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初めて体験した種類のコメディ/編集レポ
最近アマプラでハマってるTVドラマがあります。
『パトリオット〜特命諜報員ジョン・タヴナー』
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アマプラに勧められました。
「あんた、このドラマ好きだと思うよ」
どうだろなあ。確かに気にはなる。特命諜報員というワードや、サムネに映ってる役者の陰気くさそうな表情。
気にはなるけど、ドラマはなあ。長いからなあ。と、ウォッチリストに入れた状態でずっとサムネだけ眺めていたのですが、アマプラがとても根気よく勧めてくるんですよ。
「あんたぜったい好きだって。試しに見たって損はないから。どうよ、1話だけでも。ね?」
あまりにしつこいので、ドラマの紹介ページをじっくりチェックしてみました。
あらすじとジャンルと評価です。
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あらすじは真面目でお固い印象。
評価は星3.5と、まあ平均的ですね。
ただ私が気になったのは、Comedyという表記。
そしてIMDbの評価が8.2とかなり高いこと。
私はアマプラよりもIMDbの評価を重視しています。というのも、これは私の体感ですが、アマプラはお涙頂戴だったら大体最高点と甘チョロいのに対し、IMDbの評価はもっとシビアで客観的。私がつける評価と重なる場合が多いから。
IMDbとはなんぞや?
私もはっきり知りませんが、映画やドラマに特化した、なんかでっかいデータベースらしいです。Wikipediaと同じく一般人が誰でも編集できるそう。気になる役者や監督の細かい情報、ロケ中の写真なども見られる、映画&ドラマ好きにはお宝満載のサイト。
何年か前?にAmazonの子会社になったという理由で、アマプラにも反映されるようになったみたいです。
(私が去年、10日連続で愛を叫んだ「Good Omens」についての記事にも、ここで拾った写真をかなり借用しました)
IMDbの評価は10点満点中8.2。これはかなり期待できる数字です。
そして特命諜報員が主人公なのに、コメディ?
もしかしたらイケるかも、という予感に押され、とりあえず1話を見てみることにしました。
めちゃくちゃ好みでした。
チョロいのは私だよ。
アメリカで制作されたドラマなんですけどね。
アメリカのジョークって、なんかこう、単刀直入で派手なイメージが私にはありまして、たとえばでっかい図書館の最上段にある本を取ろうとしたら、はしごと一緒にズダーンとひっくり返っちゃった。その上に本がどかどか降ってきて、まあ大変!「どうだ、おもしろいだろう! みんなも一緒に笑おうぜ! HAHAHA!」
あるいはもう、これでもか! ってマシンガンの勢いで繰り広げられる、終わりのない超お下劣な下ネタとかね。そういう印象が強いんですが、ひどいこと言ってたらすいません。
まあ、はっきり言って、どちらかというと湿っぽい雰囲気のあるイギリス推しの私の好みとは真逆なんですよ。私は「おもしろいことを真顔で言ったりやったりしている地味なジョーク」が好き。
『パトリオット〜特命諜報員ジョン・タヴナー』はわりと、かなり、そういう意味ではイギリス寄りな印象でした。役者がみんな真顔で淡々としている。ただ、イギリス作品によく見られるブラックさをあまり感じなかった。すべてとは言いませんが、大抵のジョークは明るいし、けっこう振り切ってもいます。そのあたりのバランスが、なんだかとっても不思議なんですよね。
ひとことで言うとシュールです。乾いた笑い。ちょっと人道的にどうなの? というシーンもあるにはあるけど、そこもまあシュールと言えば言えるのかな。
ジョークの概要を言葉で説明するのは難しいので、具体的にひとつだけエピソードをお披露目しますと、主人公のジョン・タヴナーはめちゃくちゃ暗い性格です。射撃の腕は確かなんだけど、なんか不運。ツイてない。暗黒界で抱えるストレスが半端なく、バランスを取るためにギター抱えて歌をうたってます。小さなライブハウスで。
そのオリジナルソング(暗い)の歌詞にですね、自分がいま特命諜報員として置かれている立場や情報を全部乗せちゃってるんですよ。秘密を歌でバラしてる。何も知らない観客の前で。真面目に歌うんですよ。どこの通りで誰に会ってうっかりナイフで刺してしまった、とか。客も戸惑うわけですよ。まあ歌だと思って聴いてるんだけど。
ちょっと参りましたね。こういう種類のジョークがあるのか。考えついた人、天才だな。
みんなが真面目だからこそやけにおかしい。そんな感じのドラマです。菊地凛子さんもちょこっと出てます。
アマプラさん、こういうのもっとください。次のオススメ待ってます。
最後まで読んでくださってありがとうございます。あなたにいいことありますように。