の吾郎だよね?
私の限界なんです、これが。
これじゃいったいどうやって、
こういうコーディネイトを生み出しているのかと言いますと。
パクリました。上のサイトから。
日本最大級のメンズファッションサイト「男前研究所」。このサイトのすてきなところは、スナップ写真がふんだんに紹介されている点です。そのへんを歩いている人の全身コーディネイトが、メガネやバッグ、靴に至るまで全部載ってる。しかも膨大な量。ほとんどがカメラ目線じゃなく、ポーズも自然なので、「いかにも」って感じにならないのです。
(写真は「男前研究所」サイトより)
写真をトレースしたりするのはNGだけど、参考に見ながら描くのはいいはず。
(写真は「男前研究所」サイトより)
恰幅のいい男性を描く練習にもなったりして、めちゃくちゃ使えるんです。このサイト。ファッション迷子になってたときに偶然みつけたんだけど、これで長年の苦労から解き放たれると直感し、よろこびのあまり昼から酒盛りしました。
ただ、ひとつだけ難点が。サイトを開けると男前が山のように出てきます。あなたの目の前を次から次へと、イケメンが通ります。こちらに向かって笑ってくれる人までいます。にやにやしてたらあっという間に日が暮れて、絵を描く時間が激減するのでご注意ください。
ないみさんも、ぜひ参考にしてみてくださいね〜。
あと、これの女性版サイトを探してます。もしあったら私にもおしえてください。
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今日のまとめ:使えるものはどんどん使おう。
次回、「かわいい猫を描きたい」という矜介さんからのお悩みを一緒に考えます。
みなさんも、お絵かきでなにか困ったこと、聞きたいことがあったら、どんな小さなことでもいいので、#おえかき教室 のハッシュタグつきでnoteに書いてくださいね。ゆるゆる、待ってまーす。