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【半年で100冊読んだ話】読むことと手放していくこと

以前、2年で図書館の予約かご100冊を空っぽにした話というエッセイを発表しましたが、今回は半年で空っぽにしたのと、今の読書経験・手放す生活についてお話ししようと思います。(速読することができるようになった経緯も上記noteリンクに書いています)

空っぽという状態

以前から、モノや服、いらない記憶が増えていくばかりでした。

基本的にはわたしは20年後、30年後、はたまた100年後の状態を見据えて仕事をしています。そういった中で、自分の感情や記憶がさみしいくらい少なくなった時に初めて何かに気がつけて、執筆することができました。そういうわけで、今回予約かごに入れたのは世間的にはマイナーとされているけれどとてもよい詩集、友達が翻訳をやっていたり執筆をしていたりするので、彼ら彼女たちの仕事という基準で選んでいきました。わたしの友達は執筆している方が多く、多くの本は書店で買えますし、いくらか待てば図書館予約から借りることができました。というわけで、多くが詩集になり、他にも「お宝であるのに発掘されていない本」となり、紹介を始めました。予約すれば翌々日には2冊くらい届いている。そんな状態が続きました。

詩は世間的には小説などよりはマイナーとされていますが、それは日本特有の文化なのかもしれません。だからこそ、ヨーロッパや他国の詩人が詩祭に日本語話者の詩人を招待したりするんですね。本当に伝えたいことを核心をついた短いことばで言えるのが詩のいいところです。

無から見えてくるもの

わたしは齢を重ねていくことに非常に魅力を感じています。ただ、生き急ぎ過ぎないようにだけは気をつけていますが、悟ることを日々していこう、日々発見していこうと日記に記録していきました。

そうしたら、「無」というものが全然なかった! 常に仕事や義務に追い続けられ、過去の嫌な記憶に縛られている自分がいました。

だからこそ、仕事が忙しくなり始めた九月後半から、どんどん読まなくなった本をリユース図書に出しに行き、本当に大切にしたい本だけ本棚に残しました。服も一年着なかったものは古布に。手放したい記憶はすべて作品という形で詩誌に寄稿したり、合評で発表していきました。

そうしていくうちに、激しかった心の「波」がどんどん穏やかになりました。そうしてできた作品群を、今作っています。

それで今はどうやって本を読んでいるの?

はい。これはもう、毎週火曜日と月一回の金曜日が楽しみです。

他の市との相互利用で、一回10冊まで借りられるんですが、その市が隣町なので、移動図書館が来る公園に行って借りるのが毎週火曜日。違う公園を毎週めぐっています。月一回は定期検診でその市に行くため、そこで文庫本を10冊借りてきます。それが金曜日。そういった形で、ある程度集中力があるタイミング(コーヒーを飲み終わった後・お昼休憩を過ぎてから)などに読んで書いていました。

これからの詩人の読書記録日記

詩人の読書記録日記も、たくさんのみなさんの応援によって続けていくことができています。ありがとうございます。

詩人として仕事をするにあたって、移動しながら詩を作る作業(散歩)と、読んだものに閃いて書くという作業が必要になってきました。それには膨大な資料が必要で、新聞に掲載されたり、詩人として認められて、詩集を出して詩書月評に掲載していただいた六月あたりから準備をし、一週間に一回発表し、短い仕事雑記と読書記録を毎日つけています。

仕事自体はメールなどでやりとりさせていただいていますし、自宅で働いている分、始業時間も終業時間も基本自由です。でも、その中で疲れてくる・集中が途切れる時間帯などがわかってきました。過去の仕事などはwebサイトをご覧いただければと思います。

これからは今のスタイルが確立してきましたので、続けていこうと思っています。

詩人の読書記録日記は毎週だいたい日曜日の夕方発表となっています。目次からご自身の気になる本を探していただき、それの項目だけ読んで「読みたい」と思っていただけたらうれしいです。

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長尾早苗
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